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就活のお部屋

就活について現実を語り合いましょう

320 COMMENTS

ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第58回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その2_エージェントP経由
(3)ソフトウェアベンダー②

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10338

■創業第1フェーズの最盛期に

前回、この企業の最もダイナミックな時代に面接を受けたと書きました。

その後もう少しだけ調べてみましたが、私が採用面接を受けた後の時期からこの企業の苦境が始まっています。やはり私がここに訪れた時こそがこの企業の創業第1フェーズの最盛期だったのです。そこまでは創業以来、ずっと増収増益だったとのことです。

だからこそ当時は障害者採用にも熱心でした。そして先進的なベンチャーらしく、ハッタツの人の生産性発揮にも熱心に取り組んでいました。

では、生産性を発揮できるハッタツの人を採用するために、この企業はどんな面接をしていたのでしょうか。

■話をしやすい雰囲気

ここの採用面接は人事と一つのテーブルを挟んで、マンツーマンで行われました。それは小さな部屋で、落ち着いた雰囲気で行われました。激務かつ猛烈な働き方で有名な企業であるにも関わらず、面接は落ち着いて話をしやすい雰囲気でした。

そしてつくづく感じたのは、人事がハッタツの人の扱いに慣れていたことでした。話をしやすい雰囲気を作っているのは、ハッタツの人の緊張のしやすさを分かっているからでした。

人事は仕事の話以前に、生い立ちや学生時代のことを丁寧に聴いてきました。まるで面接というよりカウンセリングでした。面接中は、私の話の内容に共感までしてくれました。

私はこれに対して「手慣れているなあ」「わかっているなあ」と思いました。そして「先進的な企業は違うなあ」とも。

仕事の話以前に、生い立ちや学生時代の話を丁寧に聴くのはなぜか分かりますでしょうか。そして、私がなぜ「分かっているなあ」と感じたのか分かりますでしょうか。

■生い立ちを聴く

ハッタツの人の特性を知るには、社会人になる前の生い立ちをじっくりと聴くのは有効です。

社会人としてのソトヅラをまとう前の時代、いわば素の状態であった学生時代に何をしていたか。その時代の振る舞いは、当事者の特性が強く滲み出ています。さらには、家庭環境や文化資本なども推し量れるかも知れません。

また生い立ちは、職務経験よりも素直に喋りやすい人が多いと思います。全員とは言いませんが。

ハッタツの人は「理解しようとしてくれる」ことのありがたさは痛感しています。そして就活の準備を充分にしているならば、人事が生い立ちを聴いてくれる時点で特性理解フェーズになったことが分かります。ですので、なおさら素直に話せるのです。

このようなことから、私はこの企業の面接法に対して「発達障害の人の扱いに慣れている」と感じたし、「分かっているなあ」と思ったのです。

■ウソがつけない

なおかつ、この面接法はウソが非常につきにくいです。なぜなら候補者が話をする量が非常に多く、エピソードやファクトが膨大になります。だからウソに対して他の膨大なファクト群の辻褄を全て合わせ切ることは、通常はまず無理です。

またウソをつくつもりはなくても、認知や長期記憶系の困りごとを抱えている方もすぐに分かるはずです。人生物語の辻褄が合わなくなるからです。そしてそういう方を採用するか否かは、その候補者の状態と人事の判断によります。

というわけで私は、ゆっくりと人事に対して生い立ちを語っていきました。

(つづく)

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第57回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その2_エージェントP経由
(3)ソフトウェアベンダー①

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10274

今回からまた違う企業が登場します。ソフトウェアベンダーです。

■昇り調子(当時)のメガベンチャー

このソフトウェア企業の社員数は当時●000人くらいだったと記憶しています。ベンチャーがその文化のまま大きくなったような感じで、「メガベンチャー」ともいえるでしょうか。

当時この企業は昇り調子で、人材採用も積極的でした。若手を大量に採用して、ハードに働かせます。若い人達も「若いうちの訓練」と割り切って激務をこなします。何年か経つとその経験をもとに転職していきます。そういう感じの企業体質だったように記憶しています。

そういう企業ですから、障害者雇用にも熱心でした。発達障害の人の雇用に関しても先進的な取り組みで知られていました。

この企業は定型の人もハッタツの人も同じ空間で働いていました。両者ともに高めの達成目標があり、その達成度合いで評価されるといった人事制度だったと記憶しています。

そういう取り組みが、発達障害者の先進的な活躍事例として夕方のテレビニュースで流れていたことを覚えています。

■最近の情勢

これを書くと企業が特定されますが、まあいいでしょう。

私が受験した当時は昇り調子だったこの企業ですが、その後いろいろなことが重なって経営難に陥っていたのだそうです。

M&Aをしくじったり、新規システムの開発に失敗したり、取引先から訴訟を提起されたり、苦境が続いていました。結局、海外のファンドに主力事業を売却してなんとか食いつないだとのことでした。

現在この企業は、経営陣を一新して存続しています。企業規模もだいたい私が受験したころと似たようなものらしいです。

ちなみに、今でも障害者採用を行っているかは調べ切っていません。今のところ、この企業のホームページには障害者採用の記載は見当たりません。

もう法定雇用率を達成したのかも知れません。あるいは、非公開求人を使って障害者を集めているのかも知れません。そもそも、当時と同じくらい障害者雇用に熱心なのかが分かりません。

これらのことは外からは分かりません。

■カリスマ創業者の今

この企業の創業者は、起業やベンチャー系の世界ではカリスマで有名でした。

しかし彼も当時の苦境の後、この企業を去りました。今では別の企業を興しています。先日お写真を拝見したのですが、当時と比べてだいぶお痩せになられていました。いや、元気そうではあるのですが。

そして当時身にまとっていたアクの強さ、自信満々の成功者オーラは消えていました。今では毒気の抜けた、気のいいベンチャー起業家みたいな感じです。あの苦境を超えてだいぶ雰囲気が変わった印象です。

■ダイナミックな会社「だった」

この企業は当時ダイナミックな印象があり、だからこそ実績もトラブルも含めて有名でした。

ただし今ではだいぶ当時よりも落ち着いて、良くも悪くもより普通の企業になった印象です。つまり、創業経営者が抜けて第2フェーズになっているらしいです。

つまり私が入社面接を受けたのは、この企業が最もダイナミックな時代だったのです。創業第一フェーズの終わりごろ(?)でしょうか。

この企業の採用面接の様子は次回に。
(つづく)

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浅見淳子

ブルーさん

いつもありがとうございます。

思わず「そういえば今は?」と思い付き創業経営者をぐぐってしまいました。お元気そうですね。今はすっかり普通の会社なのですね。私も日本のIT産業の黎明期は観察してきましたが、あの勢いの時ハッタツの人たちが雇用されていたらどうだったのだろう、とちょっと興味はあります。

日本のIT産業は良くも悪くもシリコンバレーとは違ったんじゃないかなあ。

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ブルー

浅見さん

コメントありがとうございます。

そうですね、日本のIT産業でシリコンバレーみたいなのは、今だとほんの一部のAIベンチャーくらいでしょうかね。

本質的に日本のIT産業はインフラ産業です。電気・ガス・水道といった生命・産業インフラや、高速道路のような物流インフラに並び、情報インフラとして社会を支えています。

たとえカッコよくてオシャレなオフィスで、若い人が多くいるキラキラ系のWebベンチャーでも、情報インフラを扱っていることに変わりはありません。

現代においてはIT産業はそこそこ好調なところも多くて、人もそれなりに採用している様子です。まあ、もともとそれなりの規模の業界です。そこそこ多くの人が働いています。

社会統計をきちんと見たわけでもないので予想ですが、おそらく現代でも障害者の人がそこそこIT産業に紛れ込んでいると思われ、当然ハッタツの人も例外ではないと思います。

次回は面接の様子です。この企業の面接法は特徴的でした。
またよろしくお願い致します。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第56回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その2_エージェントP経由
(2)大手メーカーの販社②

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10267

今回はエージェントP経由で選抜を受けた、某・大手複合機メーカーの販社における面接の様子です。

■面接

面接は、受験者1名に対して人事部長と人事担当の2名でした。

面接の内容に関しては、それ程応用的なやりとりはありませんでした。少なくとも就職活動や転職活動の経験があれば、充分に対応できる内容でした。

あるいはそういう経験がなくても、障害者採用の本を読むなり、エージェントなりで模擬面接をするなりの準備をしてくれば、基本通りの内容だと分かるはずです。

ただ、いくつか印象的な場面がありました。

■通院先の確保

これはこの企業の方針だったのですが、面接において「発達障害に関して通院している病院、つまり、かかりつけの先生は確保しておりますでしょうか」という質問があったことです。

これは合否の判定というより、この企業からの「発達障害の社員へのお願い」というスタンスでした。

人事:
「私どもでは、発達障害の方は必ず、かかりつけの医療機関を確保頂くようにお願いしております」

受験した時点でそれがないので不採用とか、そういう話でもありませんでした。ただ私が受験した企業の中で、こういうことを言ってきたのはこの企業だけでした。

私は思いました。

ブルー(内心):
「大変だなあ。法定雇用率を満たすというのは。特に大企業だから、概算で2%だとしても結構な人数だ。だから自分の所だけでは面倒見切れないところを医療に任せたいんだな」

