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仕事のお部屋

就活、職場でのこと、将来の展望・・・。
仕事にまつわること、なんでも話しましょう。

820 COMMENTS

ヨヨ子

ハローワークから適当にチラシをもらってきたら、雇用主向けのが混ざってました。
そのうちの一つがこれ。

精神障害者を一人雇わなければいけなくなった時、本当なら常勤一人または短時間パート二人雇わなきゃなのに、短時間パート一人雇えば良い裏技があり、それをハローワークが企業に教えている・・・
ということなのでしょうか?
そしてそういう裏技を欲している企業が少なくないということなのでしょうか?

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ブルー

座波さん

こんにちは。

私は専門職を利用することが多いので、消費者の目線から考えてみます。
何点かピックアップさせて頂きます。

>動的で一時的なものである

⇒座波さんの仰っている文脈とは少しズレるような気もしますが、私はこれを徒手の先生や代替医療の先生など、身体系の専門職と取り組む中で学びました。

人間には自己同一性がありますから、昨日の自分と今日の自分を同じものと認識するようになっています。そうしないと生活できないですし。

しかし身体は違います。刻一刻と最適なバランスと環境適応のために状態像を変えています。所有者(自己意識)が分からない領域においても。

つまりそもそも人間とは(さらに言えば命とは)動的な状態像であることを実感するには、やはり身体から入った方が分かりやすいと個人的には思います。

しかしヘボな専門職は言語的に教科書を暗記して、それを当事者に無理くり当てはめるということをするので、身体が置き去りになります。そうすると当事者の動的な状態像の変化が認識しにくくなるのだろうと感じます。

>1対1の関係性において再現性はそれほど重要なのでしょうか。

⇒1対1の関係性(専門職とクライアント)となったら、なんといっても最重要なのは個別性だと思います。これはまあ、「治るって言うな」派の人達もそれ程反対しないとは思います。できているかどうかは別としても。

で、個別性と動的な状態変化ということを鑑みたら、再現性とは逆の世界ですよね。ただ、私は発達障害へのアプローチにおいて再現性を否定するものではありません。座波さんが仰るように用語の使い方だと思います。

そして、もはや言葉遊びですのでスルーしてほしいのですが、

・最も再現性があるのは、完全個別化という原理だけ

という印象を個人的には抱いています。禅問答の領域ですけど(汗)

>患者さんへの仕事についての多くの専門家のご意見には、大先生のですら賛同できないことが少なくありません

⇒これは浅見さんも過去にTwitterで述べていましたが、市場が分からない人は仕事に関して適切なアドバイスができませんよね。

私が手帳を使った転職活動に挑むにあたり最も役に立ったのは、もちろん民間の人材紹介会社のコンサルタントの意見です。あの人達は毎日人材市場に触れてますからね。

彼らは公金や当事者からの利用料で喰っているのではなく、企業からのフィーが収益源です。つまり企業にとって生産性の上がる人材を判別できないとカネが入らないですから、企業が何を求めているかを熟知することになります。

>診断名?も自分では使っていません。診断名がついたところで明確な治療法、適応方法が示されるわけではない

⇒発達に凸凹を抱える人々の状態像に関して、精神医学で記述しても舌足らずになりますね。診断が不正確とかよく言われますが、そもそも説明原理としてイマイチなのでどうしても無理が出ますよね。当然ソリューションも出しにくくなります。

今後とも宜しくお願い致します。

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座波

長くなりますが、専門職の仕事という意味でこちらに。

『「心理臨床学研究」Vol.38 NO.1 Apr.2020』に載っている村瀬嘉代子先生の巻頭言「求められる調和の営み」の抜粋です。
—————————————————————————————-
現実に支援過程や被支援者の状態は変容するものであり、それにつれてアセスメントも変わり、用いられる支援技法にも当然変化が求められる。プログラムを固定的に扱わない。目前の事実と照合して考えることが要ろう。(中略)
「エビデンスに基づく…」という言葉には幾ばくかの緊張感を覚えさせられるが、わが国に認知行動療法を紹介された下山先生との対談で伺ったことを参考に記そう(下山先生のご了承済み)。
「英国で臨床心理学をリードする知人たちの言だが、彼らは、エビデンスを臨床活動と切り離し、国民、そして行政や政府に対して認知行動療法の有効性を納得させるための道具として用いている。固定的プログラムについても、エビデンスを出すための研究デザインとして利用するものであり、臨床活動での認知行動療法とは異なるとはっきり述べています。」
—————————————————————————————-
自閉症、発達障害、愛着障害、感覚過敏といった診断名?を支援で活用する場合、動的で一時的なものであることを支援職は前提としておく必要があると考えています。
仮にそれが固定的であるとするなら、自分の専門的支援は何のためのものなのかを自問する、やってもやらなくても結果が変わらないのならそれは対価をいただく価値のないものと知る必要があります。
民間での仕事とはそういうものです。公的な支援は民間とは違うという考え方もあるかもしれませんが、公的な支援は何のために行うのかを考えなければなりませんし、被支援者が必要ないと言えば強制できないのは同じはずです。
また、支援技法についても最初は先生に倣うところから始めることになりますが、実践を積み重ねる中で疑問に思うことが出てこないのは、単なるお作法を身につけるだけ、〇〇技法のハウツー、ダメなSSTを受けているのと同じとなり、プログラムの固定化につながると考えられます。

なお、個人的には「再現性」についてもその使われ方が適切ではない場合が多いと考えています。1対1の関係性において再現性はそれほど重要なのでしょうか。
売れた営業マンに「今回契約に至ったお客様とのやりとりが他にはまったく通用していない!再現性がないからあの契約はなかったことに!」なんて上司いませんから。
再現性とは結果を出した後に検討することであって、結果を出したことがない、実践したことがない場合は優先順位が低いどころか検討すら必要のない項目となります。

ちなみに、患者さんへの仕事についての多くの専門家のご意見には、大先生のですら賛同できないことが少なくありません。それでは実際仕事できませんから、仕事になりませんから。発達障害などの診断名?も自分では使っていません。診断名がついたところで明確な治療法、適応方法が示されるわけではないからです。スペクトラムならズラすことができるわけですしね。

