「発達障害は一生治らない」と決めつけず、試行錯誤する仲間の交流サイトです。ご自由にご活用ください!

診察室であまり聴けない医療情報

・どうやら治る人もいるらしい
・身体アプローチに効果があるらしい

等、発達援助を巡る新しい動きを伝える論文を紹介したり、医療との付き合い方を話し合うお部屋です。

330 COMMENTS

yasu

エイブラム・ホッファー/大沢博訳、『精神医学の57年―分子整合医学のもたらす希望』、論創社(2014)を紹介します。帯には、「精神医学は、なぜ失敗してきたか」とあります。ホッファー博士は分子整合医学を提案した方です。藤川先生もご著書やブログの中でホッファー博士のことに言及されています。この本で扱われているのは統合失調症ですね。
原書のタイトルは、Psychiatry: Yesterday (1950) and Today (2007) by Abram Hofferとなっており、Todayと書いてあっても今から12年前。これだけ古いと古典的な価値が無いものは無視されてしまうのですが、今現在でも充分に読みごたえがあります。
第一部と第二部に分かれており、第一部は精神医学の治療の歴史と分子整合医学(ビタミン療法)の紹介になっています。ホッファー博士の治療の目標点は明確で、「生産的に雇われていて、所得税を支払っていること」。生産的に雇われるというのは、もちろん経済的に自立していることを意味しています。博士が筆を取ったのは精神医学の領域に新薬が投入され始めた時期と重なります。博士は「現代精神医学が薬のみに価値があるという立場を採用した」と述べられていますが、薬より前に考えるべきことがある、シェルター(避難所)の確保、食べ物、患者に礼儀正しく接することと述べられています。分子整合療法はこの3つが満たされた上での第4の要素であると論じており、薬vs分子整合療法の構図と捉えていないことは重要です。またリスペリドン(非定型向精神薬)の減薬について触れ、高用量から低用量への減量は難しくないが、さらに低用量への減量は難しいと述べられています。初期の減量の感覚で断薬まで行くのは難しく、断薬には根性が必要とされる所以かと。
第二部は、現代精神医学の治療法(当時の標準療法)の問題点の指摘、および分子整合医学がなぜ理想的なのかを論じています。現代精神医学はなぜ失敗してきたのかというタイトルがついている章があるので過激な内容かと思ったのですが、ここで批判されているのは “薬だけの精神医学”ですね。特に過激な内容ではないですし、科学的な正確さを失っている内容ではありません。
 批判や自己主張のみで終わっている著作でなく、患者側から見た精神医学の問題点や課題、そしてそれを克服するにはどうしたらよいかという前向きな書だと思いました。2007年当時の問題が取り上げられていますが、今日の発達障害の療育や治療にもそのまま当てはまる内容も多くて参考になると思います。藤家さんの『減薬記』や『断薬の決意』、そして座波さんの『発達障害でも働けますか?』と併せて読んでおきたい1冊です。

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浅見淳子

yasuさん、
薬物療法vs栄養療法 ではない、というのは私たちが明文化せずとも抱いてきた常識です。が、それを座波さんは改めて指摘しています(新刊付録で)。その指摘で「たしかに」と思いました。栄養療法を非科学的に(読まず確かめもせず)食わず嫌いをしている人の中にはここを間違っている人もいるかもしれません。(まあ置き去りにすればよいだけの話ですが。)
yasuさんが持ってきてくださった神尾先生の論文を読んでも、非薬物療法(=療育)の効果がさほどではないのがわかります。じゃあなぜ支援者たちがそれほど効果が検証されていない療育に行け行けとせっつくのかは別問題として、従来の医療・療育では手詰まり感があることははっきりしていると思います。

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yasu

浅見さん

学校で支援対象の子供が増えており、入り口から入ってくる子がどんどん増えているのに卒業させられないから膨れあがってしまっている。支援級や通級の現場で問題になっています。予算の関係から、そして人の手当の面から行政側は人数を減らせと言っており、このままでは制度がパンクするのは時間の問題かと思いますね。

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yasu

ペアレントトレーニングに関するシステマティックレビューとメタアナリシス論文。要旨のみ無料。

https://doi.org/10.1177/1362361319830042

11の論文(うち9本がRCT)を解析して効果量を計算。子供の破壊行動 0.67、過活動 0.31、親のストレス軽減 0.37、親の効果?(parent efficacy)は0.39だがp=0.17で不明確。他の指標についてp値の記載が無いので検定結果は不明。どのような検定を使用したかもわからないが効果量の大きさから効果は小から中程度だと思われます。実施するかはどうかは手間との兼ね合いでしょうかね。

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yoyoyo

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002vsub-att/2r9852000002vsy2.pdf

厚生労働省の統合医療に関する資料です。

国の方針は「科学的根拠の明らかではない代替医療や伝統的な民間療法を完全否定するのではなく、近代西洋医学にこれらを組み合わせていこう」という方向であることがわかります。
医療従事者はエビデンスレベルの高い治療を提供しなければならないという縛りや民間療法イコール悪であると断定的な態度は患者に対して何のメリットもないですね。逆に科学的根拠の乏しい手法を用いる場合は冷静によーく調べ、主治医の管理のもとで取り入れることも重要です。

