These data indicate that estimates from intelligence quotient alone are an imprecise proxy for functional abilities when diagnosing autism spectrum disorder, particularly for those without intellectual disability. We argue that ‘high functioning autism’ is an inaccurate clinical descriptor when based solely on intelligence quotient demarcations and this term should be abandoned in research and clinical practice.
サイモン・バロン=コーエン『自閉症とマインド・ブラインドネス』青土社(2002)
古い本ですが、心の理論の構築とそれの自閉症への応用としての名著だと思います。実用書ではなくて学術研究書ですね。
第1章 心が見えないことと、心を読むこと
第2章 進化論的心理学と社会的チェス
第3章 心を読むこと-自然の選択
第4章 心を読むことの発達ー4つの段階
第5章 自閉症とマインド・ブラインドネス
第6章 脳はどのようにして心を読むのか
第7章 目の言語
第8章 心を読むことー未来への帰還
私たち人間は心の言語を生得的に持っており、それを用いて他者を解釈するようにできている。そして自閉症ではこの心の言語のシステムに問題があるとする論が展開されます。この論の基盤には、人間の心は多重モジュールの性質を持つという考え方があります。
心を読むシステムとして4つの成分(意図の検出器、視線の検出器、注意共有、心の理論)が提案されており、これらは心理学的な概念から考案されたものですが、心理テストにより我々の中でこれらのシステムが確かに存在して機能していることが示されます。その上で自閉症における対人関係の課題をこのシステムの障害と捉えて考察しています。
心の理論(Theory of Mind)については既にご存じの方が大部分でしょうが、サリー・アン課題のような単純なテストをパスしたからといって彼等が定型発達と同じ心の理論のモジュールを持っていることを意味しない。このことが第8章にてテンプル・グランディンの例を詳細に調べることで示されます。
私個人としてはこの成分が脳の器質的なものとどのように結びついているのか、脳ハードウェアのどの部分で実行されているのか非常に興味があるところであり、fMRIなどの測定手法の進歩で直接観測できるようになればASDの研究も更なる進展があるだろうと思っています。
高機能ASD、特に知的障害が無い場合には(ASD内で)スキルが高く、長期予後が良いと考えられがちだがそれは違うという報告。本文有料。Vineland Adaptive Behaviour Scalesで評価すると知的障害が無いASDグループでVineland Adaptive Behaviour Scalesの数値はIQに比して低く、成長してもその差は縮まらないらしい。
These data indicate that estimates from intelligence quotient alone are an imprecise proxy for functional abilities when diagnosing autism spectrum disorder, particularly for those without intellectual disability. We argue that ‘high functioning autism’ is an inaccurate clinical descriptor when based solely on intelligence quotient demarcations and this term should be abandoned in research and clinical practice.
どうも、IQが高いから生活が上手く行くだろうと考えるのは正しくなさそうですね。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1362361319852831#articleCitationDownloadContainer
yasuさん、ありがとうございます。知的な能力と生きやすさ、付き合いやすさに相関がないことは実感として多くの人が感じていますが、少なくともある種の群において、知性が保護要因とならないのはなぜか考えてみたいと思います。というのは、知的に高いことを生活に活かしている人もいるからです。たとえば藤家さんの『断薬の決意』を読むと、知的に高いことがさらなる健康体→断薬につながったと思いますので。知的能力を活かせない人は何が阻害要因となっているのでしょうね。