最近の「我が家の治った自慢」を読ませていただき、自戒も含めて、こんなことを考えてみました。

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ブルー

<ハッタツと正社員雇用>

■正社員化

つい先日、私は勤務先に正社員(正規雇用)として雇用されることが決定しました。

今までは契約社員(非正規雇用)でした。障害者雇用枠で入社した場合、3年~5年後に正社員化するというのが、世の中のスタンダードとなっています。

以下は、Kaienのサイトです。

発達障害 正社員で就職できますか?
https://www.kaien-lab.com/faq/2-faq-employment/infofulltime/

この記事によると、障がい者雇用においては8割の人が契約社員スタートです。そして契約社員でスタートした人のうち86%が正社員化しているのだそうです。入社後3年~5年で正社員化が世間のスタンダードとのことですが、私もそのくらいかかりました。

私は仕事のお部屋の最初の記事として、自分の職場のことを書きました。そして、そこから導き出される残念な現実も。

<就労の個人的現実>
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/623/comment-page-1/#comment-2969

私の職場は、強靭な実行機能を持つ「定型のハイスペ」が揃う空間です。つまり採用や昇格の要求水準を厳しくすることにより、極めて高い民度を維持しています。

結果、定型にもハッタツにも働きやすい空間が保たれています。しかし私は入社当初、人事評価のことをふと考えて、戦慄したことを記憶しています。

「え!? つまり俺はこんな優秀な人達に評価されるの?!」
「俺なんか人事評価0点じゃん!!!」

リンク先の記事でも述べたように、私の勤務先は障害者雇用も一般枠も、一律の評価基準を使います。重要なのは障害の有無ではなくて、仕事の結果が水準に達しているか否かです。

そして、障がい者雇用であっても要求水準を下げないということも、人事方針として決定しています。

このような職場環境ですから、私は正社員化に6年以上かかるかも、と本気で思っていました。今回、世の中のスタンダードな時間軸で正社員化しましたが、それは私にとってはむしろ、予想より速い時間軸でした。

■要求水準をいかにしてクリアするか

そういうわけで、正社員への仕事の要求水準をどのようにクリアするかということが、ここのところ数年の私の課題でした。

上司もそこを分かってくれて、勤務先の人事要件を私に伝え、私が人事制度に関して疑問を持った場合は、担当人事に訊きに行ってくれ・・・と、尽力して頂きました。

今だから言えますが、以前上司とはこんなエピソードがあったことを覚えています。

■上司とのやりとり

今の職場に入社間もない時期、私は上司に「今の自分の水準と、正社員への要求水準がどのくらい離れているのか、もう少し具体的に知れないものか」と相談したことがあります。

勤務先には整った人事評価制度がありますが、自分に照らし合わせた場合どうなのか、私はピンとこなかったので、上司に相談をしたのです。そこで上司は、人事部に情報収集に行ってくださいました。

数日後・・・人事から情報を仕入れた上司は落胆して戻ってきました。肩を落とす、という慣用句がありますが、ホントに上司の両肩が落ちていたのを覚えています。

上司:
「あの~、人事に確認したのですが、現状のブルーさんのレベルでは、正社員化への推薦はとてもとても・・・。(←レベルが違いすぎて話にならない、ということ)

私たちのいるこの部署というのは、会社のサービスの中核的な部分を担っています。だから他の部署に比べても、さらに要求水準が高いんです・・・。」

私の入社当初はこの程度でした。

■一段階レベルが上がる

そんなやりとりから数年を経て、今回私は正規雇用となりました。最近になって、職場や仕事にもさらに慣れ、ある程度難しい仕事も周りの方の知恵をお借りしながら少しづつこなせるようになってきました。

また、専門家の方と二人三脚で、発達のヌケを埋める取り組みも順調に進んでいます。そういった物事が重なりあって、今回の結果になったと思っています。

実際、「だんだんと難しい仕事ができるようになってきたな」という実感が出てきたあたりで正社員推薦の話がやってたので、周りも私のレベルが一段階上がったのが分かったのだと思います。

■ワリ喰うロスジェネ

私はいわゆるロスジェネ世代で、世間的には「ワリ喰ってる」世代とも言えます。

新卒の時の就活も氷河期まっただ中でした。それでもなんとか就職しました。

そして今回、今の勤務先でようやく正規雇用に移行するための人事考査に参加できるようになったと思ったら、パンデミックになってしまい、給与水準を上げたり、採用をしたりすることが難しい経済状況になりました。

その結果、ただでさえ厳しい人事考査がますます厳しくなってしまいました(爆)。それでもなんとか、正規雇用に移行しました。

このように私の就労状況はここ一発でいつも時代の荒波を喰らってきました。それでもなんとか働いております。

今回はこのへんで。

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ドミノ

ブルーさん、正規雇用おめでとうございます!
会社から欲しがられる人材ですね!

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みる

みるです。アットマーク国際高校品川学習センター3年生です。この度はいつもお世話になっております。

ブルーさん、さすがで御座います。
正社員への昇格誠におめでとう御座います。

心より尊敬するブルーさんでしたら見事に成し遂げられると思っておりました。
当方もブルーさんの後に続かさせていただきます。

そして今後のご活躍も心より応援しておりますし、楽しみにしております。

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ヨヨ子

ブルーさん。はじめまして。
正社員、おめでとうございます。

治そうクラスタから正社員が出たのも嬉しいですが、kaienさんの言うことが変わったのも嬉しいです。

kaienの社長さんは、3年前に出版された「発達障害の子のためのハローワーク」では、
作業が出来るより面接が上手いより可愛げのある方が好まれます親御さんはお子さんの可愛げを潰さないようにしてください
みたいなことを書いていたので。

障害者雇用もギョーカイも変わっていくのかもしれません。

私もロスジェネ世代です。
クローズで働ける年齢でもないし、病院と縁が切れるまで脳の回復を待っていたらあっという間に初老になりそうなので、オープンで働くしかありません。
なので、障害者雇用でも正社員になれる話はそれだけで明るくなります。

勿論、ブルーさんのようになれるわけではないでしょうし私も今のままでは到底なれなそうですが、明るくなる話は良いですね。

でもその反面、ブルーさんのような例が出てくると「障害者枠でも正社員になれる人がいます!だからさあ皆さん就労移行支援に来てください!障害者枠を目指しましょう!」という風に話を持っていこうとする支援者も出てくる気がします。
治そう発達ドットコムのブルーさんのコメントを全部見た人なら「そういう話じゃないだろう」という事はすぐ分かりますけど。