発達障害についてはそもそも医療の範疇なのかどうかも疑問ではありますが、とても参考になります。

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浅見淳子

yoyoyoさん、貴重な情報をありがとうございます。
国にとっては(yoyoyoさんとはおよそレベルの違う)医療従事者()のちっぽけなプライドと雇用の安定より「国民の健康」→「医療費削減」が大事なわけですから、このような見解は合理的ですよね。そういう流れを読めるほどの社会性がない人が「代替療法は厚生労働省が取り締まってくれる」みたいな幻想を抱いて、お互い匿名同士で盛り上がっているようですね。イタイ、の一言ですがそういう医療従事者()を上手に避けることも一般市民にとって大事なリテラシーだと思っています。とくに発達は、診察室ではなく一般社会の中でこそ起きるのですから。医療の出る幕じゃないところに医療が出しゃばりすぎです。
また何か耳より情報ありましたらどうぞご紹介よろしくお願いいたします!

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yoyoyo

浅見さん、イタイ医療従事者、本当にその通りですね。

厚生労働省HP内にある「がんの補完代替医療ハンドブック」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002lamn-att/2r9852000002las4.pdf
も読んだのですが、何かとトンデモ扱いされるがんに対する補完代替医療ですら、(それだけで完治させるというものではなく限定的な作用についてではあるけれども)きちんとエビデンスがあって推奨されているものがあります。
がんのように命に関わる疾患についても西洋医学を基にした標準医療を行いつつ、痛みのコントロールや精神的なケア、体力づくりに補完代替医療を取り入れるというスタイルが受け入れられているのです。
しかしながら、医療従事者が補完代替医療というだけで内容を確認もせずに批判し、民間療法を頭ごなしに否定するからこそ、担当医に相談できずに「◯◯でがんが消える!」というような極端でセンセーショナルな宣伝文句に釣られて怪しいものに手を出してまったり、自己判断で通院をやめたりする患者さんもいるのではないかと思えます。

発達障害についてはそもそも標準医療が何なのかハッキリしていないし、医療では治せないのだから、「治った」「良くなった」という患者側の声をもっと大事に受け止めて今後の診療に活かして欲しいものです。

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yasu

yoyoyoさん、私もこれ読みました。

標準医療(EBM)に倣って今後はエビデンスが出てくるだろうという方向性と、必ずしもEBMに倣わなくてもよいのではという見解が混在していて結論は曖昧なんですが、社会保障費用をなんとしても削減したいという行政側の気持ちが見え隠れしているなあと感じています。

総合医療の流れとしては、医療用医薬品をOTCに切り替えるのもあって行政は積極的です。先日の、花粉症の薬を医療用医薬品から外そうという流れですね。がしかし医師の反対にあってなかなか進まないです。おそらくこちらの方から行政のメスが入るのではと個人的には思っています

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yoyoyo

yasuさん、
厚生労働省というか行政の方針は個人の利益よりも集団としての利益を尊重するということでしょうね。ある意味冷たい、でもそういう視点は必要。

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yasu

神尾先生のグループが発表した、未就学児(6歳未満)に対する療育介入の効果を調べたシステマティック・レビュー論文です。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29211740

14のRCTからn=594のデータを生成して解析したところ、ASD一般症状(Autism general symptoms)を主要評価項目にするとsocial-communication focused modelとmultimodal developmental modelの間で効果に差なし。また二次評価項目(発達指数、表出言語、受容言語(言語理解?)、他者との双方向コミュニケーション、順応行動において、social-communication focused model, multimodal developmental model, behavioural modelの間で効果に差が無かった。これら3つの介入プログラムの結果を結合してASD一般症状で解析すると、有意な効果が認められたのは他者との双方向コミュニケーション、parental synchrony(親への同調性=親と気持ちを通じ合うこと?)

社会コミュニケーションに注力したもの、多様式発達(?)のもの、認知行動に注力したものの3つが早期療育介入で主に使われていて、どれも差が無い。双方向コミュニケーションとparental synchronyの指標は改善することが期待されるので、効果測定ではこれを見るとよいといった内容でしょうか。早期療育をすれば全てが良くなるというわけではないので、開始するにあたってどのような効果が期待できるのかあらかじめ支援者ときちんと話をすべきということになりますね。費用対効果の視点も持ちたいところです。

早期療育の効果はせいぜいこんなもんということなのか、それともこの2つの指標だけでも改善するのだから何がなんでも絶対にやった方がよいというのかはよくわかりませんでした。

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浅見淳子

yasuさん、ありがとうございます。まあ療育にも色々ありますが、どや顔で「療育かからないといけません!」と言えるほどのもんではないですね。でもきっと世の中には専門家的に見ると「この親に預けておいてはだめだ」というケースが多く、そういう親から子どもをちょっとでも救うためにさほど効果が上がらない療育に行け行けとギョーカイはうるさいのかもしれません。そしてそれは主体的に取り組んでいる花風社クラスタには必ずしも当てはまらないなあというのが私の見方です。

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yasu

浅見さん、コメントありがとうございます。おそらく親が虐待していないかをチェックするのもありますね。おそらく行政から通達が出ているのではないかと思っています。最近いろいろニュースが出ていますのでこれはこれで理解できますけどね。