コメントありがとうございます。『断薬の決意』から、知的なことは確かに断薬成功に結びついていますね。それからニキ・リンコさんも知的に高いことが自立に結びついていることが伺えます。私はニキさんのケースでこれがより顕著に出ていると感じました。ASD系の人の中でもニキさんのように、苦手な部分をロジカルな思考で補える人は多くないように感じており、ニキさんはマイノリティではないのかなと推察しております。
知的能力が高い(=知能検査で知的障害域ではない)と、日常生活も不自由なくできると自分も周りも勝手に判断してしまい、その結果生活のパフォーマンスが落ちてしまう、というケースは結構あるのかもしれないと思っています。この場合他人がどうこうより、”自分自身が”どう認識するかの方に問題があるのかもしれません。
横から失礼します。
yasuさん、はじめまして。
自身がどう認識するかに問題があるというのは分かりますね。
パリ・ダカールラリーでも、コースの下見が出来ないためナビはロードブックからペースノートを作ることについても、認識する力がかなり必要とされると思います。
https://www.wikiwand.com/ja/%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%89
http://www.riken.jp/pr/press/2019/20190619_1/
https://www.ncnp.go.jp/press/release.html?no=426
http://www.rehab.go.jp/…/4815/2100/0290/08_24_23_24_PDF1.7M…
研究が出そろい、いろいろわかってきましたね。
身体の疲れ×感覚過敏×こだわり は、相関関係にあることは確か。
これは芋づる式に治せてもおかしくない。
「社会性」は複雑すぎるミッションなので、わかりづらいことがまだまだ多いけど。
シアさん。
三つ目のリンクがうまくいかないようなので貼りますね。
http://www.rehab.go.jp/application/files/4815/2100/0290/08_24_23_24_PDF1.7MB.pdf
シアさん、ありがとうございます。2つ目と3つ目は初めて見るデータでした。聴覚は比較的客観的なデータが取りやすいので、ここに注目する研究者が増えれば一気に研究が進むかもしれません。3つ目に紹介されているような、他人にはなかなか理解するのが難しい不快感は数値化が難しいので、西洋的な感覚だと研究者はなかなか手が出しにくいかもしれませんね。
サイモン・バロン=コーエン/水野ら訳『自閉症スペクトラム入門』中央法規(2011)
Twitterで紹介したものですが、もう少し詳しく。サイモン博士はケンブリッジ大学発達精神病理学教授で同大学の自閉症研究センターの所長です。心の理論(Theory of mind)の研究者で、博士の書いた『自閉症とマインド・ブラインドネス』も面白い本です。
心の理論についてはこちら
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E3%81%AE%E7%90%86%E8%AB%96
第1章 2人の自閉症スペクトラムの人との出会い
第2章 自閉症の有病率の変遷
第3章 自閉症スペクトラムの測定
第4章 診断について
第5章 自閉症とアスペルガー症候群の心理学
第6章 自閉症とアスペルガー症候群の生物学
第7章 介入、教育、治療
<この本の特徴>
1.自閉症が増えていることについてのきちんとした考察が出ている
有病率に関する論争についても取り上げられており、簡潔で的を得た文章となっています
2.心理学と生物学の両方から、自閉症の特徴を説明している
自閉症が生じるメカニズムについての仮説を、心理学と生物学の両面から解説しています。コーエン博士の見識の深さが伺えます。
3.介入方法についての解説がある
様々な療育方法(EIBIもあります)について紹介されていて、介入方法の有効性についてどのように検証するか、いわゆるEBMの紹介が載っています。
入門書ですが、読んで損は無い1冊です。
ご紹介ありがとうございます。この本も有名すぎて未読になりがちな一冊です。yasuさんはなぜ有病率が増えたかに関心を持っていらっしゃるなあ、と気づいたのですが、よく考えればそれって大事な切り口ですね。少なくとも「社会が変わったから」という紋切り型の説明には納得できません。もっと根底から何かが変わったから増えたという方が納得できます。
ASD発症のメカニズムを遺伝子変異に求めるアプローチの一つです。de novo突然変異によるもの(親から子へ遺伝しない)が大部分と考えられているようです。この研究はアプローチが違っていて、稀な劣性遺伝子に注目したというものです。本文有料。
https://www.nature.com/articles/s41588-019-0433-8
Scinece Direct誌の解説はこちら↓
https://www.sciencedaily.com/releases/2019/06/190620155659.htm
ASDは男女差があり男子の方が罹患率高いのですが、この差が性染色体XYとXXの違いにあるだろうと前から考えられていて、この現象の説明に一石投じる知見かと思います。
三木成夫先生の解剖学の知見は自閉症に限らず人の命・仕組みを理解する上でとても役に立ちました。自閉症はあくまでスペクトラムですからね。