往々にしてそれなりの規模の企業には、福利厚生として産業医や公認心理師などの「メンタルヘルス窓口」が用意されています。しかしわざわざ個々人にかかりつけ医の確保を依頼するということは、「メンヘル窓口のパンク」を危惧していたのかも知れません。

この企業の人事は、まだ発達障害というものに対してとても不慣れで、おっかなびっくりという感じが少しありました。人事から受けた印象を意訳しますと、

「いやあ、不勉強で恐縮ですが、私どもの理解にも限度がありまして(汗)」
「ですので、どうか、かかりつけのお医者様を確保頂いて(汗汗)」

みたいな感じが伝わって来ました。私は人事に同情しました。

■配属

面接において私は、自分のやりたい仕事ができる可能性がどのくらいあるか訊いてみました。当時の私は、●●の仕事に少しでも携われたらなあと思っていたのです。

しかし、これには人事部長が申し訳なさそうに答えました。

<人事部長>
「どうしても弊社は●万人の社員を抱えておりまして、全員のご希望に沿う配属というのは、もう物理的に無理なんです。申し訳ございません・・・。」

最後には謝られました。

でも、常識的に考えてそれはそうです。日系大企業の配属で、自分の配属希望が100%かなうわけがありません。人事部長のせいではありません。外資系や近年の日系大手のような職務別採用ならまた話は変わってくるのかも知れませんが。

■全体的な印象

この企業は日系大企業なので、いろいろと制度が出来上がっています。ただし面接を通じてつくづく感じたのは、

「自分達の要件に見合った障害者を探し出し、雇用枠にあてはまる人かどうかを観ている」

ことでした。つまり個別の人間そのものを見ている感じはしませんでした。でもそれに対して、非人間的とは思いませんでした。むしろ当時の私は

「日系大企業だったら仕方がない」
「構造的にそうせざるを得ない」
「人事も大変だなあ」

と思いました。

私は人事の苦労に思いを馳せて、またもや同情しました。つまり大企業としてガッチリと社内制度が出来上がっているので、障害のある人への個別対応は限度があるのです。

この企業の場合、人事が法定雇用率を満たすために青息吐息という感じでした。なんだか人事は必死に面接している感じがしました。ノルマ(=法定雇用率)に追われて、フウフウ、ヤレヤレ・・・という印象でした。

私は今でもこの企業の人事を思い出すと、多大なるご苦労をお察しして同情します。

■結果

私は良くも悪くも、やりたい仕事がある程度はっきりしていました。おそらくはそこでミスマッチが生じてしまい、この企業は不採用となりました。

この企業のエピソードについては、これにて終了です。

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ブルー

<コラム>

■雇用代行ビジネス

つい最近、障害者への「農園あっせんビジネス」が問題になりました。皆様もご存知だと思います。

つまり法定雇用率を達成させるための雇用代行ビジネスです。そのために以下のモデルを組みます。

まず、この3者が利害関係者です。

・企業(人事)
・代行企業(農園を持っている)
・障害当事者

企業はまず代行企業に仕事を委託します。代行企業は何をやっているかというと、農園をやっています。当事者はそこで野菜などを畑で育てる仕事をします。そして収穫した野菜は当事者が勤務する企業の社員に無料で配布したり、こども食堂や社員食堂で活用されたりします。

事業モデルを詳しく知りたい方は「障害者 農園 雇用代行」などでご検索ください。

■雇用代行ビジネスの隆盛

このビジネスは、私が手帳を使った転職活動をしていた時代からあります。つまりこの連載の時代から、少しずつこういう業態の企業があることを見聞きするようになりました。

私がお世話になっていた障害者専門のヘッドハンターは、これに対して「インクルージョンの観点とは違う」と言っていました。「できれば、健常者と障害者が同じ職場で働けた方が良いとは思う」と。

もちろん単なる理想論ではなく、ヘッドハンターはこれに伴う様々な現実を分かった上で発言していますが。

現代では、現実として雇用代行ビジネスが盛況です。これに関しては第2章の分析編でもう一度触れます。しかしここで私が書きたいことはこのビジネスの是非ではありません。

■思い出した人事の苦労

雇用代行ビジネスの隆盛というニュースを目にした時に、即座に思い出したことがありました。それこそが上記の記事で取り上げた、大手メーカーの販社の人事が青息吐息だった様子です。

そして思いました。そりゃ人事もこのビジネスには賛同するよな、と。

私がこのサイトの「このブログ役に立った!」のコーナーに持ってきた障害者雇用を担当している人事も、SNSで「どうか雇用代行モデルを否定しないでください」と懇願していました。私はこの人事にもまた同情しました。

この雇用代行ビジネスの件はヤフーニュースにも転載されました。記事の中では批判的な論調の識者の声も上がっていました。

しかし、ネット上で最悪の民度を誇るヤフコメ民達はむしろ「こうなるのは仕方ないと思う、むしろこのモデルを推進した方がいい」という感じで、おおむね好意的でした。障害当事者の方の書き込みもちらほら見られました。

私はこういう話が出てくると個人的には人事に同情します。関係者の中で最も苦労しているのは、法定雇用率と障害者の生産性及び配慮コストとの間で板挟みになっている人事ではないかと思うからです。

そしてもう一つ思うことがあるのですが、それは第2章分析編で考えます。

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浅見淳子

ブルーさん

いつもありがとうございます。雇用主が医療との連携を望む&服薬管理にまで気を遣う、というのはきいたことがあります。つまり彼らもよく知らないんですね。発達障害が薬なしで抑えられることも治る状態まで行く人がいることも。一方で「一生治らない厄介な人たちである」という啓発は行き渡ってしまっている。

日本の大企業は伝統的にうっかり入ってきてしまった(実家が太い等の理由で)ダメ社員を抱えておく余裕があったわけで、その延長で考えてくれた方が処遇を誤らないかもしれません。

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ブルー

浅見さん

コメントをありがとうございます。

>彼らもよく知らない

これは2つ要因があると思います。

・この連載は、発達障害者の雇用数が伸びてきた時代の話、
 つまり、発達障害者の雇用の黎明期(の終わりごろ?)であった

・そもそも障害者雇用の対象者は発達障害に限った話ではない

近年では後者がさらに複雑になりましたよね。

ダイバーシティの名の元に、例えば性的マイノリティの人の雇用をどうするか、みたいな論点も増えました。つまり、発達障害だけを深く理解するのは人事のリソース的に無理です。また、実を言うとその必要もありません。

>一方で「一生治らない厄介な人たちである」という啓発は行き渡ってしまっている。

「啓発」に関しては第2章分析編で触れる予定です。人事にとって(つまり企業社会において)最も有効な啓発とは何か。それはエージェントKの社長がすでに公言していることではあるのですが。

>日本の大企業は伝統的にうっかり入ってきてしまった(実家が太い等の理由で)ダメ社員を抱えておく余裕があった

・・・いい時代でしたね。(トオイメ)

もはやこれからの時代は「うっかり入れなく」なっていきますね。いや、それはこの連載が扱っている時代からそうだったのですが。

未来においてはますます「うっかり入れなくなる」件は、この就活の連載か、あるいは別建てで仕事のお部屋で扱おうかなと思っています。企業社会の未来です。

でも、花風社クラスタは大丈夫ですよ。次の時代には私の予想ですが「最強」になります。これは大げさではなく。だから対・企業社会においては今後も何も心配いらないとは思っているのですが。

そのシンプルな理由も明確にこのサイトに残そうと思っています。

よろしくお願いいたします。

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座波淳

ブルーさん、浅見さん

一定規模の企業は産業医を置くことが義務付けられています。
つまり、きちんとした会社であれば、決まりなので医療と連携するという仕組みを順守することになります。
担当者レベルとしてよく知らないから、ということもありますが、組織としてはよく知っているから、ということもあるわけです。

では医療連携の本来の目的は何か?健康に仕事を続けて成果を上げることなのですが、ここでも「決められたことをちゃんとやってます」ということが、コンプライアンスやCSRの名のもとに徹底される現実があったりするわけです。
ちゃんと医療につなげ、通院・服薬を、強制はできませんが、勧めています、といった感じです。
さらに言えば、休復職を繰り返していますけど、会社としてはちゃんと医療受診を促しています、なかなか安定して働けるようにはなっていませんが。といったことが少なくないのが現実です。

ちなみに、休職、復職に際してはセンモンカとしての医師(主治医、産業医)の判断が必要となりますが、最終判断は会社ということにもなっています。とはいえ、なかなかセンモンカの判断を覆してまで休職させない、復職させない、ということはありません。
さらに、医療受診を積極的にすることで「仕事をしないでいい」とさせようとする従業員もいないわけではないのが現実だったりします。

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ブルー

座波さん

お忙しいところありがとうございます。

>ここでも「決められたことをちゃんとやってます」ということが、

私は日本社会の(ここでは「会社」ですが)こういうところは凄く目につきます。

実際の機能や成果、あるいは効果測定は問題にされず、「やってますポーズ」による周囲の不安感の払拭が最優先されるところです。状況によっては「この件については対策不要です」もあるとは思いますが、それが怖くて耐えられないお国柄です。

それと

>一定規模の企業は産業医を置くことが義務付けられています。

義務だったのですね。福利厚生だと思っていました。教えて頂いてありがとうございます。しかしながら、やはり企業における医療連携の現実というのは座波さんが仰る通りいろいろあると思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

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浅見淳子

ブルーさん

本題とは若干ずれますが、「やってます感による不安感の払拭」っていう話をよそでもきいたのですが???でした。
やってます感によって払しょくされる不安感ってどんなものなのでしょうか???