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ブルー

ヨヨ子さん、ありがとうございます。

障がい者枠の話は、いずれこのサイトに残します。
仰る通りいろいろな事があります。

今後ともよろしくお願い致します。

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みる@ブルーさん正社員おめでとうございます→仕事の部屋

ブルーさん
みるです。アットマーク国際高校品川学習センター3年生です。この度はお返事、有難う御座います。

横からで大変失礼いたします。
自分もブルーさんの後に是非続かさせていただきたく存じておりますので、障害者雇用でのブルーさんの挑戦に関する連載、楽しみにしております。

改めまして有難う御座います。

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智ママ

ブルーさん
正社員、おめでとうございます。
大変参考になるお話です。それとともに大変、嬉しいお話でもあります。
当事者の親としては心強いお話、ありがとうございました。

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ブルー

智ママさん、ありがとうございます。
何かのお役に立てたのなら、本当に幸いです。

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杉なな

ブルーさん、はじめまして。

正社員雇用、おめでとうございます。
ありきたりの言葉になってしまいますが、これからの(も)ご活躍をお祈りいたします。

娘が障害者雇用での契約社員、人事の評価は健常者の正社員と同じ尺度。ブルーさんと娘の状況を重ねて読ませていただいていたので正社員登用、とてもとても嬉しいです。

はじめましてで長々と失礼しました。

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ブルー

杉ななさん

ありがとうございます。

>とてもとても嬉しいです。
⇒重ねて誠にありがとうございます。

今後ともよろしくお願い致します。

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Kei

ブルーさん
正規雇用おめでとうございます💐

良かったですね。
これからも嬉しい報告を楽しみにしています♪

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まろん

ブルーさん、おめでとうございます。
私もロスジェネでほぼ契約社員で生きてきたので、本当によかったと思います。

いつも投稿読んでました。面白すぎて「ブルーさんの才能に嫉妬するわ(笑)」と思ってました。

これからも更にご活躍なさってください。そしてまた投稿楽しみにしています。

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ブルー

まろんさん、ありがとうございます。

クラスタの中には、ロスジェネの方も多そうですね。
そして投稿を読んで頂きましてありがとうございます。

このサイトに残しておきたい体験がまだいくつかあります。
今後ともよろしくお願い致します。

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光武宏昌

ブルーさん!㊗️おめでとう🎊ございます!

今回のブルーさんの記事を読んでて、私の前々職の頃を思い出しました。
私は、人事部に配属されました。障害者枠です。
でも、半期毎の上長からの評定は、障害の事では割引かれたりはしませんでした。
…、その結果の内容ですが、人事部長、人事課長から共に、何と、「各項目で、オール1。」!!でした。→ やっと今になって、その時に私にかけて頂いた愛情に気が付き、感謝しています。

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ブルー

光武さん、いつもコメントありがとうございます。

人事部の方なら、そのあたりはよくよく踏まえてらしたと思います。
今後ともよろしくお願い致します。

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ブルー

浅見さん
クラスタ各位

以上を持ちまして、花風社アンチの考察は完全終了です。
最後までお読み頂いた方、ありがとうございました。

浅見さん、お忙しい中、都度都度お返事のブログを書いて頂きましてありがとうございました。

追伸:
みるさん、後書きの1を雑談のお部屋で紹介して頂き、ありがとうございました。

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浅見淳子

ブルーさん

本当にありがとうございました。
大変楽しくためになる連載でした。
今後ともどっとこむをよろしくお願いいたします。

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ブルー

浅見さん

こちらこそありがとうございました。

まだいろいろとこのサイトに残しておきたい体験談があります。体験談と花風社本の感想は今後もupしますので宜しくお願いいたします。

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座波

ブルーさん

貴重なお話ありがとうございました。長くなりますが感想を。

僕が専門職のあり方に疑問を感じたのは臨床心理学専攻の大学院に入った直後でした。「これじゃ(心理学的サポートでは)誰も働けるようにはならないよなぁ。。ヤベ、心理士になるために会社辞めたの失敗したか?」と凹みました(笑)
ただ、すぐに「心理士としての差別化はかえって簡単だ」と切り替えて現在に至ります。この差別化という発想自体、未だにこの業界ではお目にかかれていません。「差別はしちゃいけない!」って批判されますかね?

具体的に取り組んでいることは「発達障害でも働けますか?」の中でもお伝えした、まずは「仕事観の修正」です。「できるなら仕事はしたくない、やるとしてもできるだけ楽したい、金儲けは汚い」が仕事をする前提ではうつになるのも当たり前ですからね。薬飲んでも、休んでも、ましてや傾聴してもらったところで仕事ができるようにはなりえません。さらに「病気だから、障害があるんだから仕事しなくてもいいんだ」では会社どころか世の中成り立ちませんから。心理学的に言うと「歪んだ認知」でしょうか?…ま、歪んだって??先生に教えてもらったことからもしれないわけで。

そして、仕事観が適切に修正できると「いやいや楽になった、なんであんな風に考えてたかな?」と思われる方が少なくありません。こちらとしては「でしょ(笑)?」という感じです。で、「さて次どうしますかね?」ということになります。この「で?」という次の行動につなげることがもっとも重要だと考えています。斜め上から自分の人生をも評論してるだけではまったく意味ないですからね、自分の人生に対しては評論家ではなくプレイヤーでなければなりません。

こうした考え方の背景にあるのがまさに「生産性」です。本の中の言葉にすれば「できることを増やす」「成長」ということになります。生産性の向上は何より自分のため、ですよね。

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ブルー

座波さん

コメントありがとうございました。

私自身も自分の発達障害をどうにかしようと思ったときに、結果的にソリューションの候補から外していったのは心理系でした。

やはり身体に働き掛けないと本質的変化をもたらすことはできないと思いました。過去にも発達障害以外のことで身体へのアプローチをしており、その有効性を体感していた経験があったからでもありますが。

専門職の世界では差別化という発想が出にくいのはよくわかります。差別化というのは市場原理を生き抜くためのものですし、そもそも専門職制度そのものが市場原理からの防衛壁をつくるために生まれたものなのだそうです。当時は職業人のギルドという形態をとったらしいのですが。

