「発達障害は一生治らない」と決めつけず、試行錯誤する仲間の交流サイトです。ご自由にご活用ください!

診察室であまり聴けない医療情報

・どうやら治る人もいるらしい
・身体アプローチに効果があるらしい

等、発達援助を巡る新しい動きを伝える論文を紹介したり、医療との付き合い方を話し合うお部屋です。

271 COMMENTS

ヨヨ子

雑談のお部屋に投稿すべきことなのかなあと思いつつ、こちらに投稿することにしました。https://news.yahoo.co.jp/articles/8c50f5c8431eaf8d7553a0a56cabffe316a44185

これは精神病院の病棟の例です。
しかし、発達障害者も二次障害で統合失調症を発症したと医師から診断されたら精神障害者として扱われるであろうことを考えたら、今現在病名が自閉症スペクトラムだけの人も、精神医療の実態を知った方が良いと思います。
精神医療に関わっている限り、入院とは無縁ではいられないのですから。(理由:向精神薬の副作用と病気の悪化の区別が付く精神科医がそう多くないから。病気の悪化と判断されたら最悪の場合は看護人に両手腕掴まれて閉鎖病院に直行。)
発達障害ベースの統合失調症だと診断されたら精神病院の病棟にお世話になることだってあるでしょうし、病名というのは患者本人が知らない間に増えているケースもあるようですから。

また、精神病院の病棟では、看護人=看護師または准看護師ではないことも知っておいた方がいいように思います。
この記事でも看護助手が看護師に混じって仕事をしていたらしいですし、旧ヘルパー2級の資格しか持っていない人が看護師と同格の権利(例:患者を拘束する)を持って仕事をしている場合もあるようです。
入院病棟で病人のお世話をする人は看護師と准看護師でなければいけない、とは言いませんが、向精神薬の知識が無い人が看護人として働いている理由のひとつでもあるように思います。

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ヨヨ子

上の記事の問題点は沢山ありますが、こういう事情を知らない支援者教えない支援者が多いというのが問題だと思います。

中枢神経に疾患のある人間が1人で暮らせるレベルにならないまま親が亡くなったらこれと同じまたはこれに準じた人生を送るとしか思えないのですが。

実際私はある意味もっと酷い目にあってますし、閉鎖病棟にいた頃は虐待や人権の侵害としか思えないことをされている人も多く見ました。

精神医療の闇は発達障害支援の闇どころではありません。

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yasu

自閉症状の変遷については、下記の書籍に自験例として記述がある。

本田秀夫『子どもから大人への発達精神医学』、金剛出版(2013)
第8章アスペルガー症候群の早期経過

この中で本田は、横浜総合リハビリテーションセンター(YRC)での観察により、2歳から幼児期後期(5-6歳)、5歳から10歳までの変遷について紹介している。先日紹介した、ADOSなどの指標変化を追ったものではなく、アスペルガー症候群(Wingの定義)、DSM-IVの基準を用いて同一の被験者の診断変遷を見ており、幼児期にASDの症状が見られた症例の中で、学童期にASDの特徴が全て消滅した症例は無かったと報告している。

5歳から10歳の変遷を追ったプロットを見ると、症例数は17であり性別は不明である。5歳で自閉症障害を呈していても10歳の時点でその他広汎性発達障害に分類される例、5歳の時点で広汎性発達障害以外に分類されていても10歳の時点でその他広汎性発達障害に分類される例が観察されており、幼児期の経過および学齢期に至る症候の変遷が非線形であることが報告されている。

かなりの長期間にわたり継続的な観察が行われた価値は高いと思うが、症例数17というのはサンプルサイズとして大きいとは言えず、これではOO群を補足することは無理であると思われる。また、YRCではそれなりの療育が実践されていたと思われるが、その方法、程度、継続時間の情報は無く、療育が及ぼす影響についても不明である(元論文を読めば書いてあるのかもしれないが)。本田が紹介したのは診断の変遷を追跡した話なので重症度変化を論じたWaizbard-Bartovの結果と同列に論じることはできないが、もし支援者が本田の報告を元に話をしているようであれば、知識のアップデートを支援者に要求すべきであると思う。(本田の著書にはOO群の話は無い)

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浅見淳子

yasuさん、ありがとうございます。
当該機関に通ってた人は知ってますがまあ通り一遍です。
そこから抜けてOOになった人はいます。

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yasu

幼児期の自閉症症状の軌跡
2020年5月14日 Journal of Autism and Developmental Disorders掲載論文
Waizbard-Bartov, E., E. Ferrer, et al.