たぶん栄養療法とかに飛びついて離せない人たちとかのヒントになるかなと思いまして。
お手数おかけしますがよかったら教えてください。

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ブルー

浅見さん

>「やってます感による不安感の払拭」っていう話をよそでもきいたのですが???でした。

→これは確かに浅見さんから最も縁遠いもので、理解に苦しむあたりが物凄く浅見さんらしいと思いました。

>やってます感によって払しょくされる不安感ってどんなものなのでしょう

→改めて考えてみたのですが、

・見えないもの
・あるいは今は見えないがそのうち現れるかも知れないもの

がもたらす

・最悪の事態

に対して過剰に感じるものではないかと思いました。

まあ根底には恐怖があるわけですが。

最近の具体例で言うと、ウイルス(目に見えない)がもたらす死、みたいな。

これを過剰に感じすぎていると、例えば今回のコロナ騒動で一部に見られたように公園の遊具を子供が使えないようにテープでグルグル巻きにしたりします。

あとは子供が通学路でマスクしていないと学校にクレーム入れる近所の老人、とかもそうだと思います。

この件はよく、事が起きた場合に何も対策をしていないと責められることとつなげて論じられますが、問題の所在は責めている側の不安感にあると考えます。

しかもこの場合面倒なことに、不安の対象物が見えません。人間の目では見えないこともあるし、まだ来ていないから見えない場合もあるように思います。

そうしますとこういう見えない対象物は情報だけを使って把握しないといけませんから、不安感の強い人は脳内でますます不安を増大させていきます。実物を体験するなりして「幽霊の正体見たり」となるならまだ良いのですが。

これらは事の発端も、脳内の不安の増大も、そして不安の軽減(?)も、不安の対象物というよりは、その対象物に関する情報のみによって巻き起こされている事象ではないかと思います。

つまり「情報病」ではないかとも思っています。

>栄養療法とかに飛びついて離せない人たち

→私はそういう人達に関心がないので良く分かりませんが、栄養そのものよりもタンパク質が何グラム、ビタミンB1が50mgとか、そういう情報で頭の中が一杯になっているのかも知れませんね。いや、知りませんけど。

自分で膨らました情報で頭の中が一杯というのは「サピエンスあるある」のような気もします。しかしそれが過剰だと、傍から見て違和感を覚える行動になるかも知れません。

なんかまとまりませんが、こんなことを考えました。
よろしくお願いいたします。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第55回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その2_エージェントP経由
(2)大手メーカーの販社①

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10249

今回からはエージェントP経由で選抜を受けた、某・大手複合機メーカーの販社における面接の様子です。

■企業情報(※現代の状態)

従業員数:●万人弱
資本金:●●億円
売上高:5000億円以上

参考:オープンワーク評点:3.1● 
(口コミ上位18%(18万社のうち))

■エージェントP 営業担当からの事前メール
(※一部、編集と抜粋済)

ブルー様

営業担当の●●と申します。宜しくお願い致します。
いつもカウンセリング担当の●●が、お世話になっております。

さて、●●●●株式会社様の1次面接の件ですが、下記日時で確定致しました。
内容をご確認頂き、宜しければ・・・

(※引用者注:事務的な内容は省略)

【面接説明】

□所要時間:約60分

・面接に加えて、簡単なパソコン操作確認(タイピング、エクセル等)を実施予定です。

□質問されると思われる項目:

・前職・現職について、転職・退職理由について
・志望動機(なぜ●●●●株式会社様に興味を持ったのか)
・入社後のビジョン(どのように働いていきたいか)
・あなたの強み、弱みについて

□求める人物像:

・社会人としてのマナーを守り、組織の一員としてチームプレーが出来る人
・生真面目すぎず、協調性をもって働くことが出来る人

真面目に仕事をこなすことは勿論ですが、明るくコミュニケーションが取れること、協調性をもって働く事が出来る人を求めています。

□事前準備:

・転職理由、志望動機に矛盾がないように整理して下さい。

□ご注意□

電車遅延等トラブル発生時は・・・

(引用者注:事務的な内容は省略)

■大手複合機メーカーの販社

この企業はメーカーの販社ですが、それでも社員が●万人弱、売上高は5000億円以上を誇る大企業です。

私は現地のビルに到着すると、立派なオフィスエントランスを通って先方のオフィスへ向かいました。そして待合スペースで選抜を待つことになりました。

■PC能力チェック

この企業では始めに、PC能力チェックがありました。

試験用の小さな部屋に通されると、ノートPCが設置されています。試験担当の女の人の指示に従って、エクセルで定められた作業を行います。時間は5分程度でした。

このチェックにはそれ程高級なPCスキルは要求されません。オフィスワークの経験者か、あるいはMOS(マイクロソフト・オフィススペシャリスト)のスタンダードレベルの取得者ならラクラクできる程度の作業です。つまり「全く」ワードやエクセルの操作ができない人だけを落とすためだと思いました。

それが終わると別の部屋に通され、面接でした。

(つづく)

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シア

この場をお借りして投稿したいことがあるので失礼いたします。

甥っ子が大学二年生になり自動車の運転免許の合宿に行くと言ってます。

そして就職活動が始まったようですがさすが今は早くから始める人もいるようですが昔は大学生の募集している企業のハガキがたくさんついた冊子をまず入手してそれにハガキでエントリーしていたなぁと思いだします。(同じ経験のある方いるでしょう。)

でも今はハガキで企業にエントリーと言うことはないのだそうでスマホとネットだそうです。

そういえばリクルートスーツを着て歩き回る光景も東京であまり目にしなくなったなと思います。
これも大きな変化で面接会場や時間があったら遠方までスーツを着て歩き回り自分を売り込みにいく人ばかりが多勢を占めた時代ではないようです。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第54回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その2_エージェントP経由
(1)書類落ち

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10228

■今回からP経由の案件です

今回から、エージェントP経由の案件となります。まずは、書類落ちした企業のラインナップと、結果の総括です。

■応募条件

応募は(一部例外を除いて)従業員が●●●●人を超える企業を基準にしていました。

また、年収が●●●万円未満の求人には応募しませんでした。ただし、年収幅のうち上限が●●●万を超える場合はOKとしました。それは都市部でギリギリ経済的自立ができそうな金額です。そしてPのカウンセリング担当いわく、(国内企業における)障害者雇用の年収としては「いい方」とのことでした。
 
また、これらの企業の当時の求人票の表記によれば、正社員登用は

「可能性あり」
「制度あり」
「実績あり」

等、様々でした。私はもちろん「実績あり」の企業を優先していましたが、それも選考の状況次第だと思っていました。

■書類落ち企業一覧(エージェントP経由)

◎某・地方銀行

・一般事務職オープンポジション
・年収:●●●万~●●●万
(引用者注:年収の下限だと、都市部においては経済的自立が厳しいです。上限ですと、都市部でも経済的自立ができます。)

・現代におけるオープンワーク評点:2.●●

→選考結果:書類投函後、音沙汰なし。理由不明。

◎自動車メーカー系の販社
※その後、グループ内での企業合併により、現代ではこの企業は存在しない

・バックオフィス オープンポジション
年収 ●●●万~●●●万
(引用者注:健常者水準です)

→結果:目標の採用数を達成につき、採用活動を終了

◎漢方薬メーカー

<企業情報:※現代の状態>
・東証プライム上場
・売上高:連結で1000億円以上
・従業員数:連結で●●●●人以上
・オープンワーク評点:3.●●(口コミ上位25%以上)

(引用者注:漢方薬メーカーと聞いたら、誰もが最初に思い浮かべるあの企業です。ここも大手企業ですから、当然ながら法定雇用率を達成するためにエージェントP経由で障害者を採用していました。)

<求人>
・一般事務職オープンポジション
・年収:●●●万~●●●万
(引用者注:健常者水準です)

→結果:目標の採用数を達成につき、採用活動を終了

■総括

3社のうち1社は既読スルーでしたが、2社は「採用数の達成」により、そもそもリングに上げてもらえませんでした。目の前でドアがガシャンと閉まった感じです。

当時の私の印象ですが、障害者の人材市場は動きが非常に早い実感がありました。例えば先ほど述べたように、採用数の達成によって目の前の求人票がどんどん消えていく印象がありました。

と同時に、厚生労働省は法定雇用率を定期的に上げてくるし、未達成の企業の名前も公表するし、けっこう熱心に企業の尻を叩いています。だから新しい求人票も次々に沸いてくる印象でした。

このように求人票が高速で沸いては消え、沸いては消えと、毎日のように状況が変わって、まるで株のデイトレードみたいなスピード感で私は人材市場を観ていました。

ということは、良い求人票は(往々にして数が少ない上に厳しい選抜であったとしても)定期的に沸いてきます。

よって人材市場の状況に一喜一憂するより、良い求人票が沸いてきた時にその企業の選抜で勝負できる状態にするための準備をしておくことが重要だと思っていました。

今回は以上です。次回から、P経由で応募した企業面接のエピソードです。

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ブルー

追記:

◎自動車メーカー系の販社
※その後、グループ内での企業合併により、現代ではこの企業は存在しない

よく探したら、まだネットに当時の情報が残っていました。

・従業員数(当時):●●●●人弱

またグループ内合併と言っても、よく観たらこの企業に小さな企業をいくつか吸収させて、名前を変えただけでした。つまり企業の規模や事業内容がそれほど変わりません。

ですので現代の状態ですと

・従業員数:●●●●人
・売上高:1000億円以上
・オープンワーク評点:2.8●

です。まあ当時もこんな感じだったと思います。従業員が4桁人いて、売上が1000億円以上あります。

この規模の企業はエージェント経由で障害者を採用します。

まず、法定雇用率で厚生労働省から尻を叩かれます。また有名な企業の系列なので、法定雇用率の未達成によって名前を公表される可能性をリスクと考えます。

それと、そもそもエージェントにカネを払う財務体力もあります。

ただ、オープンワークの評点が3.0未満、つまり中の人達はちょっと不満げです。実際にオープンワークの情報を見ると、いろいろと想像ができました(詳細は自粛)。

クチコミサイトは参考情報に過ぎませんが、それでも当時の私は受験する企業のクチコミは一応確認していました。

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浅見淳子

ブルーさん

いつもありがとうございます。

発熱患者を拒んでいた医療が発熱外来加算がついたら突然発熱患者を診始めました。
障害者雇用も未達成企業の公表ということを始めて企業側にインセンティブが生まれました。

一方で福祉の中の就労支援は飼い殺しにインセンティブがあります。
民間主導、エージェント経由の障害者雇用路福祉型では別々の産業と考えた方がいいかもしれませんね。

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ブルー

浅見さん

コメントをありがとうございます。

>民間主導、エージェント経由の障害者雇用と福祉型では
>別々の産業と考えた方がいいかもしれませんね。

→私は福祉系はほとんど利用したことがないこともあり、さほど詳しくありません。
ただ、おそらくですが福祉型とエージェントでは根本的に世界が違うと思われます。

だからまずエージェントが棲む世界(=企業社会)を描写することによって
両者の違いが読んだ人に明確に分かるようにすることも、この連載の狙いの一つです。

また、両者を隔てているものは何かということは、第2章分析編にて扱います。

今後ともよろしくお願いいたします。

返信する
ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第53回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その1_障害者専門のヘッドハンター経由
④ヘッドハンティング会社
(2)社長面談の結果

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10221

前回、発達障害者を専門とするヘッドハンターからのコネ案件として「ヘッドハンティング会社の人材リサーチャー」の求人票を取り上げました。

その後私は先方へ赴き、社長とお会いしました。その結果をヘッドハンターにメールしましたので、抜粋と編集の上ここにお届けします。お読みになっていろいろとお察しください。

■私からヘッドハンターへのメール

社長と面談をさせて頂きました。結論からお伝えすると、お互いに、

『もう少し立ち上げた新規部署の仕事が固まってきた段階で、もう一度お互い検討した方が良いのではないか』

という印象を持ちました。つまり社長の中で、私は採用NGだと思います。

これは私の過失なのですが、人材リサーチの部署がすでにあるものだと思い込んでいました。しかし社長の話を伺って理解できたのは、『これから立ち上げる部署のスタートアップメンバーを検討している』とのことでした。

求職者のフォロー、データベースの検索、リサーチ業務といったことの「作業は」できると思います。ただ、新規部署は

『新しく部署・仕組み・仕事を作りながら』
『かつ目標数値も上げていく』
『そして、結果が出る仕組みを作りあげ、今後の上場の基盤の一つとなる』

というミッションと理解しました。

つまり事実上、新規開拓的な仕事を含みます。リサーチ部隊は執行役員の方が統括するとのことですが、メンバーにおいては自分で仕事を作っていくような動きが求められます。

私はかつて新卒で就職した会社で、役員が立ち上げた新規部署にいたことがあります。それは新規開拓営業を、データベースを掘り起こしながら行う部署です。

その部署は上司と、私と、派遣の子の3人部隊でした。しかし、何しろ商談掘り起こし件数が足りず、1年で部署が解散になったことがあります。

面談でも私の特性や得意な仕事、苦手な仕事を社長にお伝えしてみたのですが、社長がトーンダウンしていかれるのが分かりました。

『全く新しい部署での動きは厳しそう』
『もう少し業務内容が決まってからの方が』という話となりました。

私の特性の伝え方もストレートすぎたかなと思っています。私自身、作業はできるが仕事にならない、つまり目標とするレベルまで成果が出ないという事態を懸念しました。

と同時に、自分がある程度整った仕事環境を望んでいることも自覚しました。

いろいろと段取り頂いたのに申し訳ありません。これにめげずに今後も活動や自己分析を継続しますので、今後ともよろしくお願いいたします。

(終わり)

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ブルー

<コラム~外資系ヘッドハンターの思い出~>

若かりし日、まだ私が20代だった頃。

初めて就職した会社で、会社有数の「ちょっとアレな若手」として全社に名前を轟かせていたあの頃。

私はあるところで、そしてある方法で、外資系ヘッドハンター(日本人)に声をかけられました。私は何もしていません。しかしメールが来ました。あるルートを使って。

私は偏差値の高い大学を出たわけでもないし、英語ペラペラでもないし、MBAホルダーでもありませんでした。有名な大手企業に勤めていたわけでもありませんでした。つまりハイスペではありませんでした。私はどこにでもいる、街の中小企業のサラリーマンでした。

そして、売上で会社一位とか、そういう実績を上げたわけでもありませんでした。むしろ問題行動の発生件数が会社で第一位だったような。いわゆる「ハッタツあるある」「成人当事者ポンコツ伝説」を社内で炸裂させていました。

ともあれ、外資系ヘッドハンターは予想外のルートから私に接触してきました。その方法は書きませんが、なるほどと思わされました。

このヘッドハンターは、会社の若手問題児として有名だった私の中に、何かを見出してくれたみたいでした。

その後、20代の間はこのヘッドハンターとつかず離れず、ゆるいお付き合いをしていました。何回かカフェでも会いました。メールでもちょこちょこと話をしました。この人に友人を紹介したこともあります。

今思えば彼は、人材リサーチも自分でやっていたのです。そして人材との接触は、合法的かつ安全な、誰にも迷惑のかからない、そして絶対にバレない方法で行いました。かつその方法は、接触時にある程度の人物判断もできるやり方でした。

彼はおそらく人材との接触時に最終判断をし、そこでOKを出した人材にのみメールを送っていたはずです。

(おわり)

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浅見淳子

ブルーさん

発達の人が、と言い切ることは乱暴にしても、すでに整った体制の中で仕事をするのと一から作り上げていくのは全く別の能力を要しますからね。そこで需給のミスマッチがあったのでしょうが、経験値にはなりましたね。

返信する
ブルー

浅見さん

この件は、事実上

・新規開拓営業
・新部署立ち上げ

という2つの要件で構成されていました。
ヘッドハンターとのやりとりの段階では
これは分かりませんでした。

まあ、これはこれで一つの経験でした。

次回からエージェントP経由の案件の話になります。
よろしくお願いいたします。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第52回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その1_障害者専門のヘッドハンター経由
③ヘッドハンティング会社
(1)ヘッドハンターからの情報

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10191

この連載のタイトルは「人材市場サバイバル」となっています。この「人材市場」というのも定義があいまいで、例えばコネ案件はそれに含めるのか?みたいな話もあります。

つまり公開であれ、非公開であれ、マーケットの競争に乗っている求人票だけを考えるのか、求職活動全体を広くとらえてコネ案件の話も含めるのか、という話ですね。

なぜこんな話をしているのかというと、今回はコネ案件の話だからです。私がお世話になっていた成人の発達障害者を専門とするヘッドハンターが、自分の知り合いのヘッドハンティング会社の社長を紹介してくれたからです。

当然この情報は人材市場に出回っていません。だからこの話は正確には「市場外の案件」ともいえるかも知れません。

■ヘッドハンターからのメール(※引用者が編集済)

会社名:●●●●
●●●●グループ(某財閥系)のヘッドハンティングの会社です。
(引用者注:国内企業)

社長様は
「グループ内企業でEAPサービスを行っているので、今後は障害のある方に関わっていくことがあるのでは」

と、今後の展開をお考えです。

株式会社●●●●様ではすべてのプロセスをヘッドハンターが担当する方式です。
(引用者注:人材エージェントにおける、営業機能とカウンセリング機能を一人が行うタイプの会社だということ)

そのため、ご登録いただいた求職者の方すべてに十分な対応ができているとは言えず、求職者の方々によりきめの細かいサポートをしていただけるとありがたいです。

年収●●●万円程度見込まれます。ブルーさんの希望条件に合致すると思いました。
(引用者注:これはもう健常者水準です。つまり健常者程度の生産性が必要です)

※非公開求人です。
(引用者注:事実上、私だけに用意されている話でした)

1ビジネス構造
ヘッドハンティング会社は優秀層の人材を扱うため、基本的にスタッフが個人的な内面の問題に関わることはありません。ご転職をお手伝いし、候補者、顧客企業、ヘッドハンティング会社(人材紹介)の三者がそれぞれWin、Winになる構造です。