「内臓のはたらきと子どものこころ」「人間生命の誕生」共に築地書館
古い本なので手に入れられなければ、布施英利先生の「人体5億年の記憶 解剖学者・三木成夫の世界」海鳴社 2017年 がおススメです。
バラバラだった知見がバチバチとくっついて「なるほど!」という感じになったり、身体アプローチの効果や分子栄養学の重要性も「そりゃそうだ」と腹落ちする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
簡単にご説明すると、人に限らず動物の土台は植物性器官【吸収⇒循環⇒排出】、その上に動物性器官【感覚⇔伝達(神経・脳)⇔運動】があるという考え方です。
栄養療法をすると身体アプローチがより効果的になるイメージが浮かびますし、ヒトは動物の中でも脳が異常に肥大化しているので、便利なことだけではなくそりゃ面倒なこともたくさん出てくるよなぁ、という感じです。
373さん、ご紹介ありがとうございます。密林でたたいて目次や紹介文を眺めてみましたが、思想的な要素が強い感じでしょうかね。ヘッケルの発生反復説を思い出しました。生態学の今西錦司先生や分子進化の木村資生先生に近い印象を受けましたが、最近流行の生命科学ではなく、古典的な生物学をしっかり学んで身につけた方は思想的なものが感じられるなあと個人的には思っています。
yasuさん、リアクションありがとうございます。
おっしゃる通り、三木先生はゲーテ、ヘッケルから影響を受けているようです。それも実際の解剖にまつわる、体、臓器などのアナログな感触がベースとなっている思想ですから、没後に触れた私たちのような世代にもインパクトがあるのだと思います。それに、研究者ではなく東京芸術大学保健センター長としてご勤務なさっていたとのことですので、現場主義の方だったのだろうと推察します。講義録などからは当時の熱まで伝わってくるようです。
ヒトの体について考える時、僕は必ず三木先生のお考え、思想をベースの1つに連想をしています。
『三木成夫の著書との出会いは、確かに「ひとつの事件」であった、としか言いようのない出来事である』と吉本隆明氏はおっしゃっています。
なるほど。そうすると、三木先生のご著書そのものを読む必要がありますね。Kindle版で3冊ほど出ていましたので、サンプルをダウンロードしました。
三木先生のご著書は、栗本さんの推薦でもあります。ので私もKindleで何冊か持っています。講義録など分かりやすくて面白いですね。
講談社ブルーバックスからは、『自閉症の世界ー多様性に満ちた内面の真実』という大変優れた本も出ています。著者はスティーブ・シルバーマンという、Wired Magagin社のサイエンスエディターです。序文は脳神経外科医のオリバー・サックスが書いていますね。
https://www.amazon.co.jp/dp/B071F81Z49/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
私はTED Talkで「忘れていた自閉症の歴史」というシルバーマン氏の講演を聴いて大変面白かったので、この本が出たら直ぐに読みました。氏は自閉症をライフワークとしている方ですね。TEDプレゼンテーションは下記リンクからアクセスできます。話は英語ですが日本語字幕あり。
https://www.ted.com/talks/steve_silberman_the_forgotten_history_of_autism?language=ja
自閉症の過去から現在までの歴史を包括した、大変読みごたえのある内容です。自閉症の発見者とされる、レオ・カナーとハンス・アスペルガーの業績とその意義について詳細な記載があり、DSM-5でASDと統合されるまでの流れを把握することができます。
DSMの変遷についても解説がありますので、『NEURO』を読まれた後でこの本を読むのもよいでしょう。(第10章パンドラの箱)
大隅典子『脳からみた自閉症-「障害」と「個性」の間』、講談社ブルーバックス(2016)
帯に”「完璧な脳」なんて、どこにもない”という文字が載っています。
小児科や神経科、心理士が書いた本や療育の本は既にいくつか読まれている人が多いでしょうが、それにプラスして基礎研究をやっている科学者、特に第一線で活躍する脳科学者が解説した本を読まれることをお勧めします。次世代の画期的な治療法はこういう人たちから出てくるし、彼等は「治す」ことに対して不可能だとは思わないし積極的にチャレンジします。それにASDについてどこまでわかっているのか、基礎的なことを知っておくことはもちろん大事です。
この本は治ることは書いてありませんが、ASDについての生物学からのアプローチ、脳科学と遺伝子について主に解説してあり、良い入門書です。脳科学や遺伝子についてきちんと理解しておくと、臨床医や心理士と話す上でも役に立つでしょう。
まあ、画期的な治療法は臨床現場から出てくることも結構あるのですが、私が見聞きしている範囲ではASDについてはごく一部の施設を除いてちょっと難しいかも。。専門家の方には是非頑張って頂きたく思っています。
yasuさん、いつも貴重な情報をありがとうこざいます。
この本も入手してあります。読んでみます!