論文はフリーアクセスで、全文を無料でダウンロードできる。
https://doi.org/10.1007/s10803-020-04526-z

自閉症(ASD)は社会的コミニュケーション、社会的な交流能力の欠如や反復行動やこだわりを特徴とする神経発達障害で、その症状は生涯を通して変わらないとされていた。しかしながら近年、少なくとも一部のASD児においてASDの中核症状や併発症状が変わりうることが報告され始め、その中でさらに一部のASD児はもはやASDの診断基準を満たさない状態になり得ることが示されている。

ASDの重症度変化を論じるには、診断が正確になされること、その症状の変化を定量的に評価することの両方が必要である。ASDの確定診断や重症度の指標となるバイオマーカーは未だに発見されておらず、診断及び重症度の判定は心理的な評価に頼らざるを得ない。重症度評価の心理的指標としてはADOS-2(Autism Diagnositc Observation Schedlue-2)が世界標準として確立しているが、この論文では経時変化を定量的に把握するためにADOS CSS (ADOS Calibrated Severity Score)という指標が採用されている(年齢と言語IQの影響を除するため)。ADOS CSSを指標にした重症度の測定では既に先行報告があり、80-90%のASD児の重症度は変化が無いとされている。

この研究は、米国カリフォルニア大 Davis校のMIND Instituteで保有するASD児のデータを用い、3歳と6歳の時点でASD重症度を比較したもので、サンプルサイズは125例(男児89、女児36)、ADOS CSSの測定は同一場所で、同一の医師チームによるスーパバイズの元にトレーニングを受けた、ライセンスを保有する心理士により行われ、観測バイアスを極力少なくするよう配慮されている。バックグラウンドデータが明確で、観測バイアスが非常に少ないというクリーンな条件で幼児期ASDの重症度変化を測定したというのがこの報告のポイントである。ADOS CSSの他にもいくつかの心理指標が測定されている。

結果:6歳時点でののASD重症度を測定し、3歳時点と比べてどう変化したかで3群(増悪;DSG、変化なし;SSG、改善;ISG)に分けた。それぞれの割合は28.8%、54.4%、16.8%と、約半数でASDの重症度は変化していることがわかった。変化があるというのは喜ばしい方向だけではなく、悪化例の方が多かった。データのプロット(Fig.2, Fig.3)を見ると、驚いたことに重症度が悪化したグループは3歳時点での重症度はむしろ軽度であった。また全体の5.6%(7名)がOptimal Outcomeとして診断基準から外れている。

療育(Intervension)の効果は、量、程度共に3群では差が無く、療育が重症度の変化に寄与している可能性は低いと考えられる(療育の種類についての言及は無い)。ただし早期療育に効果ありと示している先行研究もあるのでその評価には慎重になるべきだが、費用対効果については常に頭に置く必要があるだろう。

ASDの重症度が低減する要因は、1)女児であること 2)言語IQが高いことの2つが統計的有意差を持って示されている。しかしながら女児の場合は社会的カムフラージュ現象がADOS CSSの結果に影響を与える可能性が論じられており、女児であることが明確なメリットかどうかは議論があるだろう。女子のASDと社会的カムフラージュについては今後もっと検討されるべきであり、ASDの診断基準や重症度評価にあたって何らかの影響が出てくる可能性はある。

以上まとめると、■幼児期のASD重症度は変わりうる(悪化、低減の両方向に)。■療育はこの変化に寄与しないらしい。■3歳の時点で重症度が低くてもその後悪化する可能性があること。■何かASD重症度変化を規定しているのかについてはわからない。またOptimal Outcomeを予想する因子についてはこの研究からは明確なことは言えない。