また、心理士の場合座波さんもそうなのですが、スポーツが趣味でガタイがしっかりしていて、日焼けして健康的なだけで差別化になります(爆)。

いつでしたか、ラガーマンだったかトライアスリートだったか忘れましたが、黒々と日焼けして、広い肩幅と分厚い胸板をしておられるマッスル系の心理士さんを見かけたことがあって、もうそれだけで心理の業界では目立っていたのを覚えています。

その方は見るからに強靭そうで何よりでした。その方も分かっておられたのかもしれませんね。心理士はそれだけで差別化できることを。

また、当事者や関係者で「差別ダー」という人は、必ず「治らない派」ですよね。差別というのはその人が努力によって変えようがない属性によって不当な人権侵害をすることです。

本論からズレてしまうのでこのくらいにとどめますが、「発達障害には様々な突破口がある」と思っている我々と話が噛み合うわけがありません。

それから仕事観、それは職業観とも言えると思うのですが、今回の連載はその仕事観の前提を整える一助になればと思って執筆しました。

仕事観が修正されるとラクになる方が少なくないとのことですが、それは確かにそうですよね。社会の現実と認知が一致するからですよね。それがこの連載の目的でもありました。

正しい認知を得た後の生産性の向上も、その結果としての市場価値向上や階層移動も、全て自分のためになります。そして巡り巡って社会のためにもなります。

つまり、生産性や市場価値は呪いの言葉ではないということですよね。

今後ともよろしくお願い致します。

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ブルー

■花風社アンチの考察:参考動画

おまけです。

資本主義はいろいろな側面を持っていますが、今回の連載では結果として市場に対し大きくボリュームを割くことになりました。

資本主義の中心には市場がありますし、後書きで述べたように日本人は市場を嫌う人が多いですから、それは当然のなりゆきだったのかも知れません。

参考に、以下の動画を紹介しておきます。NHK・BSの「欲望の資本主義」シリーズから、2019年の動画です。

★欲望の資本主義2019~偽りの個人主義を超えて

(前編:50分)
https://www.dailymotion.com/video/x7010c0

(後編:50分)
https://www.dailymotion.com/video/x7017yt

「欲望の資本主義」シリーズは色々な側面から資本主義を考えますが、この動画のテーマは市場です。そして理論的キーパーソンとして経済学者のハイエクが登場します。

彼が生きた時代、台頭していたのは共産主義や全体主義、そして計画経済思想でした。それに対して彼は人間の自由を尊重し、自由市場を擁護しました。つまり、共産主義や全体主義と思想的な対決をしていたわけです。

そういうわけで、この動画の根本的なコンセプトは、「人間の自由」です。
ご興味があればご覧になってみてください。

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ブルー

<花風社アンチに関する考察:あとがき2>

前回=あとがき1はこちら
・https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/623/comment-page-7/#comment-4854

■花風社の基本思想

最後に、改めて花風社の基本思想に関して考えます。

花風社の治す路線の原点は、当事者は「週5日働ける身体」「社会人として機能する身体」があったらつぶしが効くと浅見さんが感じたことなのだそうです。

これは私が意訳すると「資本主義社会をサバイバルできる身体があれば、なんとかなる」ということです。

だから私にとって現状の花風社の基本思想は

・発達障害の人が、資本主義社会を自立して生き抜ける身体をつくる

に思えるのです。浅見さん、どうでしょうこの解釈。クラスタの皆様、どう思われるでしょうか。

■治す路線と資本主義

花風社の治す路線を、資本主義という文脈にのせて考えます。

凸凹キッズであれ、成人当事者であれ、発達障害を治し、自分を発達させていけば(凸凹キッズなら大人になったときに)労働市場で選ばれる確率が上がります。見合った職場と職種においては生産性を出せる人になるということです。

「発達障害の人も、仕事で生産性が出せるようになろう」。世間の人はこれを何とも思いません。仕事においては普通のことだからです。また、民間企業で先進的なところは、すでに発達障害の人を多数受け入れていますが、同様のテーゼで当事者に接しています。

しかし、アンチは生産性という単語にフンガーします。「わが子を納税者に」でもフンガーしていましたが、何せ生産性という呪いの単語です。納税者の時以上にフンガーするはずです。

さらに言えば、花風社が仮に

「発達障害を治して、仕事で生産性の出せる人になろう。市場価値の高い当事者は、職業選択の自由度があがる。つまり人生の自由度があがる。さあ、自閉っ子のみんな、発達障害を治して自由な人生を掴もう」

と表明したとすると、アンチに限らず、発達障害の関係者の間では不評を買うことが多いはずです。

何しろ「治す」「生産性」「市場価値」など、発達障害の関係者にとっての呪いの単語がずらりと並んでいるからです。あるいは、某方面から「ムリ層をないがしろにしている」と非難されるかもしれません。あるいはもうこれだけで「差別ダー」となるアンチもいそうです。

しかし市場価値や生産性を上げていくことに関して、世間の人はいちいちフンガーしません。仕事の世界では普通のことだからです。

また、すでに民間企業の障がい者雇用などで働き、それなりに人生が安定している当事者たち・・・例えば「ハッタツBar」で私と会話したような当事者たちも同様です。

あるいは、大手人材エージェント(障がい者雇用部門)の厳しい模擬面接に臨んだ当事者達も同様です。

大手エージェントの模擬面接がなぜ厳しいかというと、生産性のなさそうな当事者は企業(特に、障害者雇用においてもそれなりの条件を提示できる企業)の採用面接で弾かれるからです。

就労経験を経て診断された当事者はそのことを前提として踏まえています。だから、大手エージェントの厳しい模擬面接にも意欲的に取り組んでいた印象があります。

つまり「治る・治らない」に関しては当事者間で考えが分かれるかもしれませんが、少なくとも市場価値と生産性に関しては、民間企業で安定就労できている当事者は前提として踏まえている物事だということです。

■根本的相違

資本主義がもたらす現実に不満を持つアンチにとって、そこにポジティブな考えで身体と神経系を整え、チャレンジをする花風社クラスタというのはそれだけで不愉快なものです。もちろん互いに全く相容れません。

結果として、アンチにとって花風社クラスタは「理解不能のキモいカルト」に感じられます。

これは資本主義がもたらす社会の現実へのスタンスが全く違うということです。そのため、アンチとクラスタの方では、社会観が全く異なっています。社会というのは我々が生きる環境そのものですから、世界観が全く異なると言っても良いでしょう。