こちらは、Nature Geneticsに掲載された、ASD発症メカニズムに関する仮説。
https://wired.jp/2019/06/19/autism-spectrum-disorder-dna/
ASDは1990年代から増えているが、古典的な遺伝的要因だけではこれが説明できないというのは大きな謎になっています。特に不思議なのが家族の中で単発的にASDを発症するケースですね。(遺伝病だとどちらかの家系にその疾患が多いのが普通)これを説明する仮説の一つが、この論文に紹介されている「ジャンクDNA」という、機能が特定されていない領域にある遺伝子発現調節の突然変異によるものです。解説文はわかりやすいので、ご一読ください。
神田橋先生が必読書としてあげていらっしゃるこの本を思い出しまた。
私にはとても難しかったです。
ドクターに勧めたらドクターにも難しいようでした。
yasuさんには難しくないかもわかりませんが。
難しくても読んだ方がいい本なので貼っておきます。
https://www.amazon.co.jp/発達障害の原因と発症メカニズム-脳神経科学の視点から-黒田-洋一郎/dp/4309909922
ありがとうございます。
ずっと密林のほしいものリストに入ったままなのですが、心に留めておきます。
確かに歯ごたえありそうな本ですね。
Twitterからの流れでポストします。理化学研究所が発表した、自閉症のこだわりの強さと感覚症状に共通の神経基盤があることを見出したとの報告です。リンク先は理化学研究所の報道発表資料です。
http://www.riken.jp/pr/press/2019/20190619_1/
ASDでは感覚異常(感覚過敏など)と社会性の障害が同居していることが以前から知られていましたが、何故そのようなことが認められるのかわかっていなかったんですね。脳の情報処理という観点から見ると、感覚はシンプルで精神機能は高次だとされていて、この2つの障害が共存するのは不思議だったわけです。それが今回、これらの症状は右後上頭頂葉領域を神経基盤として共有しており、その脳部位の灰白質がASD当事者で減少しているために両症状が共存できている可能性があると、脳ハードウェアの面から説明でるってことですね。
ここから、感覚を育てるアプローチは高次脳機能の改善を起こすことができるかもしれないという仮説が立てられますね。この理研のチームが開発した測定系を使えば身体アプローチの効果を測定できるかもしれません!