【所感】3歳時に比べ6歳時で約30%のASD児で重症度が低減するという結果は良いニュースであり、「一生変わらない」とするのはおそらく正しくないと言えそうだ。ASDの重症度は変化しうるとする報告は他の研究機関からも報告されており、少なくとも専門家を自負する方にとっては知っておかなければならない内容であろう。療育が重症度変化に何ら影響を及ぼさない点については、先行研究との食い違いがあるが、評価指標として何をどのように測定しているのかまで踏み込んで比較する必要がある。この論文は観測バイアスを最小化するよう配慮がなされており、その上で出た結果であるので結構インパクトはあるだろう。療育については費用対効果(期待)を考える必要があるだろう。

こう考えると、「ASDは治ることはないが、療育により日常生活を生きやすくすることや不自由を低減することはできる。療育は無理をせずに」という言葉は、案外的を得ているのかもしれない。それは「ADOS-2で測定されるようなASDの症状に対して、療育でそれを改善させることはあまり期待できない。療育は対処療法的な手当を目標にする。対処療法であるので、無理をしてまで頑張る意義は薄い」ということだ。要は現状で療育に何をどこまで期待できるかの話なのであるが、過剰に期待してないものねだりにならぬよう、目的を明確にしてほどほどに、というのが最適解なのではないかと思う。もちろん、中核症状を低減ないしは消滅させるための試みは療育とは別のところで探す必要がある。

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yasu

すみません、説明文にミスがありまして、正しくは下記です。
【誤】
増悪;DSG
改善;ISG
【正】
改善;DSG (Decreased Severity Group)
増悪;ISG (Increased Severity Group)
ちなみに、SSGはStable Severity Groupですね

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yasu

2020年2月15日に行われた、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)主催の市民公開講座 「発達障害の最新の知見」の続編です。今回で最終回です。

演題4:「自閉スペクトラム症者へのロボットを用いた取り組み」
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 予防精神医学研究部 熊崎博一先生

熊崎先生は、精神科出身の児童精神科医とのこと。他の演者は小児科医であって、バックグラウンドが違うという話があった。児童精神科医の特徴を列挙され、その中に「医師が発達障害を抱えている」というくだりがありました(笑)

講演にあたって資料の配付はなく、全て映像による説明でした。様々なロボット(人間の外見をしているヒューマノイドのほか、姿形は人間とは似ても似つかないようなものまで、幅広く研究されているのはちょっと意外に思いました。私は発達障害へのロボットの活用についてはあまり興味が無く、生身の人間が対処するのがベストだと思っていたのですが、熊崎先生のアプローチは視点が違うんですね。ASDの人はメカに対して親和性がある(ASDだからAI好きといったことですね)ので、これを糸口にしてASDが抱える課題の解決ができないかという試みで、方向性として理解できて取り組む価値はあるように思いました。

ロボットと活用する上での利点として、下記のものが挙げられています。

1.シンプルは動き、メカニカルな動作で行動が予測しやすい
2.音声の調節が可能
3.相性の問題が無い
4.評価者のパフォーマンスが変わらない

色々な調査によると、相手に対して何か話をするとき、内容がネガティブであればあるほど生身の人間よりもロボットに相談したいと思うようです。ここで面白いのは、ロボットの後ろでは生身の人間が操作していて、それを相談者はわかっていてもこういう調査結果になるようで、これはインターフェースが重要だということですね。他にも臨床心理士にそっくり似せたヒューマノイドを作り、それで慣れてもらって本物のの臨床心理士との対面につなげていく試みとか、なかなか面白かったです。

対人交流の部分について、生身の人間が相手だと予測不可能な行動をされたときASDの人では対応できなくなるといった問題がありますが、この部分にロボットを活用するというのは、少なくともとっかかりとしてはアリかもしれません。また何らかの評価を経時的にやっていく場合に、生身の人間だとその都度パフォーマンスが変わってしまって評価結果にぶれが生じる可能性があるので、その部分も低減できるでしょう。ツールとして活用できる部分は大いに取り入れていけばよいと思いました。