(引用者注:つまり、障害者支援の仕事とは違い、健常者かつ優秀な人を扱うため、病んでいる人やしんどい人は扱いませんよ・・・という私とヘッドハンターの間だけの文脈です。私が過去に一瞬だけ対人援助職を検討した経緯からです。)

2.企業文化

規模にもよりますが、ヘッドハンティング会社では画一的な社員像は求められず、自由な環境を望む方には過ごしやすい環境かもしれません。

(引用者注:この案内を書いているのは、発達障害の成人当事者を専門とするヘッドハンターですから、発達障害の当事者が自由な環境を必要とすることは承知の上でこれを書いています)

3.能力要件

これは私の仮説ですが、もしブルーさんが情報を検索する能力が優れていた場合、人材リサーチャーとして求められる資質を備えているかもしれません。基本的には転職サイトを利用して行う業務になります。

人材リサーチャーは誰でもできるものではなく、向き不向きがあると思います。求人票をご覧いただき、私の仮説があたっているかどうかお考えいただければ幸いです。

■求人票(引用者による抜粋・編集済)

人材紹介業における営業サポート事務(●人体制)
※統括は執行役員

<定型業務>

◎自社エントリーへの対応
※詳細は略。営業事務。

個別業務
◎人材リサーチャー業務

(1)ヘッドハンティング案件(難易度高)

リサーチャーはヘッドハンターと協業し、クライアントの求める人材がどこにいるのかの仮説をたてて探索を行います。

※詳細は略

(2)転職サイトでのスカウト

※詳細は略しますが、いわゆる「逆求人サイト」へのスカウト業務です。

◎お勧めのポイント

リサーチャーは膨大なデータの中から欲しい人材のデータを探し出す根気強さが必要です。集中力と粘り強さを強みとする、発達障害の方に適した業務ではないかと思います。

集中力と粘り強さが必要な業務であるからこそ、このリサーチャー業務は誰にでもできるものではなく、専門性のある業務と評価されます。

また、人材業界の中では人材派遣会社などは社員の年齢構成が大変若い会社が多いです。

逆に人材紹介会社でミドルからエグゼクティブ層を扱っている場合は社員の年齢も落ち着いた年齢になります。スタッフも落ち着いた年齢の方が中心になります。株式会社●●●●様の社員の平均年齢は●0代半ば過ぎと聞きました。

また、ヘッドハンティング業界は、経験を重ねて●0代でも活躍できるのが特徴です。ブルーさんの適性プラスアルファで人材リサーチャーとしてのスキルを磨かれてみてはどうかと思いました。

(つづく)

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シア

社長もおっしゃられている通り就活をしなくても向こうから声をかけてきてくれたり日ごろ興味のある会社に顔を出しておくというのも有効です。
私自身いくつか企業をまわって求人を経ることなく仕事が決まったことがあります。
一つは障害者職業センターで訓練を受けていて「こういう人がいるよ」と言うことで人材企業と話がまとまりそこに就職したことがあります。
また東京南青山に骨董通りと言うところがありそこにカメラを持って見学に行って「こういうお店で働きたいと思っていた」と社長さんにお話したことがあります。
そこでは仕事に結びつかなかったけれど「うちは客商売なので個人でやっている人もいるが作業工程をやってみたら」とアドバイスされて現在があったりもします。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第51回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その1_障害者専門のヘッドハンター経由
②大手エレクトロニクス企業の子会社(2)

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10168

前回は大手エレクトロニクス企業の子会社について、その求人票や、親会社に準じた福利厚生の話をしました。

また、1次面接は第3セクターの担当者が行うことをお伝えしました。今回はその第3セクター担当者との面談の話です。

■カジュアル形式の選抜

私は当時お世話になっていた障害者専門のヘッドハンターを通じて、この大手エレクトロニクス企業の子会社に書類を投函しました。

するとヘッドハンターを通じて先方から返事があり、第3セクター担当者との面接に進むことになりました。しかしそれは、先方の企業に出向いて会議室で行う、通常の就活面接とは違うものでした。

それは新卒の就活で言うリクルーター面談に近いものでした。つまり、

・よりカジュアルな形で会うし、フランクに話をして良いのだが、
・しっかりと選抜はされているので
・ポイントを外してはいけない

という形式です。

■駅前のカフェへ

具体的にいうと、先方からはこういう指示が来ました。

「お住まいの近くにある、お話ができる喫茶店やカフェをご指定ください」
「弊社の担当者がそこまでお伺いします」
「そこに履歴書(原本)と職務経歴書をお持ちください」

とのことでした。

ヘッドハンターにはデータの形で履歴書や職務経歴書を渡していました。それに加えて第3セクターの担当者には、手書きの履歴書原本と、紙で印刷した職務経歴書を指示されました。

当日、私はスーツを着て地元の駅前ビルにあるチェーン店のカフェに向かいました。紅茶が1杯700円~くらいして、ケーキセットがあって、4人掛けの簡易ソファー席があって、という感じのカフェです。

■担当者登場

第3セクターの担当者は女性でした。そして席につくと名刺を頂けました。その方は、精神保健福祉士と社会福祉士のダブルライセンスホルダーだったように記憶しています。

担当者の女性は柔らかい雰囲気で、話をしやすい人でした。求職者を緊張させないような空気感の人でした。

この局面は選抜フェーズとしては1次面接なのですが、雰囲気は「お顔合わせの面談」という感じでした。実際、お互いにカフェの紅茶を頼んで、それを飲みながらでした。

■採用の一部支援

当時はこの企業に対する志望度も高くなかったし、私は活動の一環として「とりあえず」面談にやってきました。

むろん選抜であることは分かっていたし、スーツも着込んでいきました。ただ、あまりこの面談の意図まで深く考えているヒマも興味もありませんでした。

私が受験した他の企業では、全て一次面接は人事が担当しました。例外的に、最初から直接社長にお会いしたこともありますが、基本的には人事が最初に出てきました。

しかし、この企業は最初に第3セクターの担当者です。しかも精神保健福祉士&社会福祉士のダブルライセンスホルダーでした。

担当者の所属する第3セクター企業のホームページを見ると、事業内容の中に「障害者雇用コンサルティング」があります。この下位項目に「障害者採用支援」がありました。つまりライセンスホルダーが一次面接を代行することも、採用支援の中に入っているということです。

もう少しストレートに書いてしまうと、「健常者の人事に会わせて大丈夫そうな人間か」のスクリーニングを国家資格ホルダーが行っているということです。

実際、第3セクターの担当者は私との面談中に、こんなことを仰っていました。担当者の方は書類に記載モレやミスがないかを、丁寧に確認をして頂いたのですが、その中で、

担当者(精神保健福祉士かつ社会福祉士):
「ブルーさんの応募書類ですが・・・ハイ、大丈夫そうですね」
「こういう書類も、なかなかきちんと書けない方もおられるのです」

つまり、私より障害程度の重い方、例えば読み書きに関する困り事を抱えておられる方も含めて面談をなさっているわけです。

そういう点では顧客である企業側に立って求職者のスクリーニングの代行をしつつも、書類にミスや漏れがあった場合は本人にフィードバックを返して修正のチャンスを与えているわけで、そこは支援的な活動もしているということになります。

もちろん担当者は企業側からお金をもらっていますから、「書類をきちんと書くのが厳しいくらいの障害程度」という求職者の情報も現地で収集しています。

なお、そういう方を面接通過させるか否かは、その人の状態や能力とその企業の採用基準の掛け合わせによります。よって求職者の障害程度が合否にどのくらい影響を与えるかまでは外からは分かりません。

結局、この方との面談は最後まで和やかでした。私はこの時間が選抜プロセスであることを忘れはしませんでしたが、それでも最後までリラックスした時間を過ごしました。

最後に余談ですが、紅茶代は担当の方に私の分も含めて払って頂きました。

■選抜結果

結果:「返事なし」

この企業からも、結果連絡が来ませんでした。どうもこの企業グループはこれがお家芸みたいです。求職者にとっては非常に不便です。

落選の理由ですが、親会社の時と同じかなと考えました。私よりも、求人票にあった事務の仕事に秀でた人がいたのだと思っています。

これにて大手エレクトロニクス企業グループの話は終わりです。

次回は、ヘッドハンターから紹介された、ある企業の社長と面談した話です。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第50回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その1_障害者専門のヘッドハンター経由
②大手エレクトロニクス企業の子会社(1)

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10144

前回、大手エレクトロニクス企業に書類を投函したものの、なしのつぶてであった話をしました。

今回は、その大手エレクトロニクス企業の子会社の選抜の話です。

■求人票⇒省略

この子会社は親会社である本社と同じビルに入っています。事実上、部署が法人化したようなものです。事業の内容は設計や開発です。現在ではこの企業は親会社である本社に吸収合併されています。