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南雲明彦

皆さま
初めて書きこませて頂きます。南雲明彦といいます。先日、浅見さんとお会いしました。美味しい紹興酒を飲みながら、子どもたちの未来について語り合いました。

子どもたちがどんどん元気になり、支援や医療の手がいらなくなることを喜び合える、このような空間は貴重だと思っています。

自分は発達障害や二次障害というものが10年以上経っても、いまいちよくわかっていません。「生きづらさ」という言葉も同じです。よくわからないものを悩むことはできません。だから、悩みはあっても、これらから生まれるものではないと感じています。

医療に頼りきっていたり、支援に頼りきっていたら、このように考えることはなく、主体性を失うことにつながっていたと思います。約18年ほど前、精神科や心療内科を受診したり、精神科病院へ1ヶ月ほど入院していた時期があります。すぐに病院から逃げ出しました。今は状況が緩和されてきているにしても、6人部屋で一緒だった患者さんの薬の量と入院歴を聞いて、唖然としました。

そのような疑問を医師や看護師に伝えても、「素人では判断できないこと」だと一蹴されました。しかし、今にして思えば、自分の感覚を信じてよかったと思っています。もちろん、これが正解だったかはわかりませんが、今は薬に頼ることなく、信頼できる人たちと楽しい人生を歩んでいます。

喜び合える人がいるって、嬉しいものです。誰かに支えてもらわなければいけないのは、みんな同じ。だからこそ、支援は一方通行じゃいけない。世界はもっと広いし、選択肢は探せば多くある。

治るという選択も、治らないという選択も自分自身で選べばいい。誰のものでもない自分の人生です。命がなくなるときに「この自分でよかった」と心から思える生き方をする子どもたちが増えることを願っています。そのような子どもたちを思い浮かべながら、医療も福祉も教育も考えていけば、今本当に必要なものはなんなのか?答えが見えてくるはずです。

診察室では誰も言わないことを書きました。誰かが言わないと未来は変わらない。浅見さんと出会ってから、そのことをいつも感じています。

写真は一緒に飲んだ紹興酒。5年、8年、10年の飲み比べ。どれもその時の味わいがあり、10年が一番洗練されています。このような人生の積み重ね方をしたいと思います。

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浅見淳子

南雲さん、ようこそどっとこむへ。
先日は遠いところをお越しいただきありがとうございました。
17歳の時の六人部屋。全然治っていないけどずっと入院している人たち。
そこから抜け出すというのは南雲さんが自分で決めたこと。
同様に治りたい人は治りたい人同士で集えばいいと思ってこの場を作りました。
また遊びに来てくださいね!
そしてまた一緒にお酒を飲みましょう。

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yasu

最近、「自閉症が治った? 少数の研究があるがその理解は正しくない」という記事を見つけました。Australian Catholic University のSandra Jones 博士が書かれたものです。
https://www.turtlewiz.jp/archives/23816

オリジナル(英文)は下記になります。
タイトルは下記ですが、「神話」なんて表現使っててすごいタイトルですよね。
We need to stop perpetuating the myth that children grow out of autism

https://theconversation.com/we-need-to-stop-perpetuating-the-myth-that-children-grow-out-of-autism-119540

サンドラ博士はPro Vice-Chancellorという立場の方ですが、副学長でしょうかね。自閉症に関する研究をされており、支援にも関わっておられるようですね。ご自身が自閉的であり、また2人の自閉的なお子さんの母親のようです。プロフィールは下記。
https://theconversation.com/profiles/sandra-jones-1773

こう言った、治る治らないのような微妙な問題について書かれた記事を読むには、オリジナルを見て、助動詞や副詞がどのように使われているかを確認する必要があります。日本語訳にしたときにニュアンスを間違えてしまうと著者の真意が誤認されてしまうからです。

<学童の有病率(prevalence)が大人のそれよりも高い理由>
As autism is a lifetime conditionと現在形で書かれているので、サンドラ博士はこれが普遍的な真実であると認識されているようですね。

最近、診断技術が劇的に(dramatically)進歩したとあり、一方で成人ASD患者は正式な診断を受けていないのだろうと推測しています。しかしながら診断技術がdramaticallyに進んだか?それもformal diagnosisが?と疑問があります。仮にそのようなものがあっても普及していなければ結局無いのと同じだと思いますけどね。

最近は、診断を受けることで明らかなメリットがあるから、子供にその疑いがあると親は診断を求めるとありますが、ここはmay seek outと表現されているので、そうかもしれないしそうでないかもしれないと言ったニュアンスでしょうかね。

<診断を失う少数の子供たち>
ここは2つのトピックスが含まれており、一つはnew informationと表現されているものです。これは診断が付いた時とは異なった条件で評価されたことによるもの、つまりは同じ物差しで評価していないのに診断外れたと結論すんなよと言いたいのだと思われます。。さらにASD診断が外れてもADHD等の他の障害が残っていることを挙げています。そしてこれらの報告はtypically small-scale observational studiesとディスっていますね(笑)でも、ASDの診断が外れるかどうかを議論しているのですから、他の障害を持ってくるのはフェアじゃないなあと思いました。