今回のMCNPの講演会レポートはこれで終了です。講演1-3は私にとっては特に目新しい内容はなかったですが、今回ご紹介した講演4は新しい視点を提供頂き勉強になりました。

これは発達障害に限らず全てにおいて言えますが、研究者の話というのは、基本的には「自分の仕事」を紹介するスタイルです。なので教科書的な知識の取得を期待していると、えらく偏った話だと感じてしまう場合がありますので、その点は注意が必要です。逆に言えば、話の内容が教科書的なレベルに留まる場合は、その方は第一線で研究されていないと考えてほぼ間違いありません。研究者の話を聞く場合は、教科書レベルの話は予め自分で勉強しておいた上で臨んだ方がよいですね。

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浅見淳子

yasuさん、面白いご報告ありがとうございます。なるほど、研究者の発表を聴くときに気をつけるべきなのはそういうところなのですね。発達障害者支援法黎明期によくあった「金太郎飴講演」とこのご報告は、似たところと似ていないところがあり、最後のロボットは「なるほど」と思いました。

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yasu

2020年2月15日に行われた、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)主催の市民公開講座 「発達障害の最新の知見」の続編です。

演題3:「自閉スペクトラム症」
国立精神・神経医療研究センター病院 小児神経科 中川栄二先生

ASDは神経バランスの悪さから生じるのでは?と思っている。神経の発達は9-10歳で成人脳と同じになるが、成長に伴い神経細胞の刈り込みが生じて余分な回路ができないようになっている。しかし自閉症では刈り込みが不十分なため過形成状態になっている。

ASDでは「忘れることができない」という問題を抱えることが多く、これがこだわりにつながる。

DMS-5では「障害」ではなくて「特性」で理解しようという概念が採用されている。つまりは、当事者が置かれた環境における程度問題であり、一回ついた診断が一生ついてまわるわけではない。

早期診断の重要性について、米国小児科学会(AAP)の自閉症ガイドラインが改訂されている。生後9ヶ月、18ヶ月、30ヶ月の乳幼児健診でASDのスクリーニングを実施すべき。介入が早いほどアウトカムが良好になる可能性が高まることが分かっている。言語療法や行動療法は(疑いがあれば)診断前から始めた方がよい

ASDの特徴が見られるのは、生後2ヶ月~2歳前後が最も多い。周囲にあまり興味を持たない、コミュニケーションを取るのが困難、強いこだわりがあるの3つに、睡眠の問題を抱えていることが多い。

特性であるので、治る治らないの判断は相応しくない。薬は一時的に使用しても、ゆくゆくは不要になるような対応を考える。ペアレントトレーニングではできるものを伸ばすこと。認知行動療法(CBT)は有効だが「こうなりたい」という気持ちが本人にないと難しい。年齢的には中3以降くらいから。薬物はあくまで補助的に使用。

ASDをはじめとした発達障害児はなかなか寝ないことが多く、睡眠コントロールは重要。神経発達症に伴う睡眠障害に対するメラトニンについて、2019年承認申請を行い、2020年秋には承認されて販売される見通し。

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yasu

話の流れでは、周囲への関心興味、コミニュケーション、こだわりの3つの改善という感じでした。それと平行して睡眠障害の改善。最初の3つは従来から言われていることで特に新しさは感じませんでしたけど、睡眠障害について大きく着目してたのが印象的でしたね。この部分に着目した研究をされている先生なのだろうと思います。