それと求人票の引用は省略します。なぜかというと前回とほとんど同じだからです。

募集業務は前回とほぼ同じ事務補助の業務です。ただし親会社の求人票のようにエクセルやTOEICの要件は記されていません。

そして待遇なのですが、これも正社員案件です。そして親会社と給与のレンジが全く同一です。違うのは賞与の記載がないところくらいです。確定拠出年金制度も利用できます。

障害者採用に限った話ではなく一般枠もそうなのですが、大手の子会社というのは往々にして大企業である本社とほぼ同様の福利厚生が用意されています(※)。

この子会社の障害者採用の場合でも、賞与に関しては親会社と差がついているのかもしれませんが、基本給に限れば親会社と同一でした。

そして注目は選抜プロセスです。これも親会社同様で、1次面接は第3セクター企業の担当者が行うことになっていました。

■第3セクター企業

1次面接に登場する第3セクター企業は今でもあります。

資本構成ですが、現代になって改めて確認すると

某・地方自治体:49%
中堅IT企業(東証プライム上場):51%

となっています。

事業内容は大まかにいうと

・顧客企業の事務サポート業務
・システム開発
・障害者雇用コンサルティング

です。

さらにこの企業は特例子会社でもあります。社内に障害者の方を●●●人雇用しています。つまり、事務サポート系はデスクワークも軽作業もあります。専門知識のある人はシステム開発に従事します。つまり事業内容そのものが障害者雇用ではよくある業務で構成されています。

かつ、この第3セクター企業はさらにその子会社として就労支援施設を経営する企業を持っています。

■事の発端

このような障害者雇用に力を入れる第3セクター企業の発端は、昭和56年の国際障害者年とのことです。国はこれを受けて翌年の昭和57年に「障害者対策に関する長期計画」を策定したのだそうです。

そこから厚生労働省は、第3セクター方式、つまり地方自治体と民間企業の合同出資によって、障害者の人を多数雇用する企業を創出することを推進したのだそうです。

そういう歴史的経緯を踏まえて、この第3セクター企業も某自治体のモデル事業に認定されています。

この件をもっと詳しくお調べになりたい方は、「第3セクター方式 重度障害者雇用企業」でご検索ください。

■なぜ第3セクターなのか

当時の私は就活の真っ只中でしたから、なぜここに来て第3セクターなのかということを深堀りしているヒマも興味もありませんでした。

資本構成は民間の中堅IT企業が51%ですから、障害者採用のコンサルティング業務をフツーに営業して食い込んだのかもしれません。あるいは何か他のコネかもしれません。それはナゾです。少しくらい調べたところでよく分かりません。

今回は以上です。次回、私はこの第3セクター企業の担当の人とお会いします。
(つづく)


就活塾ホワイトアカデミー
大手子会社と中堅企業、どっちの方が良い? #Shorts
https://www.youtube.com/watch?v=MfKQtLLbDyQ

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第49回
第1部体験編
第5章_企業の採用選抜
その1_障害者専門のヘッドハンター経由
①大手エレクトロニクス企業の書類選考

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10096

今回から第五章に入ります。章のタイトルですが「企業の採用選抜」としました。この章では書類審査のエピソードと面接を扱うからです。

そして第5章は全体として大きく2つに分かれています。最初は私がお世話になった障害者専門のヘッドハンターを経由した案件群です。次にPが保有していた求人票群のエピソードです。

それでは早速まいりましょう。Pの模擬面接の後、私はヘッドハンターを経由して以下の企業に書類を投函しました。

■求人票

大手エレクトロニクス企業(内資)

<企業情報>
売上高:1兆5000億(連結)※現在の数字
従業員数:2万人(連結)※現在の数字
東証プライム上場 ※当時は「東証1部上場」

<募集:営業部門における事務支援業務>
★セールス業務ではありません

・データ入力・分析・まとめ他
・関係各所との調整業務
・電話対応あり

(引用者注:他の業務は引用省略)

★配属部署は適性により決定します

<要件>
・エクセルスキル(関数など使えると尚可)
・TOEIC●●●点以上が望ましい

<待遇>
・雇用形態:正社員
・賃金:(引用者注:そこそこいい、障害者雇用としては御の字)
・賞与:年●回(計●ヶ月分)
・退職金:有
・昇給あり、評価によってはマイナスの可能性もあり
・完全週休2日制
・社会保険完備
・確定拠出年金・確定給付金あり
(引用者注:これがあるのは確かに大企業ですね)

<勤務地>
・本社

<選考ステップ>
1. 書類選考
2. 1次面接:●●●株式会社の担当による
(引用者注:これは第3セクター企業です。次回詳細に扱います)
3. 2次面接:弊社人事担当者による

<結果通知>
選考後、1週間程度を目安に結果連絡

■注目ポイント

障害者採用では貴重な正社員案件です。

障害者採用で正社員の求人票ということは、人事の本音として「できれば身体障害の人が欲しいが、表立っては発言できない」ということです。障害者採用における暗黙の常識として踏まえておくべきところです。

よって精神の手帳を持つ発達障害の人が採用された場合、契約社員スタートとなることがあります。その後の正社員登用があるか否かは企業によりますから、入念に確認したいところです。

職制は事務支援で、障害者雇用におけるホワイトカラー職種では定番の職務です。パソコンスキルと英語スキルを要求しています。

また、発達障害の人は電話対応や調整業務を苦手とする人が多くいるのでそれも求人票においては注目ポイントです。

年収帯の幅は広いです。下限だと都市部では経済的自立が少し厳しい給与水準です。上限は健常者と変わりません。いずれにせよ国内企業かつ障害者採用でこの年収帯なら御の字と思われます。

■結果

⇒書類既読スルー(?)

この企業からは、書類審査の結果連絡が待てど暮らせど来ませんでした。

ヘッドハンターともこの件で何回か電話をしています。だからヘッドハンターも先方に問い合わせをしていたような気がします。もはや記憶があいまいですが。

つまりこの企業には、書類を「既読スルー(?)」されました。でも、この活動中には数回こういうことがありました。

求職者側からいうと、不採用であっても結果は知らせて欲しいです。実務的にいうと、結果が出ていない応募企業は就活タスクとして残ってしまいます。意識のリソースも取られます。結果が出れば良くも悪くも意識のリソースを他に回せます。

そして私が落ちた原因ですが、推測ではTOEICの点が高い人に負けたのではないかと思っています。あるいは事務方の経験が長く、PCスキルに極めて長けた人が他にいたのかも知れません。

■次回予告:採用に登場する第3セクター企業

求人票をもう一度ご覧頂きたいのですが、この企業の選考ステップの中には第3セクター企業が混じっています。もし書類選考を通過すると、1次面接に第3セクター企業が登場するのです。この件は次回に扱います。

次回はこのエレクトロニクス企業の子会社を受験したときのエピソードですが、そこで第3セクター企業の関係者が出てくるのです。

今回は以上です。

返信する
浅見淳子

ブルーさん

ありがとうございます。
ここで第三セクター登場ですか。
何か匂います。

それと、既読スルーの件ですが
「落とすほどじゃないんだけど、もっといい人材が出てくるかも」みたいな微妙な立ち位置のときにそういうケースが出てきてしまうかもしれません。

返信する
ブルー

浅見さん

お忙しいところありがとうございます。

第三セクター登場はこの企業及び子会社の選抜の時だけですが、
なぜここで第三セクターなのか、その経緯は謎です。
そして謎というところがまた匂いますね。

次回に第三セクターの関係者と面談をした話を書きます。

それから
>「「落とすほどじゃないんだけど、もっといい人材が出てくるかも」
>みたいな微妙な立ち位置

⇒確かに、当落線上にキープされてそのまま忘却された疑惑もあります。

今後ともよろしくお願いいたします。

返信する
ブルー

<人材市場サバイバル>
~次回以降の予告~

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10058

前回までで、Pの模擬面接の話が終わりました。今後の予告です。

■Pの残りのエピソードはまた後程

Pは私の活動終了まで並走してくれました。特に、特定の企業に関してはそれ用の面接対策をしてくれました。その時はカウンセリング担当だけではなく、営業まで登場してくれました。

さらにPとは今の職場に来てから1年後にも面談をしています。だからこの連載ではそういったことのエピソードも扱います。

また、Pに勤務している人材にも言及した原稿があります。彼らの働く原点についてです。特にマネージャーの過去については必ず述べなくてはなりません。

ただしこういった残りのPのエピソードは後回しとします。時系列の通りに体験編を進めたいからです。

■企業の採用面接のエピソードに入ります

時系列では、模擬面接の後に企業の採用面接を受けるフェーズになりました。模擬面接でメンテナンスした後、本番面接へ出撃です。

そのため連載において次回以降は章が変わり、「第5章 企業の採用面接」に入ります。これもまた、第1部体験編のメインコンテンツです。

ただし、第5章の序盤戦は「書類落ちした企業群」を扱うことになります。そもそも面接にたどり着けなかった企業群です。その話をした後、面接のエピソードに入ります。

面接のエピソードにおいては、企業が障害者採用においてどのような面接をしてくるのかが描写されます。

これらははるか昔の物語ではとはいえ、時代を経ても変わらない内容もありますので参考になる方がおられれば幸いです。

採用面接は企業文化が如実に現れます。つまり求職者にとっても企業を観る機会です。よって相互のマッチング度合いを測る機会であることは一般枠も障害枠も変わりがありません。

それでは、次回以降もよろしくお願いいたします。

返信する
浅見淳子

ブルーさん

一区切りですね、ありがとうございます。また先日ブログのお部屋に書いてくださった情報もありがとうございます。落ちた企業を含めての企業文化とのマッチングの件、楽しみにしています。私はまともな就活をしたことがないので参考になります。