そしてもう一つがOptimal Outcome(OO)群についてのコメントです。OO群の報告もsmall-scale studiesであることに触れて、規模の小ささによって治ったのかASDの症状がマスキングされているのかを区別できないと主張しています。ここもdon’t have the capacity to differentiate と断定しています。ここで取り上げられているOO群の論文は2013年のFein論文だと思われますOO群がN=34では少なすぎるということなのでしょう。マスキングの効果かそうでないかを見分けるのに必要なサンプル数はどの程度だと考えているのか興味あるところです。マスキングについては論文が紹介されていますが、adults may be able to “mask” their symptoms at least in some situationと書かれていて、「症状を隠すことができるかもしれない」というニュアンスですかね。

<神話を信じるのが何故ダメか?>
Why are these myths so harmful? のパラグラフ、実に味わい深い。突っ込みどころが満載です(笑)
Failed neurotypical personとsuccessful autistic personという言葉が出てきて、神話を信じていると前者になってしまうのを危惧しているのですね。

Autistic children don’t grow into neurotypical adults, they grow into autistic adults who are under-serviced, isolated and stigmatised.
現在形で書いちゃって、普遍の真理って理解ですかね。

So, will your child grow out of their autism? Probably not, but with the right support, encouragement and understanding they might grow into it.
Probablyは十中八九くらいの頻度ですよね、要は治らないと。でも適切な支援と励まし、そして理解があれば成長するかもしれない(might grow into)んですね。

なんか、読了感悪いなー

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シア

まず、「オーストラリア」ですよね?
ASDと言う診断基準は、イギリスのローナウイングが「勝手」に言いだして、弟子の「トニー・アトウッド」がオーストラリアに持ち帰って、さらにそこで広がったんです。
その活動が国際診断基準に反映した。
言ってみれば、1980年代には、認定されていなかった「診断基準」が出来て、爆発的に自閉症「スペクトラム」が広がったんですよ。
逆に考えれば、昔はそんな基準がなかったから、そんなものはなかったんです。
ASDと言う考え方がなかったんですよね。
今、ASDが治る治らない騒いでますけど、そんな診断基準が「狭まる」としたら、、、?

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yasu

シアさん、ありがとうございます。DSM-5で評価された場合にASDと診断される人が減るというのは私も以前に何かの本で読んだことがあります。そこには大部分がcommunication disorderと位置付けられるような記載でした。当事者側に立ったとき、メリットがあるのかよくわからなかったです(´▽`)

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浅見淳子

yasuさん、詳しく読んでいただきありがとうございます。あの日本語の記事読んでまた助動詞落としってっぽいなと思っていました。それと、日本でも自分に自閉症の子がいて自分も自閉傾向があって、だけど時代的に早期診断されなかったからうまいこと研究職とかになって、それでいてやはり様々な困難があって(これは先日のセミナーでも明らかになったハイスペ層の大変さですね)だからこそ「支援」にすがりつくだけ不安の強い人(恐怖麻痺反射)が展開しそうな議論ですね。ま、一言で言うと弱虫論理。読後感悪くて当たり前だと思います。

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シア

2018年3月 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健研究部部長 神尾 陽子
[発達障害の治療の可能性]
古い教科書には発達障害は治らないと記載されて いたが、今日では事実と異なる。
発達障害それ自 体の根本的な治癒はまだ難しいが、発達障害の個々の症状の改善についてのエビデンスは増えている。
発達障害のある人々の社会参加を阻む要因の一つ は、併発するうつ病などの精神疾患である(発達 障害と精神疾患は密接に関連していて、必ずしも 精神症状が発達障害によって2次的に生じるとは 限らないため、2次障害という表現は正確さを欠 く)。
病因レベルで関連している可能性も示唆され ている。
早い場合には児童期に、また思春期以降 にはなんらかの精神症状がほぼ必発と考えておく 必要がある。
環境調整で精神症状の併発のリスク を低くすることができ、早期対応によって速やか に改善する可能性がある。

https://www.ncnp.go.jp/nimh/pdf/H29_dd_1.pdf

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浅見淳子

シアさん、貴重な情報ありがとう。
神尾陽子先生は最先端の場所で「治すための研究」を着々となさっている印象があったのですが、そしてこの資料もその流れだと思うのですが、メディアにお出になるときは、なぜか「社会の理解ガー」の論調が強く、不思議なんですよね。
ギョーカイの同調圧力ってそれほど強いのかな、と神尾先生の研究と啓発活動の乖離(と私の目にはみえるもの)を見ていていつも思っていました。
国立の機関を退職され、都内で開業されたようですが、自費でしかも男子禁制のクリニックときいて「へ?」と思いました。
今もアクセスの多い旧ブログの記事に、「医師も逃げ出す迷惑アスペルガー」というのがありますが

https://blog.goo.ne.jp/tabby222/e/f9a02b657c3088a5dfb60c2bf62af7a6

以前も「男性患者はみない」という女医さんのクリニックがあったようですが、ギョーカイの超有名医が同じコンセプトで自費オンリーでクリニックを立ち上げられた。
これってどういうことなんだろう。
発達障害男子ってそれほど難しいのか。
というか、それほど厄介な人が多いのはネットでもリアルでも実感している人も多いと思いますが、医師がすでにそれを認め「厄介者の男子」に関してはかかわりそのものを放棄しているのか。