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XIA

おはようございます。
12時間に2回までの投稿なので、私が出てくるのは午前中はあと一回あるかないかですね。
NCNPのお話を聴いていて、物凄く目新しいことはないように見えますけど、「診断は一生常について回るわけではない。」とか、「お薬も一時的に使っても、ずっと使わなきゃと言うわけではない。」とか、そう言うところに着目するべきですね。
これを踏まえれば、特性とかもそうなんでしょうけど、「治る」が前提でお話が進んでいるのが理解できます。
本当に、最新の知見で、ギョーカイの考え方は、もう、厚労省に完全に否定されて、ひっくり返されたと言っていいでしょうね。
それから、私はNCNPでは、研究事業にも関わって、野心的で興味深い知見にたくさん関わってきました。
具体的な研究と言うのは、ネットを探してみても、ほとんど表に出てきてませんよね。
つまり、国も見えないところでいろいろ進めていて、ギョーカイの言っていることが本当なのかどうか、検討してきているんでしょう。
その結果、知見がどんどん出ているというわけでしょうね。
・感覚過敏も、「治る」ことが実験で確認された。
・睡眠障害も、「治る」ことが実験で確認されてます。
そのほか、いろんな先進的な方法で、治療実験(治験)が行われています。
それらは、想像するにそれらの手法を普及させるとか、そう言うことよりも、「発達障害が治る」と言う、その知見を得るために行われているのかもしれないと思った次第です。
かなり計画的、組織的、大規模に統計を取っているだろうし、エビデンスがどうとか言うならば、出せと言われれば、出せるものがたくさんあると思われます。
でも、本当に大事なことって言うのは、「発達障害が治る」…「診断は一生モノとは限らない。」とか、「お薬も必要なときに使うだけ。」とか、そう言うことをこのような市民講座でも、自信を持って言える・発表できるということですよね。
「発達障害は治る」…「治りますか?」の社長の出版活動や、NEURO。
それに回答が出てきているように思えるのです。

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yasu

XIAさん

診断が固定的でなかったり、薬は一時的な使用に留めて使用しないような生活を考えるというのは、ASDを特性として捉えようとする一環だと理解しています。これは治療を目的とした医療介入を意図していないと言えますね、原則として。

NCNPの演者の全てに共通する考え方は、困りの程度と内容は人それぞれで環境により影響を受ける、自分が置かれている環境で自他共に困っていないのであれば診断の必要は無いということだと理解しました。

ADHDでは小さいときには多動が目立ちますが、大きくなるにつれて多動は減って不注意が目立ってくるようになるといった、特性の変遷のようなものがあるにはあります。それに応じた支援のあり方や自己の管理といった話はもちろんありますが、支援ありきといった考え方をされている先生はいらっしゃらなかったように思いました。

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XIA

こんばんは。
yasuさんにもレスしたいので、ここにぶら下がります。
よろしくお願いいたします。
てんかん・パーキンソン病にも、治療の光明が見えてきました。
キーワードは、「治療の最適化」により完治を目指すということです。
この治療法そのものは、お薬を利用するアプローチではありません。
しかし、お薬を併用する場合もあるようです。
本日、埼玉医科大学名誉学長と、てんかん協会の会長・それから、てんかんを治した当事者の方二名のプロジェクトを見学しました。
成果物として提案されたのは、「日誌療法」と言うべきものです。
発作の回数とか、お薬の漸減状態とか、生活状態とかを、てんかん日誌に記入します。
こちらは長いですが、パーキンソン病の方は30日単位のようです。
お薬を飲んでいる状態からスタートする人もいるでしょう。
この記録日誌・ノートは専用のものがあり、これはもともとてんかんや、パーキンソン病の患者さんの治験をするにあたって、モニタリングのために記入されていたものがベースとなっているそうです。
記入を続けていくと、発作のパターンや、症状がつかめるようになってくる仕組みになっています。
服薬をしているなら、記入しながら通院もしますから、医師にフィードバックを得ることも可能です。
「治療の最適化」とは、必要な情報をシートに記入して日誌にすることにより、症状の経過や、お薬の効き方・発作のタイミングなどが「見える化」するんです。
ただ定期的に、定時にお薬を飲み・予防すると言うのではなく、生活史をつけて、症状や発作のパターンを記入して把握します。
負担もないように、簡単にチェックすることもできるようになっていました。
「治療の最適化」とは、最適な治療環境に置くことで、お薬の効き方を最大限にすることで、お薬の量を最低限にします。
これを習慣化して、続けていくうちにお薬も飲まなくなるということが期待できるという仕組みです。
もちろん、お薬を飲まなくなっても、ある程度続けることで、再発のリスクも減らしていくことができるそうです。
だいたい、てんかんならば、3~5年とか、短い人では2年とか発作がないと、再発のリスクもかなり減って行くようです。
パーキンソン病でも、同じような仕組みです。
まだまだ、軽症の人は治る可能性があると言う水準です。
しかし、治療の最適化を行えば、予後に差が出ることが期待できます。