返信する
ブルー

浅見さん

お忙しいところコメントをありがとうございます。

企業の面接エピソードはPと並んで第1部体験編のメインコンテンツです。
こういうことを書き残す当事者も人数が少ないですね。
だからこそ「古文書」としてこのサイトに残します。
誰かのご参考になれば幸いです。

今後ともよろしくお願い致します。

返信する
ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第48回
第1部体験編
第4章_エージェント
その6_エージェントP
(6)_模擬面接_③-2技術者Bさんの背景

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10033

(前回のあらすじ)

技術者Bさんはアタマの良い人でしたが、健常者に対して分かりやすく口頭で伝えることが苦手でした。だから模擬面接におけるマネージャーの質問がどんどん厳しく鋭くなっていきました。そうしないと今一つBさんの言いたいことが分からないからです。

しかし残念ながら、いくらマネージャーが(言葉で)ブン殴っても、Bさんのお話が分かりやすくなることはありませんでした。

要するに、Bさんは模擬面接でずっとマネージャーにタコ殴りにされ続けました。それでも技術者Bさんは怯まずにマネージャーに喰らいついていきました。

それには2つの背景があるからでした。

■背景1:企業の要求水準

今回参加している成人当事者達は、既に企業就労をしている人達です。ですので、模擬面接の場で突っ込みが入るようでは、このエージェントが用意している水準の企業群(口コミサイトOPENWORKで評点3.0以上)の面接には受からないことを分かっていました。

障害者採用に限らず、ある程度の企業に受かろうとする場合、例えば民間のキャリアスクール(就活・転職予備校)を使うことがあります。そういう所は基本厳しいです。

私も若い頃、某有名キャリアスクールを使ったことがあります。社会人5年目の頃だったように思います。そこでもコーチや同級生からフクロ・・・もとい、総ツッコミを受けるシステムになっていました。「360度評価」ならぬ、「360度爆撃」です。

基本、キャリアスクールの同級生やコーチ、あるいはエージェントの担当から見てツッコミどころが残っているようでは、一定レベル以上の企業には受かりません。それは一般枠であろうが障害枠であろうが同じです。

つまり模擬面接で1発でもパンチをもらうようでは、一定レベル以上の企業には受かりません。だからツッコミどころを丁寧に埋めていく必要があるし、それには時間がかかります。理想は年単位の準備がしたい所です。以前にも書きましたが、人材マーケットにおいては「すでに勝って」いないと受からないです。

上記のような企業社会の要求水準は、その日参加した成人当事者は全員踏まえていました。

だから技術者Bさんも、マネージャーの「ツッコミ百裂拳」を喰らいながら立ち向かっていったのです。そして技術者Bさんには、さらにもう一つ背景がありました。

■背景2:勤務先の状況

技術者Bさんの転職の動機は、自己紹介や模擬面接のやりとりをずっと聴いているうちにうっすらと、でも確実に観えてきました。

これは個人情報のようでいて、実はとても良くあることなので書いても個人を特定できません。よってご紹介します。これはマネージャーも含め、その場にいた人は全員が読み取っていました。

<技術者Bさんの転職動機>
「会社の業績が傾いてきており、自分は状況によっては苦手な営業に回される。そうすれば(見ての通り)コミュニケーションの苦手な自分は営業成績を出せないから、体よく肩を叩かれる。その前に今の会社を脱出するため、いちはやく転職活動をしている」

つまり、職場の状況を読んでいち早くサバイバルに動いていたのです。

技術者Bさんは生き抜くために先手を打ってエージェントに来たのでした。マネージャーにタコ殴りにされたくらいで怯んでいる場合ではありません。というかむしろ、今のうちにタコ殴りにされておいて課題を洗い出すくらいでちょうど良いです。

そしてこの模擬面接こそは、技術者Bさんにとって最大の課題、

★健常者に分かりやすく伝える

に取り組む場でした。だからよけいにマネージャーも技術者の方も熱が入ったのです。

■模擬面接を終えて

スパーリング・・・もとい模擬面接を終えて、フィードバックの時間となりました。マネージャーもさすがに闘気を解除し、本来の人格である柔和な表情に戻しました。

マネージャー(柔和な顔で):
「Bさん、やっぱり、分かりにくいです」
「分かりやすく伝えるには・・・」

この後マネージャ―は、伝え方のアドバイスをしたような気がします。

技術者Bさん
「はい・・・。◎△◆★・・・」(←残念ですが、やっぱりお話が分かりにくい)

技術者Bさんは、模擬面接が終わってもお話が分かりにくかったです・・・。技術者ならではのアタマの良さ、IQの高さは伝わってくるのですが、分かりやすさが今一つでした。

模擬面接のエピソードは以上です。

(つづく)

返信する
ブルー

<執筆後記:企業の要求水準と社会の理解ガー>

■技術者Bさんの姿

技術者Bさんがサバイバルを賭けて戦う姿もまた、必ずこの連載で書きたかったことの一つです。こういう人もSNSには出てきません。社会に何かを言う前に自分が動くからです。

私はSNSで

「ダイバーシティガー」
「社会の理解ガー」
「資本主義ガー」
「差別ガー」

というようなことを言っている当事者や関係者、つまり自分をなんとかするよりも先に社会をなんとかしたい人達を見かけるたびに、技術者Bさんのことを思い出します。そして、こういう人々のことはすぐに忘れてしまいます。

でも技術者Bさんのことは忘れません。特に、タコ殴りにされながらもマネージャ―に喰らいついていったときの技術者Bさんの表情や姿は今でもよく覚えています。

■企業の要求水準

この章においては、Pが模擬面接で企業の要求水準を伝えてきたことがポイントです。

この連載で描写したのは、何よりも勤怠の安定であり、採用面接においては「特性と欲しい配慮」を健常者に分かりやすく伝えることでした。

このように企業の要求水準を出発点としてレクチャーが行われる点はPが民間企業だからで、過去に私が利用したキャリアスクールも同様です。

今回の模擬面接に出席した3名の当事者は、企業勤務はそれなりにできている人達でしたから、それらの要求水準については再確認といった感じでした。

だから大局的には、例えBさんがタコ殴りにされようが、平穏無事な模擬面接だったのです。つまり厳しくても紛糾したわけではないのです。

そもそもマネージャ―及び当事者3名の就労観のレベルがきちんと揃っていました。つまり模擬面接の場にいた全員の前提が揃っていたのです。

■企業の要求水準と社会の理解ガー

こういった体験から、私は先ほどの「社会の理解ガー」関係の発言を見かけるとアタマの中でこのような自動変換がなされます。

・採用選抜における要求水準を下げ、なおかつ
・オープンワーク総合評点4.0以上の、外資系IT企業クラスの配慮と待遇を
・当事者全員に一律に用意しろ

私の耳には、「社会の理解ガー」や最近なら「ダイバーシティガー」系の発言はこのように変換されて届いています。これは個人的偏見なわけですが、私の体験世界ではこのように聴き取っています。

とりわけ私の耳に残るのは「要求水準を下げ」のくだりです。思いっきり圧縮すると、私の耳には「社会の理解ガー」は、「要求水準を下げろ」に聞こえるのです。

それが企業社会で成立しないことは、クラスタ各位は全員ご存知のはずです。特に、採用において要求水準の低い企業は往々にしてブラック企業であることもご存知のはずです。誰でも入社できて、どんどん人が辞める企業です。

逆に「ホワイト」とされる企業は必ず高い要求水準を課してきます。みんなが入りたがるからです。

またホワイトであるということは、自分たちの会社をいい会社にするためにカネと時間を使っています。そのカネを稼ぐためには生産性を出せる人材を揃えなくてはいけません。障害者であってもです。

現実として障害者雇用が成立するのは、少なくともブラック企業ではありません。以前にも私の個人的偏見として述べた通り、そういう企業は基本的にオープンワーク総合評点3.0以上の企業と考えています。

そして発達障害の当事者であっても年収が最低でも●●●万円、場合によっては●●●●万円を超えるような外資系IT企業となると、オープンワーク評点が4.0を超えてきます。

先にも述べたように、これらのレベル帯の企業群は障害者採用であっても必ず入社時の採用選抜において一定の要求水準を課してきます。その実態は次の章「企業の採用面接」で扱います。

そしてこういったことは、あの模擬面接の場にいた3人の成人当事者も全員分かっていたことです。

※参考

Radio talk 浅見淳子のオンライン饗宴
「新しい障害者雇用の形と社会の理解ガー」

https://radiotalk.jp/talk/628923

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浅見淳子

ブルーさん

いつもありがとうございます。
管理人メッセージにも書きましたが今回もとてもためになりました。
とくにエンジニアの人が経営状態によって営業方面に回され不適応を起こすっていうのは失われた30年に繰り返されてきましたね。そこから逃れるための立ち回り方は重要そうです。
それと啓発がしばしば「要求水準を下げてくれ」に聞こえてしまうのは、それが啓発している人たちの本意かどうかはともかく、効果のない理由の一つではありそうです。
今後も楽しみにしております。