よくわかりませんわ。
いずれにせよ、支援者たちがかかわりを拒むほどの「厄介者」を世の中が受け入れるわけがないと思うのだけれど。
シアさんのことじゃないよ。
シアさんは模型作ってお客さんとつながってるもんね。
そのシアさんでも付き合いづらい自閉男子いるでしょ。
その人たちのこと。
このギョーカイの有名医はそういう人を見放したのかな。そこに興味があります。

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浅見淳子

神尾陽子先生は今まで発達障害の医療に多大な貢献をなさったと思います。完治はなかったにせよ。
でも一方で税金その他の公的なリソースを大変に使われたからこその功績だとも思います。
そして今、自費で、自分の利益のために開業をされ、しかも片方の性を支援の対象から切り捨てられた。
公的な資金を使って蓄えられた知見を片方の性だけに限定して救おうとなさっている。
花風社を責める人たちがなぜその先生の所業を責めないか。
それはやはり、神尾先生より花風社のやり方の方が多くの人が治っているからじゃないでしょうかね。
つまりケチつけられるのは「儲けようとする人」ではなく、「治らない人もいるのに治ってしまうやり方を広めた人」なんだろうなと思ってもカンチガイではないのではないですかね。
抗議のある人はここに来てくださいね。

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yasu

神尾陽子先生は時々お名前を拝見しますが、論文も著書も読んだことはありません。今度気にしてみます。情報ありがとうございました(^^)

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浅見淳子

yasuさん、是非。論文とか著作は素晴らしい先生です。だからこそメディアに出てきたときの陳腐なギョーカイトークが不思議なんですよね。

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yasu

メディアは影響力が強いですから、研究者の立場だと誰も文句が言えないクリアな結果出さないと、危ないと思っているのかもしれませんね。

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シア

「治らない人もいるのに治ってしまうやり方を広めた人」。
上の、yasuさんの投稿にコメントしましたが、自閉症と自閉症スペクトラムが連続かどうか知らないが、重い疾患・軽い疾患そんなの一緒くたがまずおかしいんですよ。
それからね、どこぞにも書きましたが、神尾先生この議論見たらがっかりしますよ。
先生は、まだ客員研究員として、センターで働いてるようですから。

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浅見淳子

重い人、軽い人、一緒くたが悪いんだとしても、一緒くたにしたのはおそらくギョーカイが商売を拡張したかったからですよね~。
そしてそれが事実に即していないのだったら、軽い人が重い人と同様一生治らないことにされて本人も損だし社会的にも損失ですよね~。重い人が軽い人を自分の苦しみに巻き込もうとするのも迷惑です。そうじゃない重い人もたくさんいますが。
そして神尾先生にがっかりされても別にかまわないと思います。花風社が進めているのは「発達援助の非医療化」なんで、医療者の意見は二の次なのです。発達は診察室でもなんとかセンターでもなく社会の中で起きるのですから。

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ふうりん

医師がカウンセラーの役もしていて異性の相談は手に余るから断っているのかも知れませんが、なんか男性当事者に迷惑なことされて懲りてんだろうなとも取れます。迷惑行為があってお断りは当たり前ですが最初っから来るなというのはよっぽど。それこそ診察では聴けないことで成人お断りの発達クリニックってわりとあるというのは子どもの将来を考える上で参考にしましたね私は。

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浅見淳子

ふうりんさん

そうなのですよね。ベテランの医師が診察を拒んでいること自体「付き合うとめんどくさい」人たちだっていうこととしか世間には映らない。一方で世間には受け入れろという。この先生もそれはそれは仲人口がすごいです。だったら両性面倒みればいいのに。
医療が役目を果たす気がなく世間に我慢を強いている構図が多すぎるんですよね。やはり治るが勝ち!

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シア

こんばんは。
「社会の理解」より、治せるなら治した方がいいと思いますね。
しかし、触法するまでに至った人は、それまでの周囲の対応が悪すぎるとも考えられます。
触法をするクラスの病状の人にも、それ相応の治療設備は整ってほしいですし、その構えもできてきていると思います。
とにかく、治るが勝ちですね。

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シア

私は、クリニックとしてのキャパも設備もあると思うので、それでも客員として研究を続けているという点は、今後に活かされるのではとは思ってます。
開業して、そこで「仕事したくない!」とか、「治らない!」とか言ってるのは論外ですからね。

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はづき

シアさん

横から失礼いたします。

>触法するまでに至った人は、それまでの周囲の対応が悪すぎるとも考えられます。

福祉関係で勤務しています。今の職場は未診断無自覚当事者ばかりです。
私自身、未診断自覚無しの発達障害当事者にセクハラをされて、トイレを覗かれるわ、ロッカーで写真まで撮られて上司にも幾度も相談したのですが、悪いことをしたと理解できず、面と向かって「治す気はない」と言われました。
さらに上司に相談したことで逆恨みされて逆に嫌がらせをされて、私が上司から怒られてしまう始末。
人手不足なので、彼を辞めさせる、私と一緒に仕事しないようシフト変更が出来ない状況です。

上司も特性が強く、社会のルールが分からず、会社のルールに依存している感じです。
この前の台風で、電車が止まるのは確定的だった上、翌日朝6時から出勤予定だったので、
「利用者さんに食事が出すために、併設の介護施設に空き部屋があれば泊まらせてもらえないか、または一度帰宅して寝袋など持ってきて事務所に泊まらせてもらえないか」
と早い段階で社員の方に相談していましたがかないませんでした。