あと、自閉スペクトラムの医学的介入という点では、栄養や身体(的)アプローチもあるのではないでしょうか。
日誌療法のレパートリーでは、古くから知られているものに、「睡眠日誌」があります。
これは、メラトニンを使わなくても、不眠症の方にかなり幅広く使える治療法です。

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yasu

なるほど、面白い試みですね。最近はスマホやウェアラブル端末も普及していますからこういったモニター作業はかなりやりやすくなっていますので、新しい展開が開けるかもしれません。薬の服用を最適化する試みは昔からあって、時間薬理学といった分野もその一つです。薬の量が減れば副作用リスクも減りますから、間違いなくよいことですね。

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yasu

2020年2月15日に行われた、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)主催の市民公開講座 「発達障害の最新の知見」の続編です。

演題2:「ADHD」
精神保健研究所 知的・発達障害研究部 加賀佳美先生

ADHDの特徴として、家事が上手くできない、不注意、時間管理が苦手、物事を順序立てて行うことが難しいのが挙げられる。は興味があることに集中して切替が難しいので、結果として不注意になるという捉え方をする。

生活や学業に支障が出ていなければ診断する必要は無い。あくまで支援が必要か否かで判断される(※ここが重要です。支障が出ている→診断・支援 であって、実生活から切り離した評価はありえません)

日本では1990年後半から知られるようになった疾患であり、それ以前には診断は無かった。歴史的には1775年にドイツでの報告が初。

日本人の有病率を報告した研究は2つあり、千葉県市川市で7.7%、愛知県蟹江町で5.8%。ちなみに欧米の報告は小児5.9-7.1%、成人で5%程度。成人になると多動・衝動型が減少し、不注意優性型が多くなる。(※小学校低学年で授業中の離席があったが高学年になるにつれ減っていくという話は結構聞きますので、それと合致する内容です)このため女性の比率が上がると考えられている。主症状の一部が発達に伴い改善し、診断基準を満たさなくなってくることがある。また社会人になると支援が不要になる場合あり。

脳機能からの分析では、ADHDでは特に抑制機能障害が指摘されている。近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)を用いて研究中。

<ADHDの不注意について>
不注意には、選択的注意(たくさんの情報があると目移りする)、持続的注意(集中力が続かない)、注意の切替え(集中しすぎて次のことに切り替えられない)の3つの種類がある。「注意の切替えが上手くできない」というのは日常生活を困難にしてしまい、この3つの中では一番困るだろう。

<ADHDの治療・非薬物編>
当事者支援、学校、教育との連携、行政との連携、親・家族支援がある。親・家族支援は厚労省が力を入れている部分。基本的には環境調整で、その他は行動療法と薬物療法。行動療法の中にはペアレントトレーニングが含まれる。自らも発達障害がある子育てを経験し、かつ相談支援に関する一連のトレーニングを受けた親をペアレントメンターとして支援に参加させる動きがあり、厚労省においても有効な家族支援システムとして推奨しているとのこと。

<ADHDの治療・薬物編>
御三家(コンサータ、ストラテラ、インチュニブ)と新顔(ビバンゼ)についての簡単な解説あり。コンサータは30日処方制限あり。ビバンゼの位置づけはコンサータよりも効果が強い薬であり、他のADHD薬で効果が不十分な場合に限って使用。成人適応が取れる可能性は少ないだろうとのこと。薬物使用は治療の1オプションという位置づけで、必要に応じて処方。一概に必要/不要とは言えないとのこと。

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