Twitterにおいて、アンチを説得しようとしたクラスタの方もいらっしゃいましたが、そもそも話が通じないので驚愕なさっておられました。その原因がこれです。

クラスタの方とアンチは、発達障害に関する意見が違うから喧嘩になるのではありません。それは結果論です。

そもそも両者は世界観が異なります。それが根本的な相違です。アンチとクラスタの方は同じ資本主義というフィールドに居ながらも、主観的には全く違う世界を生きているのです。

アンチ考察は以上です。最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

(完)

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ブルー

<花風社アンチに関する考察:あとがき1>

前回=本編第14回(本編最終回)はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/623/comment-page-7/#comment-4836

■考察を終えて

私はそもそもTwitterをやらないし、ましてや日頃はアンチのTwitterを見ません。なぜなら役に立たないからです。

なぜ役に立たないかというと、我々「治したい、発達したい派」の当事者にとって有効な情報やソリューションがないからです。

例えば彼らは花風社も含め、治す系のソリューションや論文を否定するツイートをすることに熱心だったりします。では「なんとかしたい」当事者にとって有効な、何か別のソリューションをつぶやいてくれるかというとそうでもない。

考えてみるとアンチというのは治したくない人々なので当然です。

なおかつ、花風社に対して以外にも、あれこれとTwitterに心の痰を吐き続けています。それは何が原因なのだろうと思いました。アンチというのは、心に痰が絡みやすい人々だと思いました。ということは、何かを拗らせているはずです。

当初は、拗らせた心理系の人やルサンチマン当事者、及び単純に病んでいる方も含め、生きづらい人はいるし・・・という感じで、簡単に考えていました。ただアンチをみると、もう少し根が深そうでした。

人間には好き嫌いがあります。時には嫌いなものを批判する時も、クサす時もあるでしょう。ただ、通常は好きなものへの関心を増やし、嫌いなものへの感心は減っていくはずです。

しかしアンチのTwitterは、嫌いなものへの関心もそれなりに高く、そのため今一つご機嫌とは言い難い印象がありました。

結局、アンチが心や身体をこじらせている理由は、花風社や発達障害やトンデモガーは本質的に関係がないと考えました。

そして一般的なアンチやヘイトの心理分析はグーグル先生やアマゾン本屋に任せるとして、自分なりにも考えてみようと思い、今回の考察を行いました。

■市場

結果として、今回の連載で最も文字数を割いたのは、市場に関するくだりでした。自由市場は資本主義の中心で機能しているので、今回の連載でも中心のテーマになりました。

この連載で述べたように、アンチは市場の現実を嫌います。しかし、そもそも日本人は市場の嫌いな人が過半数なのだそうです。以下は、米国の研究所の2014年の研究結果、及びそれを報じるニュース記事です。

(yahoo!ニュース)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141023-00000012-wordleaf-bus_all

(blogos)
https://blogos.com/article/96590/

(ピュー・リサーチセンターの該当ページ)
https://www.pewresearch.org/global/2014/10/09/emerging-and-developing-economies-much-more-optimistic-than-rich-countries-about-the-future/

研究レポートによると、先進国の中でも日本は市場を嫌う人が特に多いです。すなわちアンチ活動そのものは奇妙なものであっても、それをやらせる動機は日本人にありがちなものだということになります。

つまり彼らはその点において、日本人の典型的な深層心理を拡大して見せてくれている人々なのです。

■アンチは自分をアンチと認めたがらない

そもそも、「花風社アンチ」というのは花風社クラスタ、もしくはクラスタでもアンチでもない人からの見方です。

殆どのアンチは自分をアンチだと思っていません。わざわざ「私は『花風社アンチ』ではありません」と言っていたアンチもいます。その割にツイートが九分九厘花風社や浅見さんの悪口・・・つまりアンチ垢なのですが。

つまり殆どのアンチは自分が外野にいると思っています。外野から「恐ろしいトンデモ思想のカルト集団である」花風社クラスタや治る派に対して中立に論評しているつもりなのです。

しかし、ほんとうに外野で中立の人は浅見さんやクラスタの方と一時的に喧嘩になっても、時が立てば花風社のことは忘れていきます。

あるいは、you tubeで花風社の本の書評動画を上げている人のように、花風社をone of themとして扱います。

つまりアンチである時点で心の中に何かネガティブなものがあって、認識もニュートラルではなくなっているということです。それに関してこの連載では「恐怖」にフォーカスを当てて分析しましたが、もう一つ他の視点があります。

■アンチは自分をどう思っているか

アンチの心の中に何があるか。それは、そもそもアンチは自分をどう思っているかという事を考えると分かってきます。

そのためにもう少しだけアンチの嫌いなものを掘り下げます。そもそもなぜアンチは結果の差や、市場の現実、そして階層社会といった資本主義社会の現実が嫌いなのでしょうか。

資本主義社会においては、自由競争において結果が出ない人も出ます。

市場において価値が付かない人、そもそも市場に入れない人も出ます。あるいは、市場で選ばれない人も出ます。

そして社会階層においては経済的に苦しい状況の人・・・つまり底辺階層に位置する人もいます。

つまり資本主義は、勝者と敗者、強者と弱者を常に分けながら稼働しているのです。個人は様々な市場において、様々な競争において、勝ったり負けたりしながら資本主義社会を歩むのです。

そしてアンチは、自分が弱者の側だという認識をいつも持っています。これは「花風社コノヤロー」以外の発言をよく見ていると分かります。

発達障害が治らない自分。あるいは、発達障害が治らない子供を抱えている。あるいは、拗れた身体と一生付き合っていこうと思っている。もしくは市場で選ばれない専門職の自分。あるいは、所属する社会階層が、経済的に厳しい階層である。

弱者の自分に対して、常に「あなたは負けました」と現実を突き付けてくる資本主義社会は、確かに彼らにとって生きにくく、不満の元になります。

そして、第12回で扱ったように、弱者の自分を脅かす恐ろしい存在=花風社クラスタ=に対しては正面対決を避けて、モビングを行うことになります。モビングは常に弱者から強者に行うものだからです。

さらに正確に言うと、アンチが弱者で花風社クラスタが強者、というより、アンチ自身が自分を弱者と思っているので、自分以外がみんな強者=脅威的存在に見えるということです。