帰宅中に社員の方から電話が当日は上司が自家用車を使い朝一で入ることになり、安心しましたが、翌日朝の上司からの電話でびっくりでした。

「何故来ないんだ?」
と。来れないのを想定してできるだけの準備をどこまでしたか、台風で電車が止まっているのと出勤予定時刻を連絡しましたが、点と点が繋がらないのは、やはり仕事でも支障になるなと思いました。

だからこそ、治療設備が早くできればと思っていますよ。

長いので一旦切ります。

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浅見淳子

たとえ自閉症でも、他人に危害を加えず、迷惑行為もなく、そして職場で有能なら受け入れられる。でもこちらの主体性を毀損するような迷惑行為をしてくる人に近づきたくない、雇用者なら雇いたくないのは当たり前だと思うのです。
私は神尾先生であれ誰であれ、あっさり「もう自閉男子はこりごり」と率直に告白し女性専用クリニックを開業なさるのならそれはそれで潔いと思います。でも自分が面倒みるのやめちゃった自閉男子を世の中に受け入れよと迫るのは筋が違うと思いますね。

ひろあ

2019という表記のものを中心に探してみました。

ビタミンAとビタミンDの欠乏と自閉症の関係について。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/29338670/?i=7&from=/29122693/related

この2つの欠乏が、自閉症の症状の悪化につながるとあります。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30607900/?i=5&from=/30570388/related

There is not much evidence

とありますが、代謝と栄養の問題とビタミン・ミネラルの補給がそれをサポートする可能性についても言及している記事だと思います。

最後にこれです。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28762296/?i=44&from=/30607900/related

グルテンフリーやカゼインフリーなどが、
症状の軽減について【can play a role】と書かれおり、この文脈での「can」はグーグル翻訳でもそうですし、
単純に自分で読んでも【play a role】(役割を果たす)ことが【できる】となると思います。

はっきり【can】とあるのが大切かなと思います。
※間違いがあれば指摘いただけると助かります。

この3つの論文があるサイトでは特定の方法・研究へのレビューもあり、
「統計的に有意差なし」という言い方で否定しているものがあります。

しかし、
2019年の3月にこんな記事があります。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1903/26/news112.html#utm_term=share_sp

今の段階では効果が「あるとはいえない」というあいまいな表現が妥当、ということだと思います。

研究の否定的なレビューも読みましたが、いくつかのものは文句をつけたいだけのような気もしました。

栄養と発達障害については今も前向きな研究が出ていますし、これからも出てくると思います。

また、フォロワーさんに教えてもらった

https://research-er.jp/articles/view/82149

こういう記事もあり、グルテンに対する研究や理解は日本でもさらに進むと思います。

グルテンが人によっては何かの治療の妨げや治療の効果の遅延につながるという理解が広がれば、
それによって症状の改善のきっかけをつかめる人が増えると考えます。

この連休で個人的には面白い研究が見つかったので、共有させていただきます。

ひろあ

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yasu

専門医の認定が厳しくなっているという話は私も聞いたことがあります。学会に出席して所定の単位を取得しなければならず、患者さんを多く抱えている先生は結構大変なようです。一方で診断マーカーや治療マーカーの研究開発が進んで疾患や病態が細分化されていくし、病態にあった薬も開発されてくると思うのでスペシャリストはそれなりに必要だと思うのですよ。ただ今後はAIが助けになると思うので、現行の専門医制度がよいか疑問はあります。

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yoyoyo

yasuさんの投稿内の「同じ内容でもどのような立場で学ぶかで発想は影響を受ける」に関連して一言。

同じ医療従事者でも立場や専門性、勤務先によって発想は影響を受けます。
例えば脳血管疾患におけるリハビリテーションは基本的に「残された機能」を上手く使えるよう訓練したり環境を整えたりして出来ることを増やします。日々その中にドップリ浸かっていると(言い方を変えればそれだけ一生懸命やっているということ)、「治す」という発想が湧きにくくなるのかもしれません。

こんな笑い話があります。
道端に倒れている人がいました。
循環器内科医は心電図を取り、神経内科医は脳波を取り、内分泌専門医は甲状腺を触る。(一般人は「大丈夫ですか?」と声をかける。)
専門性が違えば咄嗟に思いつく疾患が異なるという笑い話です。

医学領域では専門が細分化されることで高度な技術を習得し、その道においてスペシャリストとなる。それはそれで意味のあることです。しかし、道を極めれば極める程、他分野に関しては目が曇ってくる可能性があること、立場が違えば異なる発想が出てくること、自分の常識は他人の非常識かもしれないことを認識しておかなければなりません。

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yoyoyo

自分の専門分野の物差しでのみ物事を捉え、それを絶対正義として他人に押しつける「専門家」は注意した方が良いですね。

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yasu

yoyoyoさん

医療もどんどん細分化されて、これじゃマズイと考えて「総合診療科」を作ったりするんですよね。細分化の延長線上で”総合”を考えるとこうなるんですが、なんかちょっと違うよなあと思っているんですが。スペシャリティを尊敬する、一般よりも専門の方が格が上であるという意識が元凶であるように思っています。専門の方が偉い意識が日本特有なのかわかりませんが、その道を究めることが美徳とされる風土と無関係じゃないかもしれません。

