前回に引き続き、アンチが共通して嫌うもの、の続きです。
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■事例④「治すなんて差別」「治すと●すの区別がつかない」
アンチ曰く、治すという「思想」は、ありのままでは、治さないままでは人間としての価値がないという差別的な危険思想(?)というわけです。障害者の方を大量虐殺したあの悲惨な事件の犯人と同じ思想というわけです。
ここで、哲学議論をしても堂々巡りになり、また「ハッタツ大戦」になります。ここで考えるべきは、市場です。
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【市場について】
まずは現実として、市場は全てに値段をつけます。それは人も同様です。その上で市場取引がなされます。そして、人に値段がついているのは、主に人材市場です。
ちなみに、私がここで値段といっているのは、経済的な価格に留まりません。市場は様々な単位を使用し、人を査定します。値段というのは、いうなればその人の「持ち点」です。
以下は、様々な人材市場における、「持ち点」の例です。社会人なら、生活感覚でこれらを知っているはずです。
・新卒の就活であれば、学歴。
⇒出身大学や高校の偏差値。
・転職活動であれば、職歴。
⇒勤務していた会社の格づけ。現在の年収。(及び、転職先から提示される年収額)
・婚活の場合、男性の「持ち点」は年収等。女性の場合は年齢等。
これは自分が就活や転職活動、人によっては婚活をやってみるとすぐ分かる話のはずですし、そうやって社会が回っています。
ところが、当事者の自分は、あるいは自分のところの凸凹の子供は、ありのままでは市場で値段がつかないかも知れない。あるいは、そもそも市場に入れないかも知れない。それは人間として価値がないというのか!となってフンガーです。
もちろん人間はみな価値があると思います。どんな人でも。つまりこの件は、いちいちフンガーする話ではありません。
例えば様々な御事情で、成人でも働けない状況になる方もいらっしゃいます。つまり職業人材の市場に入れない状況の方もいらっしゃいます。全ての人には様々な御事情があります。
あるいは婚活でもそうです。婚活も一つの人材市場です。例えば障害があると結婚相談所から入会を断られたりする。「婚活市場に入れない」わけです。
ところが最近は、障害者の方向けの婚活サービスがあったりします。「市場を移して戦う」ことも選択肢としては用意されている模様です。
このように、現実として市場においては選ばれない人が一定数出る。値段のつかない人が一定数出る。そもそも市場に入れない人もいる。それは時として、自分や自分の子供だったりする。しかし、市場を移して戦う選択肢が残っているケースもある。
このような市場の現実に、どうもアンチは耐えられないようなのです。
これは自分が人材市場に参加して、市場から門前払いをされたり、自分に値段がつかなかった残念な経験や、自分の相場を知って、どの市場を選べば自分が売れるかと考えてサバイバル戦略を立てた経験等を積んでいけば、市場の現実そのものに対していちいちフンガーしなくなると思うのですが、いかがでしょうか。
ともあれ、アンチは「市場においては人にも値段がついてしまう」という現実を嫌います。
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【事実上のルール】
また、市場においては人にも値段がついてしまうという現実は、事実上のルールとしても機能しています。ルールが嫌いというのは、例えば「サッカーは手を使えないのがムカつく」と言っている人を考えてみれば分かります。
この人はサッカーのルールが嫌いですが、それはつまり「サッカーという種目が嫌い」とほぼ同じとみなしても差し支えありません。
そういうわけで、アンチのように、市場においては人にも値段がついてしまう、という事実上のルールを嫌がる人々というのは、つまるところ「市場が嫌い」な人々ということです。
なお、市場は社会の隅々まで存在するので、他にも色々な話があります。次回も市場の件はさらに続きます。
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