だから花風社に限らず、陰山先生などいろいろな人にモビングをするのです。
(あとがきの2につづく)

返信する
ブルー

浅見さん

ありがとうございます。拝読しました。

自分で情報を仕入れて自分で考えるためには、
やはりある程度身体が整っていないと難しいと思います。

改めて思いかえすと、自粛警察にせよアンチにせよ、
「どこかで仕入れた情報」が脳ミソに貼り付いたきりという感じですね。

それは身体内に異物を抱えているのと同じですから、生きづらいと思います。

返信する
ブルー

各位

アンチ考察の本編は以上です。
ただし、まだ後書きがあります。

こちら数日内にUPいたします。

後書きでは、日本人の気質と、
それから花風社の基本思想について触れます。

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ブルー

<花風社アンチに関する考察:本編第14回=本編最終回>

前回:番外編その4はこちら
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/623/comment-page-7/#comment-4824

今回でアンチ連載の本編は終了です。連載の結論です。
結局アンチとは何か。そして、この連載を仕事のお部屋に置いた理由です。

■事例⑱:「『生産性』という言葉を使う人は優性思想ダー」

実は、「花風社コノヤロー」よりも、この発言が最もアンチの本質を表しています。

優性思想は障がい者差別の正当化に使われた経緯もあるようですから、このアンチは生産性という単語を差別用語だと思っているわけです。

しかし、「生産性」は普通のビジネス用語です。「人材採用」とか、「マーケティング」などと同じように、民間企業に勤めていれば会話の中で普通に使う単語です。

最近では、人類社会全体の生産性はテクノロジーによって上がりつづけているのに、日本のホワイトカラーの生産性の低さは先進国の中でも低い方だ・・・という話もビジネス分野ではよく出てきます。つまり生産性向上の話はビジネスでは普通の話だということです。

ところが、障害のある人、及びそういう人に関わりのある人々、例えば凸凹キッズの親や、福祉系の人の間では、冒頭のように生産性という単語が呪いの言葉として使われていることがあります。

それは障害のある人や、なんらかの御事情で今働けない状況にある方は、生産性を上げるのが難しい状況の人も多いからです。

ただ、生産性を上げるのが厳しい状況というだけでは、生産性という単語をここまで憎むことはありません。

これは文脈として、「生産性を上げられない人は、価値がないものとみなされる。よって、社会から切り捨ててもよいとされる。それは優性思想と同じで、非人間的な思想だ」という考えがあるからです。

つまり落ち着いて考えれば、生産性という単語そのものに罪はありません。生産性が上げられない事情のある人が社会から切り捨てられることを嫌がっているということです。

そうすると、生産性がない人を社会から切り捨てるのは誰でしょうか。ブラック会社の雇用主でしょうか。それとも、理解のない社会そのものでしょうか。

その問いの答えがアンチ考察の結論です。


■アンチが嫌いなもの、まとめ

ここまで考察してきた、アンチが共通して嫌う物事、つまり

・個人の結果の差
・市場の現実
・階層社会

といった物事は、共通の土台に資本主義があります。つまりアンチが嫌いな物事を突き詰めていくと、最後は資本主義に行き当たります。

先に挙げた個人の結果の差は、市場における自由競争に結びつきます。そして、自由市場は資本主義社会を大きく発展させる原動力として機能しています。

また個人の結果の差は、その個人の市場における価値を決定します。そして社会における待遇の差となり、所属する社会階層を決定します。資本主義社会の現実です。

そして資本主義のテーゼの一つとして「生産性の最大化」があり、生産性を出せない個人は自動的に切り捨てられます。しかも資本主義は単純に経済システムなので、人間側の言い分を理解しません。

アンチはこういった資本主義がもたらす現実を嫌っているのです。

そして直接的に資本主義を嫌っているアンチも少数いますが、大多数のアンチは、自分が不満を述べている物事の最根底が資本主義であることに気付いていません。

そして、資本主義がもたらす現実が嫌いということは、結果として社会のあらゆる物事に対していちいち不満を抱えることになります。

アンチのTwitterが、どことなく不機嫌で暗さを漂わし、あらゆる物事に不満を言っているのはこのためです。

■資本主義はこれからも続く

現代の人類社会は、ほぼ9割方は資本主義をベースに動いています。それは資本主義があらゆる経済システムの中で、最もパワフルだからです。

そして中心に自由市場を置き、市場の力を使いながら資本主義は今日も動き続けます。人間側が全てを制御するのは厳しいのです。

前述したように、資本主義は弱者を切り捨てます。そして少数の勝者に莫大な富をもたらします。本質的に不平等なシステムなのです。しかも経済システムに過ぎないので、人間の言い分が理解できません。よって資本主義は大変に評判の悪いものです。

そこでいろいろな代替経済システムの提案がなされています。アメリカでは若い人の間で社会主義が見直されたりもしています。

しかし、現状では代替経済システムの提案は共産主義を頂点として全て失敗に終わってきました。

聞くところによると、資本主義は最も飢餓を防げる経済システムなのだそうです。ということは、アンチにとっては残念なことに、今後もしばらくは資本主義が続くでしょう。

■働く当事者が抑えるべき現実

アンチ考察の本質は、アンチではありません。

その本質は、資本主義の現実です。アンチはそれを嫌う人々の例にすぎません。

当事者は社会の現実が分かりにくいものです。だから例え残念で冷酷な現実であっても、分かった方がいいのです。そうすれば生きるにあたり、対策が立てられるからです。

そう考えたとき、成人当事者が働くにあたり、最初に抑えるべき社会の現実は、まず資本主義、及びその原動力である自由市場です。

なぜなら企業活動の前提がそうだからです。成人当事者も、もちろん定型の人も、そのような社会で働き、サバイバルしていきます。

だからこの連載は、仕事のお部屋に置かれました。

昔、花風社の著者の方が、「社会が自閉を理解しても、自然は理解しない」という名言を残したそうです。同様に「社会がハッタツを理解しても、資本主義は理解しない」のです。こちらが資本主義の現実を理解するしかありません。

■セイフティネットの否定ではない

なお念の為記載しますが、今回の話はセイフティネットを否定するものではありません。私だっていつ働けなくなるか分かったものではありません。実際、私が就労において使用したことのある最強のセイフティネット(ツール)は、障害者手帳でした。