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yoyoyo

日本病院総合診療医学会という学会の「認定医」制度がありますね。「専門医」ではなくて「認定医」ですが、総合診療の専門???なんだか分かりにくいですね。

実は専門医制度は数年前に改変され、診療科による差はありますが、専門医の更新が厳しくなっています。僻地の病院の一人医長や子育て中の女医が専門医を継続するのが難しくなってきており、「もう、専門医要らない。」という人もチラホラ。長い目で見ると今後スペシャリストの優位性は無くなっていくのかもしれません。

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yasu

栄養アプローチの考え方について、ちょっと寄稿します。
私が今まで見聞きした知見を元に作成しました。

栄養と一口に言いますが、アプローチとしては大きく2つあります。一つは学校給食などの栄養バランスを考える人、管理栄養士のイメージ。こちらは生活科学系の栄養アプローチです。もう一つは医学系の治療を主眼に置いたもの。こちらは医学系の栄養アプローチ。医学部では栄養教育が軽視されているという話もあるようですが、考え方としては存在します。

医学系栄養アプローチは患者を治すこと、言葉を換えれば異常な状態を正常に戻すことに主眼を置いています。一方生活科学系栄養アプローチは基準に照らしてそこから外れないよう、バランスを取ることに主眼を置きます。両者の発想は異なります。

医学系は、ともかく「治す」のが主眼。そのために栄養という角度から「治す」ことを考えます。使用するツールはビタミンだったりミネラルだったりしますが、アプローチは「治療」です。藤川先生を見ればわかるように、BUNやフェリチンを測定し、プロテインやサプリの効果をチェックし、症状の改善を見ています。Abram Hofferの本を読んでもアプローチは同様です。

生活科学系の方はこういうことはしません。食品成分表を見て計算して、バランスの良い食事をデザインするのがこちらのアプローチです。もちろんこれはこれで重要です。

これは、どちらがレベルが高いという話ではなくてアプローチが違うのです。医学系は生体の正常と異常の違い、その理由を徹底的にたたき込まれます。それは「治す」のに必要な知識だからです。だから、生活科学系の手法で医学系栄養アプローチを理解するのは難しいのです。医学系栄養アプローチを提唱しているのは医師であることに注意しましょう。

少し前から耳にするNutraceuticalという言葉は、NutritionとPharmaceuticalsの合成語です。Pharmaceuticals(医薬品)とう言葉が入っているのです。この、Pharmaceuticalsな要素は生活科学系にはありません。

「未病」という言葉も時々聞きますが、病気一歩手前の状態で「異常は始まっている」と考えます。「異常」を早期に是正するため、バランスの良い食事だけではなく、栄養でもう一歩踏み込んだ積極的なアプローチをする、それが医学系の栄養アプローチです。生活科学系のアプローチではありませんので、注意しましょう。

ちなみに、同じ内容でもどのような立場で学ぶかで発想は影響を受けます。
例えば、生化学です。理学部の生物学科、薬学部、医学部、農学部、工学部などで学べますし、ATPのでき方なんて同じ内容です。でも理学部では生命のしくみの探求、薬学部では薬の作用機序、医学部では病気との関連等々、基礎知識の上に違ったものが積み重なっていきます。これは学部で使用されている教科書を見るとはっきりとわかります。

栄養に限りませんが、その知識を持っているというだけで皆同じ発想をするわけではないこと、相手の立ち位置をよく見た上で、発言や文章を判断する必要があることをコメントさせていただき、筆を置きます。

何らかのご参考になれば幸いです。

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ひろあ

連投申し訳ないです。

溝口徹先生のブログとランセットに発表された「ADHDの約半数に食物アレルギーの関与が疑われ、除去食をすることで症状が改善した」という論文のURLも貼らせていただきます。

参考になるかと思います。
溝口徹先生のブログ記事
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=986

ランセットの論文
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(10)62227-1/fulltext

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浅見淳子

ひろあさん、ありがとうございます。
ADHDは食餌療法効きますね。というのが実感です。
・藤川先生等の本がある
・ランセットにも論文がある
・それを実践した人がいる
・著効したと報告している

という事実と
・ネット上で匿名で活動している自称医療従事者たちがインチキだと言っている
・インチキだインチキだと騒いでいる当事者保護者はインチキだと決めつけているが故に食餌療法を試していない

という事実を秤にかけて、後続世代が判断すればいいことだと私は考えています。
そうすれば
治りたい人は治るでしょうし治りたくない人は治らずに全員ハッピーなはずです。

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ひろあ

お邪魔させていただきます。

こういうものもありましたので、ここに貼らせていただきます。

国立保健医療科学院にこんなPDFが掲載されていました。

【子どもの健康と環境に関するエビデンス】という特集が組まれ、
その中の『自閉症の環境要因』というレポートです。

2010年にまとめられたものです。

https://www.niph.go.jp/journal/data/59-4/201059040004.pdf

いくつかの研究では栄養的介入でADHD、自閉症の改善がみられるとあります。

このPDFの中で、その根拠とされている3つの論文もあわせて載せておきますね。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15673999