yasuさん、これは興味深いですね。『発達障害は治りますか?』の中で神田橋先生が、線をなぞる感覚統合の検査の動画をごらんになったときの発言を思い出します。感覚の問題とより高次とされている精神活動のつながりは私たちが実感しているところではありますが、その神経的基盤がはっきりすると説得力が出てきますね。ご紹介ありがとうございます。
ASDでは神経ネットワークに不具合と言うか、きちんと構築されていないところがあるのを可視化できたということですね。機能は構造と結びついている(と多くの脳科学者は考えている)ので、こういった脳科学から出てくる知見と身体アプローチの結果を付き合わせるとより効率的なinterventionの開発に結びつくだろうと思います。
「医師も実践している子供が丈夫になる食事」櫻本美輪子・定真理子ワニブックス2011が読みやすいです。
心療内科で栄養療法を取り入れて様々な症状が改善したという内容です。
自閉症はたんぱく質、鉄、ビタミンB群。
チック症状はナイアシン、ビタミンB群。
などなど。
先日twitterで紹介したものですが、主に薬物治療のアプローチと現状(2016年時点)についての解説です。Introductioの部分にASDについての簡単ではありますが的を得た解説が出ています。本文まで無料で読めます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27330338
標準療法とされる行動療法は助けになるし効果はあるが、1対1のフルタイムで何年も療育しなければならなく、効果はsuboptimalらしい。これはEIBIのことでしょうかね。
ASD研究者の多くはASDが遺伝性のものだと考えているが、多くのASDは単一の遺伝子や染色体の欠損では説明できないこと、de novo突然変異による遺伝子の異常が重要らしいことが説明されています。ASDに認められるde novo突然変異は(当然のことながら)神経機能に影響を引き起こすものと関係しているとのこと。ここは、「ASDは遺伝するか?」とも関連するので結構重要。
de novo突然変異の解説はこちら
https://www.amed.go.jp/news/release_20180117.html
http://p.booklog.jp/book/84199/page/2391890
結局、ASDは遺伝的素因と環境の相互作用で生じてくるらしいと結んでいます。診断基準のこともあるのでしょうか、状況は結構複雑かもしれません。
ASDの共存疾患(てんかん発作、睡眠障害、神経伝達物質の異常、代謝異常、免疫異常、消化器系の異常)の解説があり、その後に主に薬物を使用したこれらの対処法が載っています。
yasuさん、ありがとうございます。アブストラクトを二回読み、本文を斜め読みしました。以前から神田橋先生がなぜサブタイプに分けて研究しないのか、と疑問を呈していらっしゃいましたが、こうやってサブタイプに分けて効果を調べる研究も進んでいるのだな、と思いました。そしてこれって治しやすいところから治そうとしてなされている研究だなあ、と思いました。あと行動療法のsuboptimal outcomeっていう表現が「なるほど!」と思いました。なんかsuboptimalな療育や医療が多いんですよね・・・。
診断基準を外れた場合、アメリカでもまず最初に誤診が疑われるようです。でも誤診ではなさそう、にもかかわらず自閉圏でなくなる人がいる、ということです。日本ではバイオマーカーによる診断は少なくとも一般的ではないので、もしかしたら一旦診断されても自閉圏でなくなる人はもっと多いかもしれないとさえ思います。
これもyasuさんにご紹介いただいた論文です。正式に診断を受けた人の最大25パーセントが診断基準をはずれるという研究結果です。色々興味深いのでリンク張らせていただきます。愛甲修子さんにも読んでいただいています。「知的障害は治りますか?」にも反映されるかもしれません。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3547539/
ミクログリア細胞(脳内の免疫系を担っている)の異常が種々の神経疾患(ASD、統合失調症、アルツハイマー、パーキンソン)に関わっている可能性を示唆。先日の東大の研究が使用したのもこのモデルですね。これが本当だとするとASDの少なくとも一部は懐妊中の感染による免疫活性化により引き起こされることになり、直接の遺伝的要素は関係ないことになるかもしれない。※感染によるミクログリア細胞の活性化されやすさは遺伝的な支配を受けているかもしれない。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25311587
yasuさん、ありがとうございます。abstract読みました。これは私が『NEURO 神経発達障害という突破口』で呼びかけた「いったい生まれつきってどこから?」という問題につながると思います。生得的な障害、といっても、受胎した瞬間には決まっていないんじゃないかという疑問にもどんどん答えが出てきそうで楽しみです。
よく、「治るってなに?」ときかれますが、診断基準から外れたらそれは「治った」ですよね。
ところが日本の発達の医療現場には「一生治らないという結論が先にありき」で、診断が外れてるのに患者をぐずぐずと離さない実態があるようです。
権威にはあまりなびかない花風社ですが、発達の世界をリードするドクターのお一人が診断基準を外れていくお子さんたちの存在を認めています。
必読です。
yasuさんがツイッターに貼っていらっしゃったのをいただいてきました。
https://www.blog.crn.or.jp/chief2/01/73.html