使ってみると分かりますが、就労における障害者手帳の威力は絶大です。しかし私はそれも、資本主義社会の現実を生き抜くために使用しているのだという認識でいました。

■価値判断よりもまず現実

もうひとつ念のため。

この連載の趣旨は「資本主義マンセー」ではありません。「資本主義や自由市場を嫌う奴はダメな奴」でもありません。「アンチは資本主義がもたらす現実を嫌う人々」とだけは述べましたが。

つまりこの連載では資本主義や自由市場に対する価値判断を行っていない(つもり)です。

資本主義が好きか嫌いか、あるいは良いか悪いかということ以前に、現実がそうであるというところを最初に抑えることが成人当事者には必要ということです。

■本編は終わりです

私が一見、非生産的なアンチの考察という作業にかなり時間をかけたのは、アンチを通じて自分なりに資本主義や自由市場を見直してみたかったからです。

私は別にマル経の残党でもないですし、そもそも経済学に詳しいわけでも、マーケティングに詳しいわけでもないのですが。

以上で本編は終わりです。次回は、少し長めの後書きです。

(本編終わり、後書きへ続く)

追伸:

民主主義が機能しなくなってきたことも、だんだんと明らかになってきました。人類社会においては、まず資本主義と、それから独裁国家における全体主義の方が威力を発揮しているのが現実です。

参考に、社会派ブロガー・ちきりんさんの2013年のブログを。

★民主主義は死んでるけど、資本主義は超元気
https://chikirin.hatenablog.com/entry/20130325

これは少し前のブログですが、ますますこの傾向が強くなってきたということです。

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浅見淳子

ブルーさん、ありがとうございます。
本当にお疲れ様でした。
あまりあとがきに予断を与えたくないので、今は本編の結論に関してのコメント差し控えますがひとつだけ。

私はたしかに生産性を重視していますが、生産性のない人に消えてほしいとは言っていない。
むしろある意味で私ほど生産性のない人のことを考えている人はギョーカイにはいません。
それをアンチはずーっと誤解していますね。
だからこそ話し合う気にならないのです。

それより前に、コロナ脳と花風社アンチのことを論じた番外編。
まずここにお返事を書こうと思います。

あと一回楽しみにしております。
ありがとうございます。

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ブルー

浅見さん

ありがとうございます。

確かに浅見さんほど生産性を出すのが厳しい状況にある人々の事を考え続けている人はいませんね。

お忙しい中、お返事ブログもありがとうございます。

後書きも、明日以降早い段階で上げてしまいます。

宜しくお願いいたします。

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みる

ブルーさん
みるです。アットマーク国際高校品川学習センター3年生です。この度はいつもお世話になっております。

早速、本題に入らさせていただきます。

連載誠にお疲れ様で御座いました。
ブルーさんは先輩として、人間的にも、心より尊敬いたしております。自分はブルーさんと違ってまだ治ってはおりませんが、ブルーさんの連載を読ませていただき、大変参考にさせていただきました。
当方もブルーさんの後を追わせていただきたく存じ上げます。

末筆ながら、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

返信する
ブルー

みるさん

お読み頂きありがとうございました。
後書きもありますので、宜しかったらお読み頂けると幸いです。

宜しくお願いいたします。

返信する
みる

ブルーさん

みるです。アットマーク国際高校品川学習センター3年生です。
お返事の程、有難う御座います。

今後とも凄く楽しみにしております。

何とぞよろしくお願いいたします。

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ブルー

花風社アンチの考察:番外編4「花風社アンチとコロナ脳は同じ人種」

前回:本編第13回
https://naosouhattatushogai.com/all/conference-room/623/comment-page-6/#comment-4802

本編の最終回の前に、最後の番外編です。
花風社アンチとコロナ脳は、見かけは違いますが同じ人種です。

キーワードは「恐怖」です。

■感染症の恐怖

感染症は人類に恐怖をばらまくため、人々の理性が外れて、生き物としての姿が露わになります。人々が恐怖にかられ、本能ではどういう行動をするのかが白日のもとにさらされます。転じて、それぞれの文明や社会、国家の弱点が露わになります。

アンチ考察においては、大きなファクターとして恐怖を扱いました。結論から先にいうと、花風社アンチと、ウイルスの恐怖にかられて珍妙な行動や発言をしている人々、すなわちコロナ脳は、同じ人種です。

例)

「自粛しろコノヤロー」
⇒意訳:こいつらが自粛しないとウイルスがばら撒かれて、オレが死ぬー(怖)

「オラが村でコロナの患者が出たー!」
⇒意訳:オレまで死ぬかもしれない!ギャー(怖)

「花風社コノヤロー」
⇒意訳:あいつら治るって言ってるぞ!私には理解不能だ!キモい!ギャー(怖)

このように恐怖にかられ、攻撃的言動をとるという点で同一の現象です。

同様に、先日あるアンチが、この時期に家族が発熱したと言ってTwitterで発狂していました。「家族が発熱シター!(怖)」と言って発狂するのと、「治るって言っている奴らダー!」と言って発狂するのは、同じ現象です。

恐怖にかられてアタマが飛んでいるのです。そして、アタマが飛ぶと、本性が出ます。

■ゼロリスク厨

また、ゼロリスクを求める人々にとっては、あらゆる物事を怖がる事が最も合理的です。落ち着いて考え、安全や希望に結びつく情報を理解してしまうと、過剰な警戒は解かれます。

そうするとゼロリスクではなくなります。極めて小さい・・・10万分の1程度の確率であっても、リスクが入ってきます。それはゼロリスク派にとっては由々しき事態です。

リスクというのは正確には

・リスク=ハザード(最悪の事態)×発生確率

で表されます。

よってゼロリスク派の決め台詞は「最悪の事態を想定しろ」です。ハザード以外は見るなと言っているのです。そして彼らにとってはハザードの発生確率が文字通りゼロでなくてはなりません。

ウイルス感染症なら、最悪の事態=ハザードは死です。怖がりな人はこれでアタマが飛びます。実際Twitterで「死にたくない」と言っていた人がいました。あるいは、某掲示板で、「怖くて怖くて毎日発狂しそう」と言っていた人もいました。