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12585724

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3058789

こういう論文が無視されてきたのが個人的には不思議です。

少し調べれば出てくるんですが・・・・

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浅見淳子

ひろあさん、ありがとうございます。
yasuさんがたびたびここに貼ってくださるHofferの研究、「自閉症革命」、そういった文献で世界の動向を知ることができます。それを知ろうともしない医療従事者のあり方が不思議でしたが、それこそ学力の問題なのかもしれません。英語が容易に読めない人は、そもそも探すところからしんどさがあって、「そんな論文はない」と思い込みたいのでしょう。ひろあさんは受験指導がお仕事ですが、学力は受験だけではなく、社会に出たときに活きるのですよね。だからこそ、正体不明の自称医療従事者の実体をつかんでおくのは情報リテラシーです。

でも、文献に当たらずに闇雲にインチキ扱いする医療従事者も、そういう医療従事者を信じてしまう当事者保護者も自己責任ですから、治らないと信じているのなら、置き去りにするしかないですね。ここに来る皆さんがどんどん治ればいいだけです。

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大久保 悠

「学校から服薬を勧められた」というお話は、私の仕事の相談の中でもよく見聞きすることです。
「普通級にいたいのなら」「本人も、みんなも困っていますし」などという脅しに近いような勧め方をしてくる場合もあれば、少しかじった情報から「発達障害は服薬がいいらしいよ」みたいな安易な勧め方をしてくる場合もあります。

服薬するかどうかは、医師と話し合うものであって、学校と話し合う必要も、学校が主導で決めることでもありません。
体内に入れるのは、先生ではなく、子ども自身。

現在、発達障害の原因となる脳や神経の部位を特定する手段、方法はありません。
つまり、特定できない原因に対し、ピンポイントで投薬することはできないということ。
ですから、当然、正常な部分に対しても、服薬の影響は出ます。
それが副作用と呼ばれるもの。

副作用によって、眠気が出て、学校を休みがち、授業中も眠気で集中できず、という話は、よくある話です。

担任が対応できない
→服薬を勧める
→副作用の眠気
→勉強ができなくなる
→学習が遅れる
→知的障害の出来上がり

最初、自閉症やADHDのみの診断だったのに、服薬後、勉強が遅れ、「知的障害もついた」という子ども達もいます。
神経の発達障害なのですから、良い刺激によって発達が促され、診断基準を外れていく子もいます。
一方で、悪い刺激、または刺激が制限されたため、発達に滞りが生じ、結果的に知的障害や自閉症などの診断名を受ける子もいます。

「服薬したから万事解決」というようなことが起きないのが、神経発達障害だと思います。
薬の力を借りるにしても、同時に、「どうしたら未発達の部分、発達の抜けている部分を育てられるか」という視点が大事だと感じます。

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yasu

Abram HofferのADHD治療は、砂糖の摂取禁止、ナイアシンアミド(1日3-6グラム)、ビタミンC (1日3グラム)に加えてビタミンB6(1日250mg)、亜鉛となっています。藤川先生は高プロテイン/低糖質食に鉄で、ナイアシンアミドを勧めておられます。さらにATPセット(B50+C1000+E400)が飲めれば更によいとされています。ビタミンB6はB50に入っている、ビーレジェンド社のプロテインにも含まれていますが、神田橋先生はNature-made社のB6を勧めておられます。このメーカーのもののみ有効とされていますが理由は書かれていません。生命科学の論文では実験に使用した試薬のメーカーやロット番号まで書くことがあり、それは実験の再現性にできる限りの配慮を払った国際的なコンセンサスなんですが、これと同じ理由で私はN社のB6を特別扱いしています(笑)今はB50剤を半分に割って朝夕で飲み、ここにN社B6 20mgを夜寝る前に飲んで計70mgが1日のビタミンB投与量になっています。

この、神田橋先生が示された方法で4ヶ月ほどやっていましたがあまりはっきりした効果は見いだせなかったのと、乾燥肌の方を対処する方が先決だと一時期中断しておりました。藤川理論の方のプロトコルが8月に固まったので、神田橋先生のB6も下旬から再開しています。現在のプロトコルでなんとかなりそうな気がしているのすが、もう一声欲しい場合に備えてiHerbで高容量(100mg錠)のB6を購入してあり、1日250mgまで摂取量を上げることも考えています。

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アルパカ

yasuさん、貴重な情報をありがとうございます!何となくN社のB6欲しくなってしまいます(笑)
我が家も藤川理論がベースですが、ビタミンB群についてはメグビーミックス一包にB100が今のところの一日量です。
ナイアシンについては、こちらもメグビーミックスに150mg含まれていますがそれ以外に200mg、他は糖質量が増えそうなときにベンフォチアミンを75mgほど、といった感じです。
いつまで継続するかは悩みどころですが、発達の状況にあわせて量も減らしていこうかなと考えています。

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yasu

アルパカさん、返信ありがとうございます。メグビーミックスをお使いなんですね。
N社B6はさほど高くないですし(80錠入って1,000円でお釣りが来ます)、日本では大塚製薬が輸入元になっていてマツキヨ等のドラッグ・ストアで入手しやすいですが、B6のみの製品はお店によっては置いていないところもあるようです。ナイアシンは1日350mgですか。うちは現在NOWのナイアシンアミド500mgカプセル*2 + B50に含まれている50mg、ここに至るまでSource Naturals社の100mg錠を使って1週間毎に様子見ながら用量を上げました。

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