<本編第4回>
前回:本編第3回はこちら
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前回、アンチが花風社クラスタを嫌う理由の奥に「市場の消費者の自由選択」があるという件を扱いました。読者は市場において花風社の本や著者を選び、それがアンチの不評を買っています。
言い換えると、この場合は市場における選択において「Yes」と言っているということです。花風社の本、著者、そして花風社そのものに「Yes」を出しているわけですね。
ただ、選択にはもう一つの側面があります。今回もまた、事例を見てみましょう。
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■事例⑧:「反医療ダー」
アンチの中にはTwitterのプロフィールそのもの、あるいはプロフィールに書いていなくても、ツイートの内容から、おそらく専門職と思われる人々がいます。医療関係者であったり、心理系専門職、もしくは福祉系の支援者と思われる人々です。
それから、世の中には「アンチ代替医療」という人々がいます。「偽医学フンガークラスタ」と言っても良い。こういう人々は、往々にして専門職であったり、研究者(博士)であったりします。こういう人々は花風社のアンチというよりは、憎んでいる物事の範疇に花風社も入っている。
で、こういう属性のアンチが言いがちなのが「花風社は反医療ダー」です。
表面的には、花風社は反医療という社会にとって有害な思想の団体ダー、という体です。しかしこれも、市場の消費者の自由選択が奥にあります。
選択するということは何かに対してYesということです。しかし何かに対してYesということは、同時に何かに対してNoと言うことです。
花風社クラスタの人々は、自分自身や御家庭で発達障害を治すことを選びました。もしくは役に立つ専門職、例えば一流の徒手療法家や、あるいは稀に存在している「治せる医師」「治せる心理士」あるいは「発達のヌケを適切に指摘し、ヌケを埋めるソリューションを提示できる専門家」等を選びました。
つまり、あまり役に立たない医療・心理・福祉系の専門職は結果として「選ばなかった」のです。
「花風社は反医療ダー」は、このように結果として選ばれなかった専門職の不満が表れた言動という側面があります。
また、研究職系の「反代替医療」の人々は、そもそも医療以外の選択肢が流通している市場そのものを嫌いますから、必然的に人々の自由選択も嫌います。
似たような話をもう少し見てみましょう。
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■事例⑨:栄養療法ブーム
昨今は栄養療法ブームと言える状況になっています。
これもアンチは表面的には「健康被害ガー」「メガビタなんか効かねー」と言っています。栄養療法を否定するタイプの情報をリツイートしてみたり、本人が言ったりしています。
ですが、これも表面上の話です。
栄養療法は本質的には自分で治すものです。栄養療法を取り入れている医師もいますが、食べ物やサプリを最終的に口に入れるのは本人です。食べた結果、調子がどう変わるかを判定するのも本人です。
調子に合わせて今後の食事の内容やサプリの内容を考えるのもまた本人です。凸凹キッズや自閉っ子が小さい場合は、取組みに親御さんのサポートがいるとは思いますが。
例え栄養療法を取り入れている医師とタッグを組むにしても、医師はあくまでクライアントの取り組みのサポートをする立場になるはずです。そして、医師がいなくても治してしまった事例が続出しています。
心ある医師は「医師に頼るな、自分で治すのだ」「クリニックに電話してこないように」と本人の主体的取り組みを推奨します。
つまりこの件も、栄養療法ブームによって「自分で治してみよう」という選択をする消費者が増えた為、選ばれなくなった専門職の不満、そして消費者の自由選択を嫌う研究者の不満が背景にあります。
なお、栄養療法は現状バブル的な広がりをみせているので、この件はあらゆる属性のアンチが総出になっていますが、今回は専門/研究職アンチの話に限定しています。
さらにもう一つ、事例を見てみましょう。
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■事例⑩:「標準医療ダー」
専門/研究職アンチは妙に「標準医療、標準医療」と連呼していることがあります。曰く、花風社を含む「怪しい民間療法」や「効かないというエビデンスのある代替療法」に惑わされず、標準医療を選んでください。
実はこれも表面上の話です。専門職アンチが標準医療と連呼するのは、標準医療が「検証の結果、効果が保証され、かつ安全で、科学的根拠に基づく再現性が担保されている」から・・・ではありません。
それは建前です。
彼らが本当に言いたいのは、『標準』という単語に象徴されています。つまり
「万人に、同じ結果が出ると保証されている・・・とする」ものを、
「みんなで一緒に選ぼうね」
と言っているのです。
つまり標準医療は、アンチの嫌いなもの「結果の差」と「市場の消費者の自由選択」が回避できるような気がする。それで標準医療と連呼してしまうのです。
アンチにとって標準医療は、「万人に同じ結果が出る、人類が第一選択するもの」に感じる。前述のような、アンチの嫌いな成分がないように感じるので安心です。エビデンスや論文や、科学的根拠や治療実績があるから安心なのではありません。
なお、広い意味では標準医療も、ある程度結果の差は出るし、消費者の自由選択にさらされています。
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■今回のまとめ
きりがいいので今回はこの辺でいったん切ります。アンチは市場の消費者の自由選択を嫌いますが、選択という行為は「YesとNoを同時に言っている」という側面があります。Yesが「選んだもの」、Noが「結果として選ばなかったもの」ですね。
つまり、専門職アンチなら「自分達がNoと言われてフンガー」、研究職系の代替医療アンチなら「標準医療以外の選択肢は悪ダー」と言っているのです。
また、消費者に自由選択が許可された場所であるというのは、市場の事実上のルールです。それを嫌うということは・・・本編第2回で述べたように、やっぱり市場そのものが嫌いということです。
ここまでずっと市場の話をしていますが、市場の件はさらに奥があります。次回も市場の話が続きます。
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