つまりゼロリスク派にとっては、発生確率が10万分の1でも論外です。死ぬ確率がゼロではないからです。ハザードの発生確率がゼロにならない限り、安全ではないし安心でもありません。

よって、ゼロリスクを目指し、ひたすらに怖がることが最も合理的です。そういう人々にとっては、希望や安全に結びつく情報は敵です。

メディアも、そういう人々のニーズに合わせて動きます。メディアが恐怖を煽っているというより、怖がりたい人に怖い情報を提供するビジネスを行わざるを得ないということです。「怖がろうビジネス」ということです。

■「池田アンチ」の発生

第12回前編で取り上げた経済学者、池田信夫氏は今回のパンデミックに対して、日本国内の状況の解釈に関しては、かなりの楽観派です。

いろいろと社会統計を駆使し、新型コロナウイルス感染症に対しては

「あんなのただの風邪だ」
「日本では3月末にピークアウトしている」
「緊急事態宣言なんかいらない」

と言って憚りません。

ただし、池田氏は別の物事を怖がっています。政権の意思決定プロセスが、二次大戦に突っ込んでいった時とよく似ている、と言っています。

感染症ではなく、政権の意思決定の失敗パターンが繰り返されて、さらに大きな災厄を巻き起こすことを怖がっているのです。でもこういうことは、歴史を勉強しないと分かりません。ある意味では理性的に怖がっているのです。

コロナ脳の場合は情動がアタマに来て理性が飛んでいるので、池田氏とは怖がり方も怖がっている対象も種類が違います。

そんな池田氏ですが、Twitterで感染症をとても怖がっている人と毎日喧嘩しています。先日も「これのどこが怖くないの?!」と言って池田氏にひたすら粘着している人がいました。

「池田アンチ」の発生です。恐怖が強いと粘着が始まる・・・。どこかで見た光景ですね。

■怖がらない人は敵

関連して、自粛警察が営業中のパチンコ屋や客を罵倒して、喧嘩になっていました。自粛警察も、自粛していない人間がいないか見張って、警戒していますね。警戒と偵察・・・。これもまた、どこかで見た光景です。

ドットコム要塞か、パチンコ屋かです。

そして、誰かを罵倒すれば、された側には言い返されます。それで大喧嘩になります。これもどこかで見た光景です。

このように、怖がっていた方が合理的な人々にしてみれば、怖がっていない人は敵です。過剰に怖がっている人が、そうではない人をなじるという意味で、コロナ脳も花風社アンチも同じ人種ということです。

(終わり)

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浅見淳子

ブルーさん
まさにまさに。
コロナ脳や自粛警察の人たちをみるとアンチを思い出します。
ボイラー壊れたからといって銭湯に行ってしまう私は論外でしょうね。でも私が全く警戒していないわけではないしきちんと情報を仕入れて知識をアップデートして、そして身体で判断しているのですが。

あ、最近は警戒を解きつつあります。フェーズが変わったので。
でも今日再開したという近くのユニクロには行くのをやめました。こんでそうなのはコロナがいようといまいと嫌ですからね。

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ブルー

浅見さん

私自身も「フェーズが変わった感」は感じます。

それはウイルスや政策に関することもそうですが、それよりもっと大きいのは人々の認識ではないかと思っています。

マスクの下でみなさん何を思っているか正確にはわからないですが、少なくともコロナ脳ほど極端に怖がっている人は少数派だと思います。

こういう時に、花風社クラスタの皆様のように身体を整えてきた人々は安定していますよね。

返信する
yasu

ブルーさん

恐怖心のみに突き動かされているとすると、それにより生じる反応もそのレイヤーでの反応しか生じないということですね。「店を閉めろ」の張り紙と一緒に100万円を同封するとか、「治らない」という発言と一緒にABAの週40時間無料利用券が提供されるとか、そういったことが起きない理由が理解できます(笑)。

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ブルー

yasuさん

それは本当にその通りで、「怖がっていない人は敵」だからですよね。基本的に、敵には塩を送りません。

「敵に塩を送った」伝説は上杉謙信公の逸話とされていますよね。でも、謙信公ほどの器があれば、そもそもコロナ脳とかアンチになりません(爆)

恐怖に自分を支配されないからです。

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ブルー

失礼、過去に一人、自営ではなくサラリーマンという立場で、物凄い専門家がいました。

大手人材エージェント(障がい者雇用専門)の担当マネージャーです。優秀で志が高い、素晴らしい人でした。

本気出すと全身からオーラを出す人でした。私はそのオーラの凄さにビビりました。

なんというか「北斗の拳」のケンシロウが本気出すと身体からオーラ出しますよね。あれに近いですかね。いや、むしろ小柄な人だし、マッチョではないですよ。イケメンでしたけど。

とにかく気迫が物凄い人だったということです。もちろん、知見や人格も素晴らしかったです。

私は「こういう人がいるのなら、日本の障がい者雇用はきっと大丈夫だ」とまで思わされました。

この人のことは、いずれこのサイトに残します。

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ブルー

浅見さん

大変お忙しいところありがとうございました。

市場においては、顧客と供給側の双方で選び選ばれるという関係が成立していますが、これをそもそも認識できず、不満を抱えるのがアンチという人々です。

関連して過去、私を大きく助けてくれた専門家はみな自営でした。今お世話になっている方もやっぱり自営です。つまり、市場から選択され続けている人々です。そして自営ですから、不健康ではできないです。

健康に関して言うと、私がお世話になった専門家の方の中には過去に長期間病んでいた方もいました。今お世話になっている方に至っては、当事者です。でも、皆さん御自分を全部治して健康になった上で仕事をなさっておられます。

国家資格は、ある人もない人もいました。私自身は、国家資格を重視するか否かはユーザー個々人が決めればいいと思っています。

専門家を選ぶ際の基準はいろいろありますが、まずはその専門家が今現在において健全か否かというところがスタートラインかと思います。

その意味で心理系アンチの不健康さと拗らせ方はアンチの中でも目立つところです。そして、自分の情動を身体で適切に処理できず、バクハツするのは決まって心理系です。

これは一通りの分析をしておこうと思いました。

本編は次回で最終回です。
アンチ考察の結論と、この連載が仕事のお部屋に置かれている理由を述べます。
ただ、連載そのものは終わりません。

本編最終回の後、後書きを持って連載は完成です。

今後ともよろしくお願い致します。

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