返信する
ブルー

浅見さん

何かのお役に立ったのなら幸いです。

そうですね、エンジニアやデザイナーはスキルを持ち運びできますから、泥船からは脱出するのが吉だと思います。

それと啓発なのですが、奥底に「生産性による当事者の選別」への嫌悪感がある限り、効果を出すことができないと思います。

裏を返すとこの連載の本質は、

・障害者の選別の実態を、中の人の目線から描写すること

です。今後ともよろしくお願いいたします。

返信する
ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第47回
第1部体験編
第4章_エージェント
その6_エージェントP
(6)_模擬面接_③-1成人当事者の群像(3)_技術者Bさん

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-5/#comment-10008

■技術者Bさん

この模擬面接のエピソードの冒頭で、守衛室の前で、土曜日のビルの入り方に関して往生していた人を覚えておられるでしょうか。その人がこの技術者Bさんです。

Bさんは就労定着できている人でした。メーカーに長いこと勤務されているとのことです。しかし、メンタル疾患を発症した過去もあるそうです。ハッタツあるあるです。そこから復帰なさって今でも勤務されています。

またメンタル疾患に関連して、技術者Bさんはストレス・コーピングが苦手でした。機微情報はこれ以上書きませんが、花風社用語でいうと「こびりつき脳」の方でした。

また、苦手なことは「コミュニケーション」とのことでした。個別具体的には、仕事において●●な情報を●●●●することが苦手だそうです。でも、それに対して自助手段もお持ちでした。

技術者Bさんはいくつかの困りごとや苦手を抱えながらも、社会人としてきちんと仕事をなさっておられる印象でした。

では、なぜエージェントにやってきたのか。それは、技術者Bさんの模擬面接を見学してみて徐々に分かってきました。

はっきり言えば、マネージャ―が技術者Bさんをタコ殴りにしてみてやっと観えてきました。

■面接の質問

技術者Bさんは、エンジニアだけあってアタマそのものはすごく賢い方でした。ただ、自閉度がかなり強い印象を受けました。そしてご自分で「コミュニケーションが苦手」と仰っていた通り、簡潔にお話をするのは苦手でした。

面接において、話に分かりにくい所や疑わしい所があると、面接官というのは疑問をはらそうと質問してきます。そして分かりにくければ分かりにくい程、質問というのは鋭く厳しくならざるを得ないのです。なんとかして疑問を晴らそうとするからです。

事前準備をしっかりした場合はこの逆の展開になります。応募書類がしっかり記載され、応答もそれに沿った的を射たものになると、面接官から観た人物像に疑問が出ないため質問がまろやかになります。質問というよりは確認という感じになります。前回の私の模擬面接に対するマネージャーのような感じです。

■タコ殴りされてもやっぱりわかりにくい

技術者Bさんはお話が分かりにくかったので、マネージャーからは厳しい質問やツッコミが続きました。つまり面接中はずっとタコ殴りにされました。

イメージで言うと、格上のボクサーと格下のボクサーのスパーリングみたいな感じです。マネージャーが一方的にずっと殴っている。どうしてもBさんのお話が分かりにくいからです。

しかし残念ながらマネージャ―がいくらタコ殴りにしても、技術者Bさんのお話がわかりやすくなることはありませんでした。

模擬面接の終盤戦には、こんな感じでした。技術者Bさんが現状の仕事においては残業をすることもあるようなのですが、それに関するやりとりです。

マネージャー:
「表現が適切ではないかも知れませんが、それはシゴトが好きだから残業をしていますか。それともシゴトが遅いから残業をしていますか」

この時のマネージャーの声のトーンは「日本刀でドスンとブッ刺す」ようでした。もはや意訳の必要もないですね。そのままです。

(意訳)
「貴様はお荷物なのか?」

それでも技術者Bさんはひるまず、マネージャーに果敢に向かっていきました。それには2つの背景があるからでした。

(つづく)

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浅見淳子

ブルーさん

めっちゃ面白いです。エンジニアがタコ殴りされる経験って、実はメーカーの中では普通にあるのではないかな。そういう機会がないのが医療従事者で、だから偏った人格ができるとも言えそうです。ともかくこの回は、理系のオタク的要素を備えた(見ようによってはASDの強みでもある)特性を持った人たちの参考になりそうですね!

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ブルー

浅見さん

>エンジニアがタコ殴りされる経験って、実はメーカーの中では普通にあるのではないか

→私は職場において、エンジニアが横にいる環境というのは経験しています。そしてエンジニアと組んで何度も仕事をしました。ただしエンジニアそのものであったことはないので、私自身はこの件についてはなんとも言い難いところですね。

私自身がエンジニア部隊の課長さんからタコ殴りにされたことはありますが(笑)
この課長さんとの思い出話は書こうかな、どうしようかな、ちょっと考えます(笑)

>そういう機会がないのが医療従事者で、だから偏った人格ができる

→これは半分同意なのですが、でも掘り下げると鶏と卵というか。

前にも書きましたが、医療従事者と心理系専門職は人生において必ず数年、(雇われている人ではなく)民間企業の経営者にタコ殴りにされる時代があるといいと思います。サラリーマンではなく、経営者を顧客に持つ経験をした方が良いと考えます。

でも、これには2つハードルがあって

・そういうことを嫌がるから資格職についている人が一定数いそうだ
・そもそもそういう経験から学ぶ能力がない、つまり資格を取る前から民間人を見下している、もしくは首から下で学ぶ事ができない人が一定数いそうだ

ということがあると思います。私の推測に過ぎませんが。

つまり偏った人格だからそういう機会もない、もしくはそういう機会があっても学べない、ともいえそうなわけで。

関連して、よくSNSで愚痴吐いてる医者の人いますよね。「医者はアスペばかりだ」って。アスペ医の場合だと確かにタコ殴りにしても無駄ですね。殴る方が疲弊しますし。

>この回は、理系のオタク的要素を備えた(見ようによってはASDの強みでもある)特性を持った人たちの参考に

→技術者Bさんのエピソードもまた、必ず書きたかった事の一つです。次回、Bさんの背景が明らかになります。

今後ともよろしくお願いいたします。

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ブルー

<人材市場サバイバル>
連載第46回
第1部体験編
第4章_エージェント
その6_エージェントP
(6)_模擬面接_③-1成人当事者の群像(2)_私の場合

前回はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/1126/comment-page-4/#comment-9990

■模擬面接:私の場合

マネージャー:(他の当事者に向かって)
「今のブルーさんのような伝え方ですと、企業様にも分かりやすくて良いですね。こういう感じで、特性と欲しい配慮を伝えてみてください」

私もマネージャーから「特性と欲しい配慮」の伝え方をチェックされました。これは繰り返しブラッシュアップしてきたので、マネージャーからもOKが出ました。

マネージャーからは他にもいくつか個別アドバイスを頂きました。当時のノートを見返すと、それらは全て書籍や、現代ならばyou tubeで解説されていること、つまり基本にのっとったアドバイスでした。当たり前ですが。

それと当時のノートにはこんな書き込みが。

「就労意欲が伝わること」

これも基本ですね。もはや解説しません。

思い返せば、短いやりとりの中でもマネージャーの識見がよく伝わってきたことを思い出します。

実際、マネージャーのプロフィールを観ると実務経験や資格の全てにおいて、障害者採用における深いキャリアを積んできていることが分かりました。

また、心理系の細かい資格もマネージャーはいくつか持っていて、心理学の使い方が的確でした。ただしマネージャーは心理系の人ではありません。例えば公認心理師ではありません。

しかし、だからこそマネージャーは上手く心理学を使いこなしたように感じます。私個人の感想ですが、心身が健康かつ企業勤務の経験がある人こそ、企業社会に挑む発達障害の当事者に対してうまく心理学を適用して就活のアドバイスができるように感じます。

そういうわけで私の模擬面接はスムースに終わりました。

私が入念に準備していることもマネージャーには伝わっていたはずで、そういう点では「トレーニング」ではなかったです。「メンテナンス」といった感じでした。

私は、今までずっと転職活動や面接の準備をしてきて本当に良かったと心から安堵しました。こんな厳しくてすさまじい闘気を発散する人に、模擬面接でタコ殴りにされたらかなわないと思ったのです。

今回はここまでです。次回以降は、技術者Bさんの話になります。

(つづく)

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浅見淳子

ブルーさん

仕事として心理関係を選ぶのではなく、自分の仕事のブラッシュアップのために心理関係のお勉強をすると、特定の流派とか考えとか仲間とかに忖度する必要がないですよね。

花風社もそうなのです。ニーズに合わせて知見を選べる立場。

それができない立場の人が支援にはたくさんいまして、あっちの事情もわかるのですが、隔靴掻痒のところはあるかもしれません。

前回の記事も合わせて感じたことですが、いい意味でビジネスとして障害者雇用制度をとらえていますね。エージェントも利用者も。

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ブルー

浅見さん

>隔靴掻痒

→はい、大半の心理系の人は私にとって隔靴掻痒です。

>いい意味でビジネスとして障害者雇用制度をとらえていますね。エージェントも利用者も

→はい、ビジネスの文脈で捉える必要があります。一般枠と障害枠は、入口が違うだけです。これを福祉系や支援系の文脈で捉えるとすべてを間違います。

で、間違って捉えて物事がスタックした後に「社会の理解ガー」、最近なら「ダイバーシティガー」です。

そういう点で、これもまた認知戦の一種ともいえるかもしれません。

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